見出し画像

ウィル・スミス事件考察⑸~アメリカで身体的暴力が絶対悪な理由~

こんにちは、シンガーソングライターの詠美衣です。

我ながら、どんだけ引っ張るんだよウィル・スミスネタ!!!!

もうシリーズ4回で完結したと思ったのですが、この前たまたまスタエフの音声配信でキングコングの西野さんのライブ配信を聞いたら、ウィル・スミス事件に言及しておられまして、それが大変興味深かったので、また火がついてしまいました。笑 たぶんこれで本当にウィルネタは最後になると思うので、もういっちょ、お付き合いください。

※ウィルとクリス、どちらが良い悪いをジャッジするための記事ではありませんので悪しからず。このトピックから学べる異文化理解やコミュニケーション等について、考えを深めることを目的として書いています。

アメリカで身体的暴力が絶対悪な理由

私は考察シリーズ第3回目の中で、もちろん身体的暴力は許されるべきではないけれど「どんな理由であれ身体的暴力が100%悪い」と振り切ってしまうのは、容易すぎるんじゃないか?言葉の暴力による心の傷って軽視されがちじゃない?という問題提起をしました。


自由の国だからこそ、定められたルールは徹底

西野さんも、どちらかというと日本人的な考えだそうで、ニュースを知ったときは「ウィルの処分、厳しすぎじゃない?」と最初は感じたそうですが、アメリカ人の友達から話を聞いたり、アメリカのメディアの意見を聞いたりする中でわかったことは、

アメリカでは「ダメなものはダメ!」と問答無用でルールを決めておかないと、収拾がつかなくなるから

ということだったそうです。

「人種のるつぼ」と例えられるくらい、様々なルーツや宗教観を持つ人々が集まっているアメリカ。「自由の国」という印象が強くて、そんなにルールは厳しくないんじゃないの?と思った方も多いと思いますが、自由の国だからこそ、定められたルールは問答無用に徹底しているということですね。

一方で、日本はガチガチの「ルール」がなくても、非常に高い「モラルの意識」が文化の根底に流れています。古くから受け継いできた国民性ともいえるし、躾や教育の賜物と言ってもいいのかもしれません。

3.11の震災時、被災者の方々が行儀よく列をつくって支援物資を受け取る姿を海外のメディアが取り上げ、「日本人はなんてモラルのある素晴らしい国民性なんだ!」と称賛を浴びたという話は有名です。

お店の中で、席を取るために荷物を椅子に置いて離れても、誰も盗まないし、財布を落としてもだいたい警察に届けられていることが多い……なんていう国は、世界中どこを探しても、日本ぐらいでしょう。

単一民族だし、だいたいの人は無宗教だし、あまりに価値観がかけ離れ過ぎていてぶつかり合うということが比較的少ないために、アメリカほど厳しいルールを徹底しなくても済んでいるのかもしれません。

そして、なんといっても「銃社会」

そうです。忘れちゃいけない、日本とアメリカの徹底的な違い。

アメリカは銃社会であるということ。

個人が銃を保持できるので、暴力がエスカレートしたら、その延長に「銃」が出てくる可能性をはらんでいるのです。だから、どんな理由であれ徹底的に暴力を否定するだ、という考え方もできます。

とはいえ、「銃を許可しながら暴力反対!」って、よくよく考えると矛盾してない??って感じもするけどね^^; これは「核を保持しながら戦争反対」って言ってるのと似てるかな。自衛で持っておくなら許されるって感じなのだろうか・・・うーむ、なんだかなぁ。(もやもや)

とりあえず、日本よりもアメリカは、身体的暴力に敏感であるということは、こんな背景からもさらに理解できました。

やっぱり大事なのは背景を知ることの大切さ


そんなわけで、またまた考えさせられました。
「あんたの意見、前と変わってんじゃん!ブレブレかよ!」
と思った人もいるかもしれませんが、それでいいんです。

こうやって、いろんな切り口や角度から考察するこのプロセスが、私は有意義だな~と思うので、こうやって記事にして、皆さんにシェアしているわけです。

私は自分の"最終意見"を持つ前に、たくさんの物の見方を持って理解できる人でありたいなと思います。それが俗に言う「国際人」ってやつだと思うんですよ(`・ω・´)キリッ ・・・・なんてね。

いや、純粋に、こういう考察が楽しいんです。

そんなわけで、何か疑問を持ったら、を決めつける前に「背景」を知ることが何事もやっぱり大事だな~と思ったのでした。

共感していただけた方、「脳みそのシワ増えた気がするわ!」と思った方はぜひ「スキ」ボタンやコメントで教えてください^^♪よかったらスタエフのラジオ配信やバックナンバーも覗いてみてくださいね!

▼スタンドFMの音声配信でもこのトピックを語ってます▼


▼ウィル・スミス平手打ち事件考察シリーズバックナンバー▼

#1 アメリカと日本のリアクションの違い
#2 私が「どちら派でもない」理由
#3 "いじりジョーク"は信頼関係の上に初めて成り立つ
#4 もしピンケット本人がクリスにビンタしていたら?
#5 アメリカで身体的暴力が絶対悪な理由

サポートいただいた分は、よりこの世界を豊かにするための活動資金に使わせていただきます!活動のキーワード #音楽 #英語 #イラスト #旅 #自然