第45回 「 ed 」の発音②
みなさん、こんにちは。
英文法学び直しCafeへようこそ。
日曜の朝、
いかがお過ごしですか？
I started my day with coffee
and a sandwich.
私はコーヒーとサンドイッチで
一日を始めました。
さて、今回も
「 ed 」の発音について
学んでいきましょう。
☆これまでの復習☆
規則動詞に
「 ed 」を付ける方法には、
次の４つのパターンがあります。
① そのまま「 ed 」を付ける
② 「 d 」だけを付ける
③ 最後の子音字を重ねて「 ed 」を付ける
④ 「 y 」を「 i 」に変えて、「 ed 」を付ける
「 ed 」の発音には、
大きく分けて
３つのパターンがあります。
①「ドゥ ［ d ］」
②「トゥ ［ t ］」
③「イドゥ ［ id ］」
前回は、①と②について
学びましたね。
今回は、③について
学びましょう。
最後には
練習問題もありますよ。
お楽しみに。
③「イドゥ ［ id ］」
３つめは、
「 ed 」の部分を「イドゥ」と
発音するパターンです。
「イヅ」でも「イド」でもなく、
「イドゥ」です。
「イ」を強く、長く言って
さいごに「ドゥ」を添えるので、
「イードゥ」と書く方が
英語の発音に近いかもしれません。
発音記号で表すと、［ id ］です。
（これから少しずつ、
発音記号も覚えていきましょう。）
「イドゥ」になるのは、どんなとき？
「 ed 」を「イドゥ」と発音するのは、
動詞の語尾が
「 d 」か「 t 」のとき
です。
たとえば、
want（ワントゥ＝ほしい）という動詞は
「 t 」で終わっていますね。
want は規則動詞なので、
過去形にするときは
「 ed 」をつけます。
wanted （ほしかった）
ですね。
このとき、発音は
wanted（ワンティ（－）ドゥ）
となります。
なぜ、「イドゥ」と発音するの？
なぜ、
「ドゥ」でも「トゥ」でもなく
「イドゥ」なんでしょうか？
ためしに、
「ドゥ」や「トゥ」で
言ってみましょう。
wanted
→ ① × ワントゥドゥ
→ ② ×ワントゥトゥ
①も②も、正しくありません。
なぜか？
まず、①は
前回学んだルールに反しています。
「 ed 」を「ドゥ［ d ］」と
発音するのは、
動詞の語末（終わり）も
有声音のときです。
want の語末は「 t 」ですね。
「 t 」は有声音ではなく、
無声音です。
［ t ］の音は
無声音（むせいおん）の1つです。
声は出さずに
息だけ出す。
それが、無声音です。
※有声音・無声音について
くわしく知りたい方は、
前回（第44回）の記事を
ご覧くださいね。
「 t 」は無声音なので、
「 ed 」を「ドゥ（有声音）」と
発音することは、ありません。
だから、①はまちがいなんですね。
では、②の発音は
なぜまちがいなのでしょうか？
「 t 」が無声音なのだから、
「トゥ（無声音）」といっても
いいんじゃないの？
そう思った方は、
素晴らしい！
前回の記事を
じっくり読んで
理解されましたね！
ただ、
②「ワントゥトゥ」と
実際に口に出してみると、
「トゥ」では言いにくいことに
気づくのではないでしょうか。
この「トゥトゥ」は
無声音ですから、
声は出さずに
息だけを出します。
リコーダーを吹くときのように、
「トゥトゥ」と息だけ出すんですね。
そのまま、
「ワントゥトゥ」と
言ってみましょう。
ものすごく
言いにくくないですか？
（つばも飛ぶし……。）
そして、
聞き取りにくくないですか？
言葉は相手に伝わってナンボ
のものですから、
「トゥトゥ」の音が
相手に聞こえないと、
会話が成立しません。
「イ」を足すと言いやすい！聞きやすい！
そこで、
「イ［ i ］」の出番です。
無声音「トゥ」の前に
「イ［ i ］」という母音を足して、
「イ（－）ドゥ［ id ］」にしたら、
言いやすい！
聞きやすい！
みなさん、ちょっと
「ワンティ（－）ドゥ」と
言ってみてください。
「ティ」を「ティー」と、
少し長めに強調して、
最後に弱く「ドゥ」を
添える感じで。
※もちろん
「ワン」にアクセント（´）があるので、
「ワン」が一番強いです。
ワン（強）＞ティー（長）＞ドゥ（弱）
という感じ。
どうですか？
とても言いやすくなりましたよね？
聞き手にとっても、
「イ（ー）ドゥ」と
「イ」が強く聞こえるので、
「ああ、過去形の ed だな」
と、すぐに理解できます。
会話が成立しますね。
弱い［ d ］と日本人の耳
ちなみに、
早口だったり、
後ろの語とつながったりして、
語末の「ドゥ」はほぼ聞こえない
ときも多いです。
日本語の小さい「ッ」のように、
「ワンティッ」と聞こえるかも
しれません。
英語ネイティブの方々には
弱い［ d ］もちゃんと
聞こえるらしいのですが、
われわれ日本語ネイティブには
弱い［ d ］はどうも
聞こえにくいようです。
このあたりの話を、
次回こぼれ話として、
他の言語も交えながら
お話ししたいと思います。
「イドゥ［ id ］」と発音する動詞の例
過去形の語尾「 ed ［ d ］」を
「イドゥ［ id ］」と発音する動詞は、
want の他にも
いろいろあります。
visited （ヴィズィティ（－）ドゥ）［ vɪzɪtɪd ］
started （スターティ（－）ドゥ）［ stɑrtɪd ］
ended （エンディ（－）ドゥ）［ ɛndʌd ］
needed （ニーディ（－）ドゥ）［ nidʌd ］
※ended と needed の発音記号を見ると、
語末が［ ʌd ］となっていますね。
［ ʌ ］は弱い［ア］のような発音で、
アクセントのない音節
（＝強く言わない部分）に
よく見られる発音記号です。
英語の発音には
カタカナでは表せない音が
たくさんあるんです。
ですから、みなさんには
少しずつ発音記号を覚えて、
カタカナではない
英語らしい発音ができるように
なっていただきたいなぁと
私は思います。
リスニング教材を
ひたすら聞くのも良いですが、
発音記号を覚えることも
良い発音の近道ですよ。
では最後に、
練習問題で力試しを
しましょう。
★練習問題★
次の語の「 ed 」は、どう発音しますか？
①「ドゥ［ d ］」、②「トゥ［ t ］」、
③「イドゥ［ id ］」
の中から選び、
番号で答えましょう。
1．moved（動いた、引っ越した）
2．waited（待った）
3．washed（洗った）
4．married（結婚した）
5．divorced（離婚した）
↓
↓
↓
できましたか？
正解は、
1．① 2．③ 3．②
4．① 5．②
でしたー！
全問正解の方、
おめでとうございます！
まちがえた方、
心配しないでください！
大丈夫です。
この機会に Weblio などの
英和辞典を引いて、
意味だけでなく発音も
調べる習慣を
身に付けましょう。
自分の知っている単語を
片っ端から検索して、
発音記号を見てみるのも
楽しいですよ。
みなさん、今回も
お疲れ様でした！
好きな飲み物とおやつで
自分をいたわってくださいね。
次回は、発音に関する
英語のこぼれ話を
お届けします。
また読んでいただけたら嬉しいです。
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私の励みになっています。
最後まで読んでくださって、
ありがとうございました。
Have a nice day!
良い一日をお過ごしください。
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