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毎日読書メモ(91)派生本読書



過去日記から何冊かの本を拾いあげてみた。

(2013/8/30)

派生本読書の楽しみ。
岸惠子『わりなき恋』(幻冬舎、現在は幻冬舎文庫)を読んでいたら、主人公が旅行先に「槍の小輔」を持って行く、というエピソードが出てきて、調べてみたら浅田次郎『天切り松 闇がたり』(集英社文庫)というシリーズものの中の1編だったので、現在ぼちぼち読み進め中。たぶんこういうきっかけがなかったら読んでなかった本かも。面白い。
森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫)を再読していたら、夏の章で黒髪の乙女が古本市でジェラルド・ダレル『鳥とけものと親類たち』
(集英社文庫)を見つけて喜ぶ、というエピソードが出てくる。これも知らない本、と思って調べて、やはり作中で言及されている『虫とけものと家族たち』(中公文庫)と合わせて図書館で借りてきて読書中。まだ作家になる前の池澤夏樹が翻訳している。というか、この本(舞台はギリシャのコルフ島)の翻訳をきっかけにギリシャに移住したのか!(今Wikiで知った)
という訳でふらふらと寄り道しながら読書中。
Googleのロゴにロザリンド・フランクリンが紹介されていたのをきっかけにワトソン『二重らせん』(中村桂子・江上不二夫訳、講談社文庫)とアン・セイヤー『ロザリンド・フランクリンとDNA ぬすまれた栄光』( 深町眞理子訳、草思社)も読みました。どっちもどっちで双方が牽強付会、という印象を受けました。
あと、直木賞とった桜木紫乃、まだ『ホテルローヤル』は読んでませんが、『ラブレス』という作品は力があって面白かったです。同世代の人がこういう世界を描くか、という興味深さ。
あー、なんか整理つかないですが、本はどれだけ読んでも楽しさが尽きないです。


(2012/8/30)

矢作俊彦『ららら科學の子』(文藝春秋、現在は文春文庫)を読んでいて、作中に出てきた、エーリヒ・ケストナー『点子ちゃんとアントン』(高橋健二訳・岩波書店)が気になったので、図書館で借りて読んでみた。やっぱりいい話でした。一番よかったのが、点子ちゃんの飼い犬、ダックスフントのピーフケ。作中で一番バランスのとれた価値観を持った登場人物(いや犬だけど)でした。
せっかくだから、と、『ふたりのロッテ』も一緒に借りてきて読んだ。今読むと、若い夫婦の離婚の原因がなんか自己中心的で妙なんだよね。そういう意味ではストーリー展開全体がちょっと強引だと思う。こちらにも犬が出てきました。ルイーゼの主治医の飼い犬ペペール。ルイーゼとロッテが入れ替わってそれぞれの家に戻ったとき、ペペールだけが、それはルイーゼじゃない、って気づくんだよね。

戦前の文学は、今読むと、文章も用語も古めかしくて、平成の子どもたちが読んでどの位理解出来るのかな、と思ったりもするけれど、きっと、今読んでも残るものが色々ある筈、と思う。

(と思ったら、現在岩波少年文庫から出ているケストナー作品は池田香代子訳になっている。読み較べるとどうかな?)



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