不自由を楽しむ
制限は創造の母、という言葉がある。
俳句や短歌は、(ちゃんと学んだことはないけど、)決められた形式があるおかげで、あれこれ言葉を連想して予想外の表現に出会えるのだろう。
建築や土木構造物は、地形、気候、文化などさまざまな要素からかたちが決まってくる。そもそも、地球上のほとんどすべてのプロダクトは1Gの重力を前提条件としている。もし、「重力場が2Gだったら構造は全く異なる姿形になるはず」だ。(内藤廣『構造デザイン講義』)
単焦点レンズで写真を撮ることは、ズームができないという不自由のおかげで、被写体に対する自分特有の距離感がそのまま写真に表れる。
レモンの話にも似ているけど、毎日いろんなことが起きて、それはよいことばかりじゃない。だけど、たくさんの制約の中でそれを「解く」作業が一番おもしろい時間だ。自分の個性は案外自分では気付かない。それに気付くためのひとつのきっかけが、制限であり不自由である、と思う。
これからもがんばります。