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一歩を踏み出すということ

私には枠があった

目には見えない枠だったけれど

決断を迫られたいくつもの場面で

様々なやり方で私を縛りつけていた

今はその枠が薄くなり

ほとんど消えかかっている


自由だ!!

何を選択しても良いし何を実行しても良い

以前には考えられないくらい

時間と空間が用意されているのに

なぜか一歩を踏み出せないと感じていた



だがある時

そもそも踏み出すまでもない状況にあると

気がついた

せーの、って足を踏み出すのは勇気がいる

これまでもそうだった

踏み出さないと!って自分が思うから

気合いがいるのだけれど

気軽に前を向いてポン、と足を踏み出す

軽やかな足取りであったなら

後になって気づくのだろう

ああ、あのとき

私は一歩を踏み出したのだと

無理に目的を作らなくて良いし

無理に意味や理由を求めなくて良い

何かに到達しなければと思うこと自体が

枠をつくることになる

もう私にまとわりつくなと願っていても

何もまとわりついていなかったことに

気づかされる


枠を作っていたのは自分だったのだから

後ろを振り返らず

先を急がず

ただ前を向く

それだけで十分


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