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【ドイツ暮らし】無銭飲食できる国?!

ドイツの飲食店は、バーでもレストランでもカフェでも、 各々テーブルで料金を支払うシステム。



お暇する時に、店内の入り口付近で会計する日本とは全くシステムが異なるのである。



だからテーブルに伝票なんてないし、注文から支払いまで全てテーブルで済からラク♪と思うかもしれないが、



それはそれで不便な点もあるのである。



ということで今日はドイツの飲食店事情を少し。











先日の日曜の午前中、久しぶりにドイツで出会った友人と会って、街中のカフェに行くことにした。



11時前にはカフェにいたのだが、ほぼ満席。




みんな日曜はゆったりカフェで朝食なのね♪と思いながら、我々も朝食を注文。




この時に注文を取りに来たウェイター、いかつめの体格のにいちゃんだったのだが、



第一印象で明らかに「やる気ない系」と判明。




ドイツにはチップ制度があって、やる気ない系にはそれに似合ったチップを渡すこともできる。というか、渡さないっていうのもアリ。



このチップ制度は強制ではないのだが、基本的に代金の10パーセント位を上乗せするのが一般的。



飲食代が10ユーロだったのであれば、11ユーロを渡すような感じである。



当たり前だが、チップは対応してくれたウェイターさんへの「ありがとう代」がメインなわけで、



ウェイターさんの対応が良ければ、チップも多めにもらえちゃう可能性だってあるわけである。




だが、やる気ない系の彼は、チップとかそんなの気にしないのか、そんな余裕すらないのか、チップもらって当たり前と思ってるのか知らないが、




「ハロー」の挨拶もろくにしないまま、注文だけ取って去っていった。




おいおい、彼大丈夫か?と思ったけれど、特に難しい注文をしたわけでもないし、
10分も待たず、注文した食事も来たので一安心だった。




美味しくブランチを頂き、久々の友人との会話も楽しみ、さあ家に帰ろうか、となった時に問題が起きた。




前述の通り、お会計は各テーブルで済ませるのがドイツ。



またやる気ない系の彼を呼ぶ必要がある。



彼はやる気がないんだから、他のウェイターを呼べば良いではないか、と思うかもしれない。



ドイツにはまたまたルールがあって、一番最初に対応したウェイターが最後まで担当となる。



注文を取りに来て、料理を運んで来て、会計しにくるのは全て同じウェイタ−さんって事。



だから、自分の担当ではないウェイターに再度注文したり、会計のお願いをしても対応してもらえなかったりする。





お察しの通り、今回はその事案が発生。




友人とそろそろ帰ろうということになり、テーブルの近くをこのやる気ない系の担当ウェイターが通った時に、「支払いを」とお願い。




もちろん彼にはその旨伝わっているので、「すぐ行く」とのこと。




だが、待てども待てども彼は来ない。




彼があがりの時間でもう帰ったのだろうか?それともいきなりキッチン勤務に変わったのか?



遅いにも程があるだろうというくらいフロアに現れない。



痺れを切らした我々は、隣のテーブルに注文を取りに来た別のウェイターに「支払いたいんだけど・・・」とお願い。



上記ルール通り、支払いも担当者制度のため、このウェイターは「担当が来るから待っといて」とのこと。



それでもやつは現れない・・・




20分ほど待って、そろそろ待つのは限界になった我々は、キッチンの近くで待ってみようということになり、



彼がキッチンの中にいないか見えるところに移動・・・




それでも彼は来ない。




忙しくキッチンとフロアを行ったり来たりする別のウェイターからは、「どうしたの?」と聞かれ、




その都度、「支払いのお願いしたんだけど、一向に担当ウェイター来なくて20分以上も待ってる・・・」とクレーム。




気がきくウェイターたちは、キッチン内で彼の名前を大声で叫ぶが、それでも彼は来ない。



ここでも10分ほど待機・・・



この時に、二度ほど我らの前を通った女性のウェイターが



「まだ待ってるの?ありえないわ!もう帰っちゃいなさい!」



と冗談なのか本気なのかわからないが、無銭飲食を容認してもらう。




そう、このドイツの飲食店ルール、公認ルールではないと思うが、支払いのお願いをして30分以上経ってもウェイターが来なかったら、帰ってOK!みたいなルールがあるらしい。



そんなこと言われたって美味しく頂いたものの代金を支払わずに帰るなんて、常人にはできないだろうと思うが、




今回の私たちは痺れを切らしすぎて本気で帰ってやろうかと思った。



この時にイライラMAXだった私たちは、「絶対チップなんて支払わないようにしよう」と決め、彼が来るのを待った。



その5分後くらいに彼、ついに登場。
大きなトレーに大量のドリンクを乗せて、今度は私たちの前を何も言わず素通り。



10個以上載っていたドリンクをゆっくりと注文されたテーブルに届け終わった後、急ぐ様子もなく私たちの前に登場。



以前の記事でも書いている通り、お客様は神ではないドイツ。



だからそう簡単なことではイライラしないし、クレームつけるなんてことはしたことなかったが、



今回に限っては、申し訳ないが怒りのキャパオーバーである。‘




「あのさ、こっちは20分も待ってるんだけど」と怒りの一言。




それに対し彼は、




「こっちは手が二つしかないんで」とのこと。






は?




あぁそうだった、私とか他のウェイターは手が四つあるんだった!



と思うことにした。




そう、彼と私たちは根本が異なるのだ。




もう言い返す言葉もない。



彼の一言でイライラが逆に吹っ飛んだので、それはそれで自分自身で驚いた。




逆に、彼の中で精一杯頑張ってたんだろうな、今後も頑張れよ。
多分今日、あと5回くらい同じクレーム受けると思うけど‘。




と思いながら、店を後にした。




多分、このウェイター、私たちが仮に無銭飲食したところで絶対気づかなかっただろうと思う。



もちろん、そんなことやれ!って言われてもできないが。




なんか久々に、あードイツにいるんだな、って感じたひとときだった。




なんか結論も何もない話になってしまったが、今日はこの辺で。
Ciao











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