第六話 シェアハウスの始まりと「どん底」の野口健
八ヶ岳から帰りしばらくすると、私は「シェアハウス」に引っ越しをした。
2階の4畳半の部屋はわずか17,000円。
しかも1階のリビングを共同で使える。
武蔵野の中央線沿線の物件としては、破格だったと思う。
90年代末期に、こんな60年代初期のような「下宿」作りの一軒家が残っていたのは、ひとえに田附の力だったようだ。
私が、引っ越しする前、以下のような顛末から「シェアハウス」は始まったらしい。
田附と大家との交渉 田附は今でこそ、大手建築会社の本社ビル勤務をしてい