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遠藤良二の短編小説集

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短編小説「森の中にいた異能者との出逢い」「初恋」「抱擁」「嘘」「未来」「俺と彼女の行く末」「生と死」「嫉妬」「欲望と病魔」「憎悪、そして……」「劣等感と生きるためのヒント」「夢」…
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2023年11月の記事一覧

【短編小説】複雑な人間関係

【短編小説】複雑な人間関係

#短編小説 #一次創作 #農家 #若いパート従業員

 実家がトマト農家なので僕は後継ぎ。米も作っているがそれは、自分達が食べる分だけの量しか作っていない。兄妹は3人いる。長男は僕で名前は
星田律夫、26歳。独身。彼女はいない。次男は結婚していて勝川英人、24歳。何故、苗字が違うかと言うと婿に入ったからだ。勝川家は漁師の家だ。そこで、後継ぎをしている。勝川家に子どもは奥さんの仁恵さんしかいない。英

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【短編小説】俺の愛する1人の女

【短編小説】俺の愛する1人の女

#短編小説 #一次創作 #暴力

 俺は今日も彼女の矢下望に暴力を振るった。ムカつくことがあれば望に八つ当たりしている。相手に寄っては直接本人に文句を言ったり殴ったりするが、上司が相手だと怯んでしまう。クビにはなりたくないから。

 俺の氏名は北沢裕二、24歳。職業はコンクリート工場の工員をしている。力仕事なので筋肉質。高身長で自分で言うのも何だけれど鼻筋が通っていて目は二重なのでイケメンだと思う

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【短編小説】金の切れ目が縁の切れ目なのか

【短編小説】金の切れ目が縁の切れ目なのか

#短編小説 #一次創作  

 今日も僕はコンビニでパートとして午後三時間三十分まで働いている。名前は園田海斗といい、二十四歳。僕はバツイチで子どももいる。子どもはひとりで、女の子。元妻が引き取っている。離婚した原因は、僕の経済力のなさらしい。結婚してもパートで勤務していて、正社員になろうとはしなかった。もちろんパートより正社員のほうが給料はいいし、ボーナスもでる。じゃあ、なぜ正社員になろうとしなか

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