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今こそカイゼン経営戦略!地方の生き残りをかけて。


はじめに

クライアントさんからの補助金や融資についての相談がある中で、如何にして役に立つ事が出来るかを考えた時に、どうしても一次情報に囚われてしまい全体的な構図を描かずに、走ってしまう傾向があると感じていました。

度重なる支援内容の変更、飛び交う情報の受け取り方、経営状況の緊急性など様々な要因がありますが、ここを正しく伝えるのが自分の役目であり、ディレクションし、より良い未来へ導くお手伝いで無ければ、うちの会社の存在意義はないと思い考えました。

少しでも参考になれば幸いですし、今何からやればいいのか?どう未来を描けばいいのか悩んでいる経営者さんの少しでもお役立ちいただければと思います。


天気を待つより気候変動を知る

落合陽一さんがこの前言っていましたが、今は多くの人が「明日の天気を待ってる状態」と表現されたのはとても納得していて、コロナの感染者数を日常的に見るようになって「今日は何人増えた、減った」という指標で物事を捉えても将来は描けなくて、気候変動や地殻変動、近年の異常気象を捉えていくべきで、「春から夏、秋、冬」と季節が変わるのはわかるし、最近は異常気象でいつどの地域が豪雨災害になるかわからないし、南海トラフ地震はそう遠くない時期にやってくる。感染症というのもその中にある。想定できる指標はいくつかあります。

そう考えると、経営も同じで、支援内容も変わるのは当たり前だし、緊急事態宣言を出している以上、自粛が加速するのは当たり前。おそらく薬やワクチンが開発され市場に流通すれば、経済は回復基調に向かう可能性が高い。これらは、予測や仮説は立てられます。

つまり、想定できる仮説で、コロナ時代に免疫力を得た経営をするための根本的な戦略をどう立てるかを議論しなければ、補助金や融資の本来の目的が達成されなくなってしまいます。

誰も明日の事はわかりません。それはCOVID19があってもなくても同じで、常に仮説を立てて経営戦略は見直すべきなのです。最悪のシナリオの中でどのような活路を見出すかを大前提に考えていかなければなりません。


一次情報に惑わされない

SNSでよくシェアされている補助金や助成金情報も、日々変化しています。しかし、よく考えなければならないのは、その活用方法をどう経営に反映させるかという視点だと思います。

例えば、雇用調整助成金(休業補償)についてです。

9/10の給与が補助されるという見出しが先行しますが、実際に申請書を作成すると、必ずしも全体支給の9/10にはなりません。企業内に給与格差があれば平均で計算しなければならないですし、給与額が高い社員さんが多ければ会社負担もそれなりにあります。上限額8330円の設定もあり、一部補填されても、会社の負担が90%保障されているわけではありません。

そもそも、この助成金の目的は「会社が従業員を解雇せずに雇用を維持できるよう、休業手当を国が一部負担する」制度です。

つまり、雇用者を守るための企業を介した助成金であと考えなければなりません。企業の資金繰りになる助成金ではありません。

しかし、一部でも助成金で会社負担が減る事は、経営にとってプラス要因ですから、休業対策を講じている企業さんは申請することをお勧めします。

考え方として、
「雇用を守ること=経営力の維持、競争力の維持と考える」中で、
全体の経営計画の中で、将来において必要とされる人材を確保することを前提に、大切な社員の命と生活を守り、経営力や競争力の維持する為に活用していく視点が必要です。

支払った給与が補填されるから申請するでは単なる一時金でしかありませんし、本当に単なるお金になってしまいます。生きたお金にする為に、明確な目的と計画を持って情報を理解していくことが大切です。


コロナ時代のカイゼン経営計画

経営の維持に緊急性があり、とにかく資金調達が必要な方、もう諦めなければならないと考えている方もいるかもしれません。
目の前の事で精一杯ですし、先のことを考えるなんて出来ないと悩んでいる経営者の方もいるかもしれません。

お気持ちは痛いほどわかります。でも、今だからこそ、経営に真正面から向き合う時です。活路が見いだせるかもしれません。
可能性を探る。未来を信じる。
この視点を見失わない為に、個人事業主、小規模事業者、中小企業の皆さんは「Re経営計画」「資金繰り計画」を必ず立てましょう。
いつの時代も遅いという事はありません。今日から行動することが大切です。

私が自社で取り組んでいる経営計画のシナリオを図表にしてみました。
5つのフェーズがあると思います。

(1)キャッシュアウトを制御する
(2)シナリオを描く
(3)コミュニケーションを強化する
(4)キャッシュインを対策する
(5)コロナ時代の対策を講じる

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ミッション、ビジョン、マインドこそ重要

私たちは、「なぜ」それをやるのか?
根本的な動機や、実現したい世界観、マインドの高まりが起こる未来思考は今後より重要になっていくでしょう。

ここをもう一度、私たち経営者は向き合わなければなりません。

今を乗り越える事は最優先事項です。でも、その先にある未来のための今を乗り越えるのが本当にやらなければならない事です。

雇用の在り方、働き方そのものが大きく変わる中で、今の延長上に未来はありません。必ず変化をしなければなりません。その為に、必要な痛みもあるかもしれません。

企業にとって、最も重要なのはヒトです。
ヒトは、ロジックだけでは動きません。感情があるからです。

感情は、私たち経営者の言葉次第で、未知なる可能性を広げます。
経営力、競争力は間違いなく人材から生まれます。

変化することを歓迎し、従業員さん自身も変化をしていくことが大切です。
当たり前を疑い、共創の中で新しい働き方を作っていく。

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ワクワクを頂点に、経営計画を立て直しましょう。
そして、その経営計画の可能性を最大化し、活用できる施策と、より良いステークホルダーを構築し、未来を描いて生きましょう。共に。


さいごに

私自身、宿泊施設を2軒経営していて、ご存知のとおり観光業は、今回のCOVID19で大打撃を受けています。私も2軒とも休業で当面の再開は難しく経営を直撃しています。4月は月次収入が毎月平均の半分以下になりました。でも、下は向いていません。
未来を信じているからです。

今は、旅人をお迎え出来ないので、「今、自分にできること」は、同じ苦境にある同業者の方や、地方の企業さんの少しでも力になることだと考えています。

GW期間中、ZOOM等でご相談承ります。一人で悩まず、気軽にご相談ください。僕が持っている知識と経験の範囲でお力になれることがあれば幸いです。





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