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【エッセイ】おじいちゃんと牛乳寒天

コンビニやスーパーで
プラスチック容器に入って並んでいる
「みかん入り牛乳寒天」
を見ると思い出す人がいます。

わたしが中学1年生の時に亡くなった
おじいちゃんです。

わたしが幼い頃に脳梗塞で倒れ
半身不随になったおじいちゃんは
わたしが物心つく頃にはもうすでに車椅子生活。
両親と祖母の介護の下
介護用ベットに横になっているか
居間のテレビの前の定位置で座っているかが
記憶のほとんどです。

元々(母から聞くには)寡黙で頑固なおじいちゃん。
寝室や居間でもお話する声は聞いたことが無く
必要な時だけ家族を呼ぶと言った感じで
幼いわたしと妹からすると少し怖い印象でした。

そんな風だったので
ある日、突然おじいちゃんから怒られた妹は
びっくりして泣いてしまいました。
怒られた理由は覚えていないくらいですから
うるさかったとか、危ないことをしたとか
なんてことはない事だったのだと思います。
いつもは寡黙なおじいちゃんが声を上げて怒ったことに驚いたのと、妹が泣いて心が傷んだという記憶だけがわたしの中に残っています。

その日、暫くして、おじいちゃんは祖母から更に母をかえして、妹を怒ってしまって申し訳なかったと伝えてきました。
目の前で泣いてしまった妹をひどく心配しているようでした。
(おじいちゃん、本当は優しい人なんだ!)
と、その時のわたしは思いました。
それにしても、大人ふたりをかえして伝えてくるなんて、子供慣れしていない寡黙で不器用なおじいちゃんらしいなぁと、今思い返すと感じます。

わたしや妹が学校で賞状をもらったりすると
母に促されて、おじいちゃんに見せに行ったものですが、わたしたちが恥ずかしそうに渡した賞状を
黙って手にとって感慨深そうに眺め
いつも微笑んでくれていました。

そんなおじいちゃんの毎日の楽しみは
縁側で野鳥の観察
テレビの相撲観戦…

そして

食後のデザート!

おまんじゅう等も食べましたが
特に喉越しが良い甘い物が好きだったようで
プリン、ゼリー、羊かん等を日替わりでよく食べていました。

ですから、母とスーパーに買い物に行くと
おじいちゃんが好きなデザートを必ず見ていました。
母だけでなく、わたしもそのコーナーに行って見るということが習慣になっていたのです。
そして、母ご用達の地元のスーパーで必ずあったのが

みかん入り牛乳寒天

あっさりしていて見た目もきれいなので
家族みんな好きだったデザートです。
長方形の蓋付きプラスチック容器に入っていたのを
切り分けてみんなでよく食べたものです。

おじいちゃんとお話する機会は少なかったけど
おじいちゃんと同じ物を楽しみにしていた時間は
わたしにとって、とても大事な物として
今も心に残っています。


体調が悪い時、体が不自由になった時
年をとった時…

そんな時
救いになるもの、楽しみになるものは

そういう場面、人、多いのではないかなと思います。
今までの人生、家族との出来事を振り返って
改めてそう感じます。

美味しい物を大切な家族と楽しく食べる時間
そして、当たり前に食べられる健康を
わたしはこれからも大切にしていきたいと思います。


子供から高齢者の方まで食べやすい

材料(4人前)
・粉寒天・・・4g
・水・・・400cc
・牛乳・・・200cc
・砂糖・・・60g
・みかん・・・適量

作り方
①水と寒天を火にかけ、かき混ぜながら煮溶かす。
②沸騰したら更に2分かき混ぜ
 砂糖を加えて煮溶かし、火を止める。
③牛乳を加えてかき混ぜ
 みかんを入れた容器に流し込んで、冷やし固める。

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砂糖の量や果物の種類はお好みで!
保育園給食では牛乳ではなく、豆乳で作っています。
乳アレルギーの方や牛乳が苦手な方は
ぜひ、そちらでお試し下さい。
具は缶詰のみかん、桃、洋梨、パイン、あずき等を
使うことが多いです🧑‍🍳


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