マイナ保険証誤登録に見える日本の弱点

『【独自】「違う薬を処方だったかも」当事者の不安と恐怖“マイナ保険証”に他人の情報』

30代のAさん。先月、病院に行きましたが、保険証を忘れました。
マイナ保険証に他人の情報が登録されたAさん:「(Q.どういったことが起こったのか)保険証を忘れたんです。“マイナンバーカードでできる”と聞いていたので、試してみようと。暗証番号を入れたら通った。そうしたら、表示されたのが違う方の名前だった。下の名前は同じです」
(略)
別の病院でも試したところ、またもや赤の他人、Bさんの名前が出てきました。

個人情報の漏洩だと思い総務省の総合窓口に相談
「こんなことは聞いたことがない」
「マイナポータルというアプリがあり、必ず保険証がひもづいているので、入って見てください」
そこで見た情報は自分ではなくて赤の他人、Bさんの情報。

Bさんの健康保険組合担当者に問い合わせ(ちなみにAさんの健康保険組合は別)
「当時、あなたと同じ姓で、生年月日と性別等々が合致したということで、誤ってつながってしまったということのようなんですね」

総務省に連絡
「それは発行後のことなので、私たちではどうにもできませんから、デジタル庁にかけてください」

デジタル庁に連絡
「マイナンバーカードの電話番号があるので、そちらにかけてください」

日本人は皆タイプ6な性格で、未知や混沌が嫌いで、それに対応する当事者になりたくないから、
こういうときにたらい回しにされます。

タイプ6な日本は、いつもはルールを整備してそれに沿って対応しています。
日本人の国民性でもあるタイプ6は思考センターの否定点に位置し自ら考えることは苦手です。
それで思考停止にルールに依存してそれに沿って行動します。
だから相談を受けた場合もルールに沿って、始めから決まっている対応を答えてそれだけで終わりにします。
いわゆるお役所仕事というやつです。官僚的とも言われるものです。
ところが今回のような想定外の出来事(未知や混沌)が出てくると、今までのルールでは対応できなくなってきます。

タイプ6はルールに依存して生きています。それが機能しないときに内発的に動くことができません。

未知や混沌に対峙する当事者にはなりたくないので、
たらい回しが起こります。

これが日本の弱点です。
日本は、それが未知や混沌であった場合、あらゆる有事に弱いということです。



関係省庁は、こうしたトラブルを把握しているのでしょうか。それぞれの大臣に、質問しました。

松本剛明総務大臣:「医療保険を管理・運営している保険者におけるデータ登録の課題になるものかと理解しており、厚労省で対応しているものと承知をしております」

河野太郎デジタル大臣:「事務的な保険者の手違いが原因と認識しております。詳細は厚労省にお尋ねいただきたい」

加藤勝信厚生労働大臣:「(Q.マイナ保険証で他人の情報があった事案の把握は)そういった事案があったことは認識しております。入力時において、間違った形で行われていたところが問題だから、そうしたことが起こらないように、今、起きているやつは是正をし、それから起こらないように、これからも注意していくこと」

皆、他人事ですね。
厚生省が悪いにせよ、「積極的に連携して問題の解決に協力したい」くらいの発言はあってもよいとは思いました。
冷たいですね。なぜ同じ自民党の政治家なのになに他人事で知らん顔なのでしょうか。
あと、加藤勝信厚生労働大臣。
もっと真剣に対応してもらいたいものです。
なんだかこれを読んでいて、災害が起こったときに宴会を開いていた過去の自民党の「赤坂自民亭」事件を思い出してしまいました。自民は呑気ですね。

今回の問題点はこう書かれていました。

・気が付かないでいると、他人の処方で薬が出され、飲んではいけない薬を飲んでしまう怖れ。
・他人の情報が見えてしまう。自分の情報が他人に見られてしまう。

政治家本人が当事者にでもならない限り(間違った薬を処方されるとか、自分の病気がスクープされてしまうとか)、呑気な対応を取っていくのでしょう。

記事では、もしも自分に同じことが起きた場合どうすればいいのかを取材しています。

もし、自分に同じことが起きた場合、どこに問い合わせればいいのでしょうか。厚生労働省に電話しました。

厚生労働省:「(Q.被害にあわれた方の対応する窓口は)実際にそうしたことを確認された場合、マイナンバーの総合フリーダイヤルがあり、そうしたところにお問い合わせをいただくか、あるいは自身の保険者に問い合わせいただくとか、そうした形で問い合わせいただいて、適切に対応させていただく」

厚労省から伝えられたフリーダイヤルは、総務省かデジタル庁につながるものでした。
デジタル庁:「(Q.対応窓口はこちらになりますか)ちょっと確認の方させていただきますので、お待ちいただいてよろしいでしょうか。お待たせしました。確認させていただいたんですけど、こちらの窓口ではございません。対応の窓口も、わかりかねます。ご意見は、お伺いできるんですけど、どちらの窓口でというのは、わかりかねる状況」

見事に他人事。たらい回しの後に行き止まり。

健康保険組合などによる誤登録が、全国で約7300件あったことがわかりました。そのなかで、Aさんと同様に、他人の情報が実際に閲覧されたケースが5件発生しているということです。厚労省は、マイナ保険証の誤情報に関しては、システムを運営している『社会保険診療報酬支払基金』、または、『国民健康保険中央会』に問い合わせてほしいとしています。

「問い合わせてほしい」と言っていますが、そこからどうするんでしょうかね。
そこから、また考えるのではないでしょうか?
誤登録修正へのロードマップ(道筋)が提示されていないのですが・・・。

関連して
『良かれと思ってやったのに…元Google人事が説く、日本の管理職がやりがちなエンジニアの心理的安全性を下げるNG行動四つ - エンジニアtype | 転職type』
の はてな のコメントを思い出しもしました。

現役だけど、ITエンジニアの一番の心理的安全性は、障害を出した時にそのエンジニアに責任を問わずチームや組織が吸収できること。これが出来ないと本文の内容は的外れ。お花畑の話。

メーカーで働いてた時は電気系、機械系、情報系みんなお互いにリスペクトし合いながら働いてた。IT系に来てからマウンティングというか相手を技術力で値踏みするような空気に違和感を覚えた。一部かもしれないが驚い

ブコメのマウンティング合戦わかる。分業始めると絶対そうなるんだよな。 障害があれば見つけたことを評価し、みんなで解決協力できるのが結局いちばん効率的なのに。

これは今回の話も同じで、関係省庁がまたがる場合、トップ同士が連携を取れること、協力して解決できること、誰かに責任を押し付けないことが重要で、
今回の話を読んでいると現場に心理的安全性が確保されておらず、皆問題から逃げようとしている感じを受けます。


最後にヤフコメから

本人が気づかないうちに他人になっていた、本人が欲しかった薬は痛み止めだったのに、処方された薬はなんと筋弛緩剤で、その後寝たきりになってしまったということも現実にあり得るのです。(略)

事務的なミスではすまされない。Aさんも書いているけど、処方薬が違うのに処方されたら大変な薬もたくさんあります。Aさんみたいにしっかりしている人だから良かったものの、高齢の方やあまりしっかりしてない人だと、間違っていても分からず、処方薬も出されたものを何も思わず飲んでしまうかもしれません。
事務的なミスでと軽い感じで記者会見していましたが、かなり重大だと思うし訴訟ものだと思います。
住民票が違う人のもでることもあるとニュースで見ましたが、あまりにも杜撰でマイナンバーカード運用は早かったのでは?と思ってしまいます。住民票をコンビニでだしたことがあり、安くて並ばずいつでも取れるからすごく便利と思いましたが、どこかで自分の情報が漏れているかもと思うと本当に怖いです。

医療事故が起こる前にマイナ保険証は即刻やめるべき。人の命に関わります。メリットよりデメリットのほうが大きい時は潔く撤退すべき。アメリカでもソーシャルセキュリティー番号と医療は紐づけてません。クリニックにかかる度に自分が加入している保険会社のカードを出して診療を受けるスタイルです。このままだと救急車で運ばれる時にもマイナ保険証から他人の情報が出てきて間違った治療がされる可能性が出てきた。

間違った登録が実際に起こっているのを認識していて、再発しない対策が完了していないなら、原因究明と再発防止が完了するまで、事故がおきないように、マイナンバーカードの運用を緊急中止するのが当たり前の危機管理だと思いますよ。

各大臣、判断が間違っていると思います。

事務的な理由があるにせよ、個人情報の漏洩が起きた偽日がある場合は、
被害者への通知はされない仕組みなのでしょうか?
民間企業が漏洩した場合、自分の場合はベネッセ、リクルートでしたが、被害者への通知と、謝罪と、慰謝料金額が支払われていました。
自分は問い合わせも何もしていないですが、自動的にしてくださいました。
然るべき対応だと思いました。
公的機関だと、被害の訴えがない限り、そういう責任は取らないというのが社会通念上、妥当なのでしょうか。

医療機関で働いていますが、マイナンバーカードを機械に通す方は未だに少ないです。

なので実際はもっと誤りがあるかもしれませんね。

マイナポイント20000円につられて作成された方もいらっしゃると思いますが、個人情報の価値がたった20000円かをよく考えるべきでしたね…

政府がいつも使う手口にひっかかってしまった。マイナンバーカードは返納はできますが、再び作るのには手数料がかかるそうです。
ワクチンと同じ。打たせる時は有益なことしかいわず、大体の国民がうったな。と思ったら死亡事故発表。ワクチン接種はうってしまったら取り返しがつかない。(略)

最初は健康保険証をマイナンバーカードに統合するとか言っていなかったのに、なんとか普及させたいから急遽統合作業を進めた結果ですね
そりゃ健康保険組合の作業でもミスが出てしまうでしょう
「現場で起こったミスだから私たちの責任じゃない」「所管外です」と逃げずに意思決定者なんですからもう少し責任感を持っていただきたいです

河野大臣が言う通り、マイナンバーがというより、健康保険証のデータの紐付けの仕方の問題。
ただ、利用範囲が拡大すればするほどリスクは高まると、危惧して書き込みしてた人は多数いた。それを安全だと言い張っていたのは政府。
しかも性急にことを進めようとしてたのは政府であり、旗振りしてたのは河野大臣じゃないんですかね。IT人材が限られている上、規模の大きな事業ができる事業者は限られている。なのに急かせば各工程で無理も出るし、ミスも起こり得る。事前チェックの時間も十分にとれないのでは?
事業者のせいにせず、責任の一端は政府にあると認めるべきです。たらい回し感半端ない。

総務省もデジタル庁も他人事、正に縦割り行政の対応そのものです。市役所に勤めてましたが、最初に話を伺った者が、どの部署が担当か調べて、担当部署に案内するようにしてました。こんな対応では、マイナンバーカードが普及しないのも納得です。こんな対応では市町村が普及に努力しても報われません。河野大臣、本気で普及を図るつもりなら真剣な対応してください。

たしかに保険組合の職員の入力ミスが直接の原因ではあるが、それを含めたトータルで信頼性を担保する仕組みや体制ができていなかったことが露呈した格好だ。デジタル庁が「そこは自分達の責任ではない」というなら、デジタル庁など不要だ。末端のヒューマンエラーであってもデジタル技術を活用してリカバリーする仕組みを作り込む必要がある。それはデジタル庁の重要な役割だろう。

厚生労働大臣の記者会見を見ましたが、まるで他人事の様に見えました。まるで厚生労働省に責任は無い様に思われる発言に驚きました。マイナンバーカードの「個人情報」はあくまでも、国民のものであって便宜上、公に預けているだけなのではないでしょうか。それを、国が所有するものの様ないい方は無いと思います。もう少し、国民に寄り添っていただきたいと思います。

マイナンバーカードで便利になると言っておきながら、いざトラブルが起きればたらい回し。
得に医療情報や処方箋情報など、命にかかわる事。これが他人と間違えられれば、と思うとゾッとする。
今からでも保険証廃止は止めるべきだと思う。

責任の所在も明確では無いし…行政の無責任感がハンパない。(略)

マイナンバーカードを受け取りに行ったとき、窓口の担当があまりに処理を急ぐあまり早口で説明しなければならない事をまくしたてて態度が悪かったので、受付の整理をしてる案内にの人に苦情を言ったら「私はマイナポイントの担当で市の職員でもないので(実は近ツーからの派遣)」と言い出し苦情の受付すらしてくれなかった。
窓口ですら縦割りでこんなんなんだから、紐づけの間違いなどが起こった時の対処窓口の探すとかは非常に困難で理不尽なのが目に浮かぶよう。
国はこの手の事象を一手に対応する総合窓口みたいなのを開設すべき。

保健所に限らず、口座情報なども紐付けたりするのだから不安で仕方ないです。
ニュースで見ましたが、当事者の方は電話をかけてもたらい回しにされていました。
総務省、厚生労働省、デジタル庁などはうちのせいではないみたいな事を言っていたので、口座情報で誤りが出たときには銀行のせいになるのでしょうか?
やはり信用できないです。

政府は今後も、どんなことが起きてもマイナンバーカード自体に問題はなく、それを扱う人の問題だと言って責任を取るつもりはないでしょう。
金融機関との紐づけが進んでいき情報が洩れて預金の引き出しが起こっても、政府も金融機関も補償はしてくれません。恐らく誤入力した個人を直接訴えてくれとなるでしょうね。
まずは現在審議中の保険証廃止法案を廃案にすべきだと思いますが、ニュースを見ればウクライナ戦争や中国の脅威を煽るもの、サミットで首相や閣僚が活躍するものばかりで、国民はこの問題に関心がないようです。

EUには個人情報など繊細な情報を取り扱うための基準としてGDPR(一般データ保護規則)というものがあります。
アメリカや台湾にも同様の基準がありGPDRが事実上の世界標準になっています。
違反すると会社が処罰されます。

GPDRは日本の感覚ではかなり企業側に厳しい規制なので海外進出する日本企業には悩みの種になっています。
日本国民全員にGPDRの条文だけでも知って貰った上で、それでもマイナンバーが必要か考えて欲しいです。

マイナンバーはGPDRの基準に照らせば違反ばかり繰り返す方向に進んでいます。
そもそも、データの紐付けという考え方は00年代には盛んでしたが、10年代には利便性より安全に舵が切り替わり紐付けは禁忌に変わっています。
岸田政権がやっていることは現在では否定されている15〜20年前の考え方なのです。

このような事態になった以上、マイナンバーは廃止一択です。

これがマイナンバー制度というもののリスクだよね。健康保険証を登録すれば健康情報や処方内容、口座情報を登録すれば預金残高から取引先まで。紐付けは人間がやるからそこがミスれば全て他人に曝け出し、管理側の中に悪意を持つものがいれば全て盗まれ。
リスクは分散が重要。金も情報も。

株の投資もそうだけど、リスクがあるから分散させるのが唯一の対策だと思う。

全ての情報を一元管理って言うけど、流出した場合、全データが知れ渡る。被害は甚大
絶対流出しないとか無理なんだから。

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