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堀江敏幸『ゼラニウム』『未見坂』他(毎日読書メモ(325))

1つ前に続けて堀江敏幸の読書メモ。『ゼラニウム』(中公文庫)の感想。

エッセイのような、と思って読み始めたら、まごうことなく小説でした。相変わらずの博覧強記はあまり前面に出ず、フランスであがくように生きている作者を投影した登場人物が色々な意味の一期一会を体験してきたことを丁寧に描いている。切なくもあり、おかしくもある。堀江敏幸の世界をあますところなく伝える秀作でした。(2011年4月の読書メモより)

更に探して『未見坂』(新潮文庫)の感想も。

大好きだった『雪沼とその周辺』に通じる世界。男の子の話がいっぱいあったな。もう少し『雪沼』みたいな大人の話が読みたかったかも。(2009年2月の読書メモより)

あとは短いけれど、『おぱらばん』(新潮文庫)。感想にもなってないがメモとして。

サイン会行った! 執筆エピソードとか聞いてから読むと一層楽しかった。(2009年3月のメモ)

前後して『子午線を求めて』(講談社文庫)の簡単な感想も。

博覧強記な人。すらすらとフランス語が読めると楽しいのだろうな、と思う。(2009年3月のメモ)

『郊外へ』(白水社uブックス)

本当に、郊外のことをテーマとした本。デビュー作。こんな地味な素材でも、世に出るべき人はちゃんと世に出られるのだ!(2008年11月のメモ)

2008年8月に『雪沼とその周辺』を読んで、なんで今までこの作家を読んでこなかったのか、と激しい衝撃を受け、むさぼるように出ている本を読んでいた時代のメモ。一つ一つのメモは短いが、どの本も本当に楽しく読んだことを思い出す。

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