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Stand Out Fit In -はみだして、なじめ-

私は日本人として生まれた。
両親も、祖父母も、曾祖父も、日本人だったが、
見た目は、東南アジア系の顔をしている。

母の教育は、アメリカナイズされていた。
自分のやりたいことを尊重してくれたし、
できる限り挑戦させてくれた。

そんな私は、自己主張激しめの、
はっきりした性格で育った。

小さいころは、
見た目で『日本人らしくない』と言われた。
すごくポジティブなイメージだった。

しかし、高校に入ると『日本人らしくない』
という言葉の意味が変わっていた。
今まで見た目に対して言われていた言葉が、
性格を評価する言葉に変わった。

そして、『あなたと仲良くできない』とも言われた。
今だから思う。みんなが大多数に従えば、
グループは円滑に進む。だから、きっと、彼女たちは、
私をコントロールしたかったのだと思う。

しかし、高校生の私は、アイデンティティクライシスに
陥った。『日本人』に必死になろうとしたが、分からず、
マレーシアに逃げた。

マレーシアに来た時、私は初めて『日本人』と認識された。
しかし、外から日本を見て、日本人として誇りはあるけれど
『日本人』という枠組み入りたくない
と考えるようになった。

マレーシア人は日本人をとても尊敬してくれている。
しかし、アジア人に対して日本人はどうだろうか?

日本に住むアジア人に対して、差別が依然と残っている。
マレーシアに住む日本人でも、ローカルの人を下に見てる人もいる。

そんな状況を見て、同じくくりに入れられたくない。と感じてしまった。

ようやく、入れた『日本人』という枠組みを
私は、今拒絶している。

そして、この枠に囚われていたのは、自分自身だったと
気がついた。

私は、多様性を受け入れているはずだったのに、
『日本人らしさ』という言葉に囚われて、
『自分らしさ』ではなく自分を無理やりに
枠に入れようとした。

でも、今、私は思う。
本当の多様性は『~らしさ』という枠組みではなく、
自分を大切にし、他人との違いを尊重できること
だと思う。

そう気がついた今、
自分を愛して、他人との違いを大切にしていきたいと思う。

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