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【コラム】 『なんとなく』を捨てた日、僕はサッカー選手になった。

この文章は、#江の島エフシーと僕 の連載記事第9弾です。地域サッカークラブの特徴とも言える、多様性溢れる関係者から集まった唯一無二の物語を紹介していきます。今回は、2021年8月より江の島FCに加入した #29広瀬琉貴 のコラムです。トリコロールに魅せられてきた熱心なマリノスサポーターとして知られる22歳の青年は、6年制の薬科大学に通いながら新しいクラブで競技者として再挑戦していく道を決断しました。どのように社会人サッカークラブと交わり、彼の人生に影響を及ぼしてきたのでしょうか。

👤 #29広瀬琉貴 Profile
2000年2月4日、神奈川県横浜市生まれ。
(横浜FMアカデミー→海城高→北里大学薬学部PHARMACYFC)

はじめに

はじめまして、江の島FCの広瀬琉貴です。現在大学4年、6年制の薬科大に在学中で江の島FCには昨年(2021年)の8月に加入しました。

今回このコラムでは、自分がこのクラブに加入した経緯や、自分の思考を文章化する事で、現在進行形で日々感じている学生から社会人への転換期について記し、江の島FCについて知るきっかけにしていただけたらと思います。


なんとなくでサッカーを続けてきた21年間

私の人生においてサッカーとは単純で、ただの『当たり前』でしかありませんでした。物心ついた時には家の中でも外でもボールを蹴り、週末は横浜Fマリノスを応援しにスタジアムに通う。

中学、高校に入学し、部活としてのサッカーになってもそれは変わらず、ただ好きだから、当たり前だからというだけで、明確の目標を持たず、漠然としか向き合っていなかったと振り返ります。

はっきりと言ってしまえば、この21年間のサッカーは、ただこなすだけのものだったと思います。そしてこれは勿論サッカーに限らず私生活にも当てはまり、大学進学の際もただ漠然と好きなことがしたいという『なんとなく』を基にして、国家資格且つ受験科目数が少ない薬学部に入っておけば、ある程度の勝手が許されるだろうという安直な考えで選択しました。

大学に入学してからも日々の楽しいことに流され、勉強もなんとなくこなしてしまっている状態でした。


2021年、突然の転換期

そんな中、昨年大きな転換期が訪れます。新型コロナウイルスによる大学講義のオンライン化。生活は一変し、大学でなんとなく続けていたサッカーも、ついには活動休止になりました。

日々変わる情勢に不安を覚えながらも、それまで当たり前であり、特に意識していなかった物事の大切さを痛感しました。

大学生活も半分が終わり、長い自粛期間を通じて、社会人になる自分を想像して、自分は何がしたいのか、どのような人生設計をするのかを嫌でも考えさせらせるような状況でした。このような日々を送るうちに、自分の中に一つの問いが生まれました。

“自分のゴール(目的)は何なんだろう”

この問いに対して、自分自身が明確な答えを持ってこなかったことに気づき、自分を変えたい、成長したいと感じるようになり、大学生活の半分を遊び尽くしたと言える程楽しんだからこそ、これからは目的を持って行動してみようという向上心が芽生えました。

20代、或いは学生と社会人の狭間にいる人間にとって、自分自身のやりたい事、目的を明確化できている人はどれくらいいるでしょうか?

あまり多くないと思います。そこで私は、目的を見つけるために様々な人と話す機会や本を読むなかで、人生の目的は今現在自分が快適だと感じている環境の外にあるのではないかと感じ、これからは経験に拘ろうという結論に至りました。(専門的に言えば キャリアVSOP理論 に従ってコンフォートゾーンを広げようという事らしいです。)

経験に拘る為にはまずやってみる事を意識した結果、コロナ禍でも筋トレ、格闘技、フルマラソン、スパルタンレース、登山など時間の許す限り様々な挑戦をしていきました。

確信と再スタート


気付けば、"当たり前"でしかなく、"なんとなく"こなすだけであったあらゆる物事の位置付けが、大きく変化していました。

様々な経験に触れてみたからこそ、やはり自分にとって特別で他に変えられないものがあることに気付きました。

そしてそれこそが、サッカーでした。

やはり自分はサッカーからは離れられないという思いと新たな環境で誰も知らないチームで競争して自分を試したいという想いから、私は社会人サッカークラブ、そして江の島FCという舞台にたどり着いたのです。

そして、ただ好きだから、当たり前だからというだけで、漠然としか向き合っていなかった過去の自分とは違い、サッカーと共にある大切な日々を、目標意識を持って取り組むことができるようになっていました。


なぜ、江の島FCなのか。

第一に、江の島FCが持っている “挑戦する全ての人が外的要因を原因に夢を諦めな世界を作る” という創設の想いは、自分のような学生と社会人の狭間にあるマージナルマンに対する焦点のように感じ強く惹かれ、共感しました。

そして、前回の翔のコラムにもあるように、サッカー愛に溢れた選手、スタッフがいる。同じ方向を向ける新しい人間関係の構築ができるという点で魅力を感じています。

そして、江の島FCがまだ創設して間もない、新しいクラブであるということにも強い価値を見出しました。新しいクラブだからこそ、伝統などに縛られることなく新しいものを作っていける、1人のプレーヤーとしてだけでなく新たな集団の1人として何か面白い事ができる、そこに携われるのではないかと考えています。

  1. ビジョン

  2. 新しいことへの挑戦 

この3つこそが、大学4年の8月という時期に“わざわざ”江の島FCというクラブでサッカーをする事を決断した経緯です。

江の島FCは、数ある社会人サッカーチームの中でも学生が多く、若いチームだと思います。自分だけでなく多くのチームメイトが学業、就職活動、試験などに追われながらそれでも選択し、やりたい事、やるべき事を両立し、時には取捨選択をして何かを諦める勇気を持っているかもしれません。そんな誇れるチームメイトとともに、“二兎を追う者だけが二兎を得る”と信じて突き進んでいきたいと思います。

最後になりますが、今の自分があるのは、常に自分の色々やりたいというわがままを応援してくれる家族、互いに刺激し合い高めあえる友人、自分に期待し向き合って頂いた高校サッカー部の先生、応援してくれている方々、その他江の島FCに関わる全ての人の支えがあってだと思います。

本当に、いつもありがとうございます。

2022年は、より一層感謝の思いを結果で示せるように励んでいきますので、今後とも江の島FCへの応援を、どうぞ宜しくお願いします。

江の島FC 広瀬琉貴

『なんとなく』を捨てた日、僕はサッカー選手になった。

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江の島FCは、2020年4月に設立された江ノ電沿線を中心とした湘東地域をホームタウンとするサッカークラブです。2022年は男女チームがともに神奈川県社会人サッカーリーグに所属し、男子は2030年のJリーグ昇格を、女子は2023年のなでしこリーグ挑戦を目指しています。
『Cultivate the World.』をミッションに、人間の初期衝動と創造的欲求に投資し、誰もが自分らしく生きられる文化を作ることを目指して活動しています。スポーツチームの運営だけではなく、挑戦する全ての人が外的要因を原因に夢を諦めない世界を実現に向けた総合的な支援や、アート・スポーツ・音楽の文化の中心である江の島から、カルチャーの一大プラットフォームを目指して文化振興の支援を積極的に行っています。

↓ 江の島FCの詳細はこちら ↓

江の島FC 公式Twitter

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