アメリカ人の言う「Passive Aggressive(受動攻撃)」とタイプ6について

今ごろになって、リソ&ハドソンのいうエニアグラムのタイプ6の受動攻撃が少しだけですが、分かってきました。

アメリカでは「Passive Aggressive(パッシブ アグレッシブ:受動攻撃)(後述しますが、シンガーソングライターの小沢健二は、「静かに攻撃的」と意訳しています)」という言葉は一般的だそうです。
リソ&ハドソンは、そのパッシブ アグレッシブな行為をタイプ6の中に認めています(他のタイプの中にも認めているのかまでは調べていません)。

ちなみに、タイプ6は日本人の国民性でもあります。

この「Passive Aggressive(パッシブ アグレッシブ:受動攻撃)」が少し理解できたので以下に書いていきます。


ここから先は、ウェブで「パッシブ アグレッシブ」を調べて出てきたものをザっとまとめています。3つ紹介します。

一つ目
前回、引用したものと同じ文章です。

日本で暮らしていては、なかなかお目にかかれない表現であるPassive Aggressive(パッシブ アグレッシブ)。ハッキリとNOという表現をせず、不機嫌な様子で周りを間接的に攻撃することを指します。表現する言葉自体存在しないものの、日本ではあまり珍しくありませんよね?女性に限ったモノではありませんが、アメリカ男性が日本女性にされるとものすごく嫌悪感を覚えるようです。


二つ目

「パッシブ・アグレッシブ(受動的攻撃性)」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?

Passive(消極性)と、Aggressive(攻撃的)という、正反対の言葉がひとつになった複雑な言葉ですが、意味としては「相手に対して、消極的かつ間接的に不満や怒りなどを伝え、攻撃してくること」を言います。アメリカなどではわりと日常的に使われている言葉です。

引用先では9つの特徴を説明していますが、タイプ6に合致するようなところは、
3.背後でコソコソと貴女の悪口を言ったり足を引っ張る」→ 安全のため正面切って文句を言わないところ
5.笑顔の裏には嫌悪感でいっぱい」→ とりあえず、安全のために笑顔で接するところ
7.何事にもやる気がなく、トライする前から諦めている」→ 安全・安定でない未知や混沌に対しては消極的なところ
8.表立った衝突を避けるためならどんな事でもする」→ 安心・安全・安定のために衝突を避けるところ
・・・あたりでしょうか。
タイプ6は、安心・安全・安定が大切な性格タイプです。

ちなみに、説明している人がハートセンターのタイプ3の国のアメリカ人だからか、ハートのフィルターがかかっていて、リンク先に書かれているその解釈は、感情でとらえたものとなっています。

特徴8の「表立った衝突を避けるためならどんな事でもする」って、これ、外交をしているときのタイプ6安倍総理そのものじゃあないですか。
トランプさんにも、プーチンさんにも。
中国の習近平国家主席の国賓訪日とか、新型コロナで中国人入国を止めなかったところとか。
まあ、タイプ6文化の日本であれば、誰がなったって大差無いかも知れませんが・・。


三つ目

Passive-aggressive(パッシブ アグレッシブ) の日本語訳

質問

英語に、passive-aggressive という言葉があり、精神医学などの専門分野では受動攻撃性と訳されていますが、英語圏では日常用語化して使われている印象です。日本でも日常用語として使いたいときに、「受動攻撃性」という言葉以外の、もっと日常に馴染める言葉があるといいなと思い、みなさんのお知恵を拝借したい次第です。
(略)
現時点で、英語Wikipediaでは passive-aggressive behavior について以下のような意味が記述されています。

Passive-aggressive behavior is the indirect expression of hostility, such as through procrastination, hostile jokes, stubbornness, resentment, sullenness, or deliberate/repeated failure to accomplish requested tasks for which one is (often explicitly) responsible.
〔訳〕パッシブ・アグレッシブな行動とは、遠回しな敵意表現である。それは例えば、ぐずぐず先延ばしにすること、敵意あるジョーク、頑固、恨みと怒り、すねた黙り込み、または、頼まれた義務的仕事(多くは明らかに本人の義務である)の遂行を故意に/繰り返し失敗することによって表現される。
(略)
ここで私が意味する passive-aggressive な行動とは、だいたいこのWikipediaの意味するようなもののことです。その他、断れずに約束し当日に忘れたふりをして約束を破る、責任・反対意見回避のため自分で決断せず人に決断させる、曖昧な態度をキープしながらいざ問題発覚の際には人のせいという態度をとる、などの行動です。
(略)
passive-aggressive は"自分が"傷つかないための行動です。
(以下略)


この質問に対する回答Aへの質問者の感想から

「不作為による拒絶」

という単語が出てきました。

回答B

国会で野党議員が行う採決での(牛歩)とか有名ですね。

大昔 JR(当時国鉄)の遵法闘争とか有りました。(敢えて正確にマニュアルどおり業務を遂行して遅延させました)

事件性の薄い場合の 所轄警察の生活安全課の対応とかですね、中国の人とか年中遭遇しているから沢山ありそうですね。所謂 官僚主義の弊害ですね。
(以下略)

回答Bへの質問者の感想から

私は個人の passive-aggressive について考えていましたが、組織的な passive-aggressive についてのお話を伺って、なるほど!と思いました。

Passive-aggressive は、専門用語から派生して、意味を拡げて一般用語として用いられ、さらに意味を拡げて、人以外の性質についても使われるようになっているんですね。

Passive-aggressive Organizations(パッシブ アグレッシブ オーガナイゼイションズ 受動攻撃性のある組織) という言い方をしている人たちもいますね。保守的で、融通がきかず、そのため予期せぬ危機に弱く、社内は出る杭が打たれる空気で、企業としての社会的成功よりも企業内人間関係に波が立たない道を選択する傾向がある、問題を抱えた組織、というような意味のようです。その対義語といいますか、良質な例は resilient organizations (リズィリアント オーガナイゼイションズ 弾力性のある組織)と言われたりしているようです。

組織でも個人でも、まさに passive-aggressive は「建前」と「本音」が重要なキーワードですね。建前と本音の使い方がバランスや思いやりを欠いて「不誠実」の域に達していることが、passive-aggressive言動が問題視される理由の1つですから。
(以下略)

やりとりの中では、「未必の故意(みひつのこい)」も取り上げられていました。


「未必の故意(みひつのこい)」の説明 https://meaning.jp/posts/1282 より

「確実に犯罪を行おうという意図があるわけではないが、結果的に犯罪が起きても構わないと思う容疑者の心理」のことを意味し、韓国での旅客船沈没事故(2014年のセウォル号沈没事故:乗員・乗客の死者299人、行方不明者5人、捜索作業員の死者8人を出した事故。乗客を避難救出せずに脱出した船長が、未必の故意による殺人罪で無期懲役となった)でもたびたび報道された言葉です。

これって、私が別途タイプ6日本で取り上げようと思っていた『抜けや漏れを指摘すると自分の仕事が増えるため、気づかなかったことにして有耶無耶にする過程が既視感しかない』が多少当てはまりそうですね。

こういった行為も、「Passive Aggressive(パッシブ アグレッシブ:受動攻撃)」に該当するのかも知れません。するのでしょう。

引用文中の、
「Passive-aggressive Organizations (略)保守的で、融通がきかず、そのため予期せぬ危機に弱く、社内は出る杭が打たれる空気で、企業としての社会的成功よりも企業内人間関係に波が立たない道を選択する傾向がある、問題を抱えた組織」
これって、タイプ6日本の企業そのものじゃあないですか!

タイプ6文化の日本では、組織の中でも、この「Passive Aggressive(パッシブ アグレッシブ:受動攻撃)」が見られるようです。

パッシブ アグレッシブの訳として、「不作為による拒絶」というものがありました。
構成員は気付かないふり、組織は保守的、国会での野党の牛歩戦術、審議拒否、意味不明で発言内容も変わる国会答弁、出せば終わる資料を出そうとしない桜の会(ホテルは資料を7年間保管しているのに・・)、公文書破棄、お役所仕事、動かない警察・・・最近も警察が春名風花さんの「告訴状」を受け取らなかったというのがありました(騒ぎになって、受け取ったようです)。

それで、個人でも表面的な衝突回避や、消極的な行動、相手に対し空気読めよ な感じまで含めると、日本ではありふれた行為にすら感じます。


なるほど、タイプ6日本はパッシブ アグレッシブです。


タイプ6日本では消極的な行為、不作為は日常的にあります。「臭い物に蓋をする」だとか、「触らぬ神に祟りなし」だとか、「事なかれ主義」だとか、「前例踏襲」だとか。
これに悪意や敵意が混ざったときにアメリカ人のいうパッシブ アグレッシブ、受動攻撃が誕生すると言えそうですが・・・、
いや、
悪意・敵意が無くともその行為で被害を被ったと当人が思えば それはパッシブ アグレッシブなのでしょう。
タイプ3のアメリカ人的に「ここは意思表明をハッキリさせるところでしょう」だとか「ここは行動するところでしょう」というときに、何もしない・動かないことを(どうやら)攻撃ととらえているようです。
『ホーナイの三つ組み』のアグレッシブ タイプに位置するタイプ3らしい表現だとも言えます。

ということで、
アメリカ人の、リソ&ハドソンから見ると、タイプ6は受動攻撃的な性格タイプとなってしまうようです。



おまけ

https://news.livedoor.com/article/detail/12783353/
https://hayabusa8.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1489204545/ より

2017年3月11日の記事

10日深夜に放送の「バズリズム」(日本テレビ系)で、シンガーソングライターの小沢健二が、特異な日本文化に言及した。

(中略)

さらに、バカリズムがトイレに張られた但し書きについて「『いつもキレイに使っていただきありがとうございます』は、押し付けですよね? 先に言うことで」と指摘すると、小沢は爆笑した。

この但し書きについて、小沢は「それは、英語で言うと『Passive aggressive(パッシブ・アグレッシブ)』。静かに攻撃的。日本めっちゃ得意ですね。あれ何ですかね!?」と感想を漏らす。
盛り上がるトークだが、バカリズムが「この話は本当に終わらなくなってしまうので」と話を折り、小沢も「こんなの絶対に終わらないですよ!」と笑っていた。


※ 「センター」「ホーナイの三つ組み」「本能のサブタイプ」などのエニアグラムの基本用語が分らないかたは、こちらをお読みください→マガジン『エニアグラムの基本用語』

2020/03/18追記

パッシブ・アグレッシブな行動とは、遠回しな敵意表現である。それは例えば、ぐずぐず先延ばしにすること、敵意あるジョーク、頑固、恨みと怒り、すねた黙り込み、または、頼まれた義務的仕事(多くは明らかに本人の義務である)の遂行を故意に/繰り返し失敗することによって表現される。

の内、
「すねた黙り込み」は、
こういうのが、タイプ6の受動攻撃にあたるらしい
で取り上げた日本人女性の態度が該当しそうです。

「ぐずぐず先延ばしにすること」は、
タイプ6の受動攻撃について
が該当しそうです。

「敵意あるジョーク」は、日本にはジョーク文化がありませんので、
「敵意ある皮肉」「敵意ある嫌味」という形で出てきていると感じます。
政治的な党派性が出ている場面において、ネットで見受けられます。


2020/04/12追記
タイプ6がパッシブ アグレッシブを行う心理
これは、パッシブ アグレッシブな行為の一つ「敵意あるジョーク」なのかも?

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