負けそうで、泣きそうで、消えてしまいそうな中高生にコーチングは効かない。
中高生向けにオンライン自習室 x コーチングのサービスを提供しはじめてしばらくが経ちました。
そんな中、見つけたのがこの本。
内容は、基本的なところが多かったのですが、「コーチング」と「カウンセリング」の対比が丁寧に説明されていて、改めてとても勉強になりました。
その中でも自分の中の経験則にピッタリ合ったのがこの部分。
コーチングの前に、子どもたちの話に耳を傾けて、じっくり聴くことって、本当に大切。
「ゴール」を描ける状態にない中高生たち
コーチングというのは、簡単に言うと、描いたゴールに辿り着く助けになることなのですが、そもそもその「ゴール」自体を描ける状態にいる中高生ってそんなにいません。
ドラマや漫画、CMには、ゴールに向かって頑張る中高生で溢れていますが、現実の中高生は心がいっぱいいっぱいで、勉強に集中できない自分を責めちゃっていたり、学校へのモヤモヤがあったりで、それどころではないのですよね。
さらに言えば、自分が「それどころではない」という状態にあることにすら気が付けないほど、心が毎日の忙しい生活向いている場合がほとんど。
自分の気持ちや悩みを言葉にすることすら初体験
コーチングでは、コーチ側が質問を投げかけて、受ける側が、解決策などを自分の力で考えるように促す作業があります。
あとは、どんなことに悩んでいるのか、今の課題は何か…なども説明してもらうのも、セッションを進めていく上で必要となります。
ですが、自分の気持ちや悩みを人に伝わる言葉にすることや、会話の中で何かを論理的に考えて解決策を導き出すことって、やっぱり中高生の日常にはあまりないイベントらしく、もちろん、上手くは行きません。
さらに、私は彼らにとっては知らない大人。心の内なんて話してくれるわけがありませんしね。
ここに気がつくまで、ちょっぴり時間がかかってしまいました。
まずは、話を聴くこと・信頼関係築くこと
気が付けば、最初の数ヶ月は話を引き出すこと・信頼関係を築くことを、焦らず、のんびり行うスタイルへと。
コーチング前の準備期間的な要素ももちろんあるのですが、こうやって、はじめましてだった大人と丁寧に関係性を築きつつ、自分の悩みや考えを話す練習ができるのって、中高生にとってとても大切な経験だと思うんです。
そういう土台があれば、どんな進路に進んだとしてもどうにかなるような。
それではまたー!
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