支援のしかたで子どもが変わる【学習(読むことについて)】
こんにちは。
今回からは主に発達障害のお子さんの支援について話していこうと思います。が、普通のお子さんにも通ずることも多いので、子育てにも活用していただければと考えています。
★読み飛ばしを防ぐ★
文字を目で追い、理解する力が弱い子どもがいます。
文字を目で追うことが出来ず、一度目を離してしまうとどこまで読んだかわからなくなる事で生じる問題です。
文字の識別や理解が苦手な学習障害や、集中力に乏しいADHDでよく見られます。
練習で改善も良いのですが学習支援グッズなどを活用しましょう。
①行を飛ばしやすい子には音読補助シートを活用させる。
真ん中にスリットが入っており読むところに合わせ、他に目がいかないようにするものです。
自作もできます。厚紙に文の長さのスリットを作るだけでOK。
②行の横に定規などを当てながら読み進める。
上の音読シートの定規版ですね。読むところの後ろの行を定規で隠す感じで読み進めます。
③指や鉛筆で文字を追いながら読み進める。
何も道具のいらない練習方法です。
癖づけてしまえば、手元に道具がなくとも困りません。
④文頭に番号をふっておく
文章の頭にあらかじめ行ごとに番号をふって読み進めます。
最初の内は読んだとこまでメモをとりながら行うと間違えにくいです。
⑤読み飛ばしやすい語句にマーカーで色付けして目立たせる。
特に何度読んでも読み飛ばすところに効果的です。
⑥練習用の資料作成(読みやすい教材作り)
文字の大きさや改行、フリガナなどをふった資料をつくり、一旦そちらを読ませて練習する。
たとえば拡大してみたり、マーカーで色付けしてフリガナをふったり、行間を広くとってみたりですかね。
まずは読みやすい環境を作ってあげましょう。
ワンポイントアドバイス
「注意力が足りない」「集中してないから」などと否定的な言葉で子どもを責めないようにしましょう。
発達障害からくる特性で起こるものであり、本人の努力不足ではありません。
頑張っているのにスラスラ読めないことは、本人にとってもストレスです。
そこを責めてしまうと劣等感を抱くことにもつながってしまいます。
小さな点でも改善できれば、大いに褒めてあげましょう。
★似ている字・語句を判別する★
文字を識別する脳機能の偏りが原因で生じる問題です。
間違えやすい文字を色付けするなどして目立たして対応しましょう。
①大きな字で印刷したものを読ませ、判別しやすくする
文字を大きくしたり、読みやすい書体にしたりすることは最も基本的な対処法と言えます。
②間違えやすい字にマーカーで色付けして目立たせる
特に単語でわけて色付けすると区切りやすく読みやすいです。
③子供が間違えやすい字を書かせて判別させる
書くと覚える、そのままですね。でも効果的です。
④似た文字を並べて、細部に注目して比較させる
漢字を覚える際に有効な手法です。
どこがどう違うのかしっかりと教えてあげましょう。
⑤間違った文字と正解の文字で作ったカードなどで、間違い探しをする
違う理由も言えるようになるといいですね。
間違い探しというゲーム感覚で行いましょう。
⑥ビジョントレーニングを行う
見る力の問題を解決し、学習や生活の困難を改善するトレーニングです。
ビジョントレーニングには、眼球を動かす筋肉、眼筋を鍛えることで両目を使って目標物を正確に捉えたり、目からの情報を脳で処理して体を動かす運動機能を向上する効果があります。
読むことができないと書くことも難しくなることから、「読み書き障害」とも呼ばれるディスレクシアによる発達障害や学習障害にかなりの割合でビジョントレーニングが有効であることは欧米を中心に広く知られています。
ワンポイントアドバイス
細部に注目することが苦手な子どもには、文字を拡大させて細部を指し示しながら違いを比較するように促しましょう。
そのうち自身でも細部に気を付けて見ることが出来るようになってきます。
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