中島京子『彼女に関する十二章』(中央公論新社)、その後中公文庫
伊藤整『女性に関する12章』の本歌取りで、この本をネタにPR誌に女性論を書くことになる文筆業の夫と、その妻のリアルライフが交互に語られる。初恋の人の忘れ形見との浮き世離れした交流が面白い。わたしと同世代の、あがる直前の女性の焦りとか、もっとなまなましく描かれちゃうかと思ったが(何しろ「婦人公論」の連載だったし)その辺は以外とさらっとしていた。中島京子のまた新しい世界。
(2016年12月)
#読書 #読書感想文 #中島京子 #彼女に関する十二章 #中央公論新社 #婦人公論