毎日読書メモ(67)『だれもが知ってる小さな国』(有川浩)
有川浩『だれもが知ってる小さな国』(講談社)。表紙を見ただけで懐かしさにまみれるコロボックルシリーズのオマージュ。佐藤さとるさんは亡くなってしまったけれど、有川浩がまた語り継いでくれる。
なんとなく読む機会を逸していた、有川浩『だれもが知ってる小さな国』(講談社)読了。装画は、本家と同じ村上勉さん。佐藤さとる『だれも知らない小さな国』へのオマージュ、佐藤さんが生きてるうちに間に合ってよかった、佐藤さんの「有川浩さんへの手紙」があとがき代わりに付いています。
主人公のヒコとヒメが、はち屋(養蜂家)の家に育って、家の手伝いをする過程でコロボックルと出会う物語だが、はち屋の生活が丁寧に描かれていて、恩田陸『蜜蜂と遠雷』のアナザーストーリーとして読むことも可能。感傷的でなく、既にある佐藤さとるの物語を、登場人物たちが容認しながら、新たな危機とその回避、新たな世界観の構築。最後がややどっちらけなところが有川浩的。
わたしの中学時代の裏バイブル、佐藤さとる『だれも知らない小さな国』の世界を追認させてくれたことに感謝(ちなみに表バイブルは井上靖と北杜夫でした)。(2017年8月)
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