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2020年11月にフランス パリでの展示が決まったのでこれまでのカメラライフを少しだけ振り返る


大阪を拠点に活動するフォトグラファーの小野友暉です。

なんと今回2020年11月に開催される、フランス・パリでの展示が決まりました。

本来5月に開催されるものが、コロナウイルスの関係で開催出来ず、さらに予定していたアルルとロンドンの展示も流れてしまったため、規模を大きくしてパリで開催されるようです。

今回この展示のお話を日本でオンライン展示を企画されている方からいただきました。ご縁に感謝です。


これまでも展示活動は何度かしていましたが、今回はまた今までとは少し違う挑戦なので、とてもワクワクしています。

なぜこのようなオファーをいただけたのか、自分のカメラライフを少しばかり振り返りながら考えていきたいと思います。



写真家とカメラマンの違い

僕は現在、「フォトグラファー」を肩書きとして名乗っていますが、昔は「写真家」として名乗っていました。

カメラをしている人でも、「カメラマン」、「フォトグラファー」、「写真家」この3つの違いをよくわかっていない人が多く感じられます。

違いはなんですか?と聞かれてパッと答えられる方はどれくらいいるでしょうか?


明確な答えがハッキリとないぶん、曖昧になってしまいがちですが、

wikiから引用した写真家の意味がこちらです。

写真家(しゃしんか)またはフォトグラファー(英:photographer)とは、主に写真を撮影もしくは製作する事を生活の中心にしている人[1]。カメラマンと区別して写真家と呼ぶ場合、動画ではない写真を撮影する人をさす場合や、特に芸術的な写真を撮影し発表する人(芸術写真家)を指す場合がある。


簡単にまとめると、

写真家とフォトグラファー(英語)は英語か日本語かの違いと思ってもらって良いと思います。

そして写真家とカメラマンの違い。これは商業写真を撮っている(カメラマン)か、芸術作品を撮っている(写真家)かの違いと思ってもらえればわかりやすいです。

絶対的な正解・不正解があるわけではないので、一概に言い切れない部分もありますが、ざっくりとこんな感じです。


詳しくは、過去にカメラマンと写真家の違いに関する考え方を記事にまとめています。よければこちらもご覧ください。


当然、写真を撮っている人の中にはカメラマンとしての写真を撮る人、写真家としての写真を撮る人、どちらもやっている人も多いです。

僕も商業用の写真も撮りますが、同時に作品制作もします。

完全に商業カメラマンにはなりたくないなという考えがあるため、現在は作品制作8割、商業写真2割といった感じです。



写真家としての代表作

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僕の写真家としての代表作は「She is..」という作品です。ある一人の少女を2年間かけて、18歳〜20歳までを撮り続けました。

この作品は日本最大級の写真の祭典、「関西御苗場2018」でもレビュアー賞を受賞し、個展の開催もさせていただきました。


作品コンセプトだけ紹介します。

約2年が経った。
当時まだ18歳だった彼女はもう20歳の立派な大人の女性になった。

どんな女の子の胸にも、花があるとするならば、当時の彼女は「白い薔薇のつぼみ」だ。白い薔薇のつぼみは西洋の花言葉で「少女時代」そして「恋をするには若すぎる」という意味がある。

彼女にとって18歳から20歳までの2年間は花開こうと奮闘している2年間だったのだろう。シャッターを切るたび、二度と戻らないあの場所での出来事が、一枚一枚の写真に刻まれていく。

そう、写真を撮るということはその瞬間にはもう二度と戻れなくなるということでもあるのだ。その儚さが、僕と彼女の時間をより一層価値あるものにしてくれた。

彼女と過ごした時間というのは、学生時代を振り返った時の楽しかった修学旅行の思い出のような、頭の記憶に強く残っているものとは少し違う。それはなんでもない日、あの日見た空や、街や、花、そして交わした何気ない会話。本来なら記憶に残ることなく、頭の奥底にそっとしまわれて、時間とともに忘れ去られていく小さな記憶のカケラなのだ。

けれど写真を目にした瞬間に蘇ってくる、あの場所の空気感やあの時交わした会話。その感覚が、写真の素晴らしさを改めて実感させてくれる。頭の中の美化されただけの主観的な「少女時代」とはまるで違う。

一人の少女のリアルを捉えた作品となった。


このように、写真家の作品には撮り手側に伝えたい想いというのが存在します。

何かしらの伝えたい想いを"写真"という手法で表現する。これが写真家だと思っています。その手法が写真だから「写真家」というだけであって、これが絵ならば「画家」になります。なので、大きいくくりは芸術家かなと個人的には思っています。


たくさんの写真家さんの考えを聞いてきた

僕は今まで、自身で運営する関西写真部SHAREというWebメディアを通して、たくさんの著名な写真家さんに直接お話をお伺いする機会がありました。

キヤノンの写真新世紀グランプリ受賞された方や日本写真協会新人賞を受賞された方など、輝かしい経歴をお持ちの方ばかりです。

その偉大な写真家さんたちのお話を聞いて、写真家を目指す上で重要なのは機材や技術ではなく、"考え方や想い"なんだと改めて思いました。

そして、自分は写真家の道へ進みたいなと強く思いました。



想いや考え方が今までとこれからの活動に影響を与えている

たくさんの写真家のお話をお伺いして、それぞれ伝えたい想いというのを強くお持ちだということを感じました。

僕の周りはどちらかというとカメラマンとして活動している人の方が多いです。ですが僕はカメラマンだけをするのは嫌だったので、両方することを決めました。そして写真に対する考え方や、写真で表現したい想いというのが、日々の活動に少なからず影響を及ぼしています。

今回、パリでの展示のオファーをいただいたのも、これまでの活動(具体的には作品制作)あってこそです。

よくSNSのDMなんかで写真の技術的なことを質問されたり、「初心者で技術がないんですが、それでも写真家目指せますか?」といったメッセージをいただくことがあります。

僕はまだまだペーペーの駆け出しのフォトグラファーなんで偉そうなことは言えませんが、写真家を目指すのであればカメラを扱う技術はあまり関係ないと思っています。

現に僕は技術的なことはあんまり理解していません(笑)大事なのは考え方や想いの方です。まずはカメラの技術よりも、そっちのほうを磨くことをおすすめしています。


最後に

今回パリでの展示テーマは「Le Japonisme」です。ヨーロッパから見る日本の文化への関心と憧れを、改めてパリでヨーロッパの人たちに感じて欲しいと思っています。

これから作品は制作していくのでワクワクです。またnoteで進捗を報告したいと思います!







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