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パニック障害 行動療法〜私の場合 その1 車


はじめに

パニック障害で避けて通れないもの、、認知行動療法。今回はこの認知行動療法についての説明と私の体験やらこうすれば、、的なものをつらつらと書いていきます。

巷では、森田療法の「恐怖突入」やら(見るからにやりたく無い!)認知行動療法やら色々名前があり、何がなんやらさっぱりなのですが、多分、こうだろうという説明をまずします。

森田療法・恐怖突入

簡単に説明すると怖いもの(例えば人混みとか歯医者とか)に行ってずっとそこで恐怖を体験することによって徐々に恐怖を感じなくなる(らしい)療法。安定剤やら回避行動は一切せず心理状態が丸裸なままで苦手な事に臨む。途中で逃げたくなってもひたすら我慢していると何か気づき(悟り?)を得て恐怖が無くなるものと思われる。しかし、間違うと悪化して大変なことになる。私はこれをして成功した試しが無いので(余計に悪くなった)おすすめしないかな、、と。


認知療法、、認知の歪みに気づく療法

例えば、パニック障害の人は新幹線→怖いだろうけど、乗り鉄からしたら新幹線→好きだろうし、普通の人からしたら新幹線→早くて楽しいかも知れない。ついでに、美容室もパニックの人からしたら怖いだろうけど、普通の人からしたら「髪を洗ってもらうのが気持ちいい」「雑誌見て安らげる」「綺麗になって嬉しい」かも知れない。レジ待ちなんて普通の人からしたら携帯チェックしたり他の商品を物色したりする些細な時間でしかない。更に世の中には会議が大好きだったり、司会をするのが大好きな人が居たりする。このパニック障害の心理と普通の人の心理の差に気づき認知の歪みを治す(自分の考えている認知がパニック発症前よりかなり歪んでいると気づく)のが認知療法。


行動療法

薬を飲んだり、何か安心できる状況で徐々に苦手な事に挑戦する方法。
まずは薬を飲もうが自律訓練法をしようがヨガしようが誰かにメールして気を紛らわせようが何をしてでもパニック発作を起こらない状況にしてやってみたい行動をする。行動に関しては出来そうなものからちょっとずつやってみる。1回出来たら意外と自信がつく。繰り返すと身体が反応しなくなって来て予期不安がなくなってくる。ついでに行動してる訳だから広場恐怖はなくなってくる。逆に自信がついてきて、次々にやってみたい事が増えて行く。


行動療法〜私の場合その1 車の運転

私は子供やら人を乗せて車の運転をするのが長いこと怖くて、近場でもなかなか出来ませんでした。ついでに、1人で乗っていても3キロくらいしか運転できませんでした。昔は隣の県でも平気で何キロも高速まで運転していたのに、、です。心理としては事故ったら怖いし、信号待ちとかも怖かったのです。しかしある時、薬が効いていたのかふと「挑戦してみよう」と思いました。薬はジェイゾロフト75ミリと頓服でレキソタン0.5ミリです。それで最初は1キロから子供を乗せて、ついでに子供にも「私、車の運転苦手やけどまぁ付き合って」と言って、途中で何回もフツーに子供の横で「怖い怖い怖い怖い」言いながら車に乗って運転しました。そしたら1キロは大丈夫だったので、次は3キロ先のTSUTAYAまで試しに行ってみました。無理なら引き返して時速10キロで帰ってもいいや、、くらいの気持ちで望みました。車は2車線あるなかずっと止まりやすい左側しか走行していません(笑)途中で恐怖が出たので頓服の「レキソタン」を飲みました。そしたらなんか大丈夫になり、TSUTAYAまで行けてDVDをレンタルし、オープンカフェのタリーズでアイスを注文して子供と食べて、帰りは余裕で家に帰りました。←こんなのを何回か繰り返しました。あくまで調子のいい時に!調子が悪い時は自信どころか不安になるのでやめましょう。

そして、それが慣れて来た頃、今度は5キロ先にあるユニクロに子供を連れて運転しました。やはり途中で恐怖が出て来たのでレキソタンを飲んで左車線でゆっくりゆっくり走り、「怖い怖い」言いながら運転しました。帰る頃には不安は少しずつ減って自信になりました←これとTSUTAYAを何回か繰り返しました。他に、近所のスーパーやイオン、温泉も繰り返しました。

今度は、主人に結婚式の用事があって車で5キロ先の場所に乗せて行く事態に直面しました。あらかじめ、主人に「途中で運転変わってもらうかも」と言いながらこれもレキソタンを0.5ミリ飲んで運転し終わりました。

そして、こんなのを何回か繰り返す内に気づいたら運転前にレキソタンを飲むのを忘れる事が増えていきました。それを心療内科の先生に言ったら「薬も減らしてみましょう」という事になり、今度はジェイゾロフトが50ミリに減りました。ジェイゾロフトが減ると今度は運転が怖くなりレキソタンをまた飲む事になりましたが運転自体は少しづつ慣れていきました。そして薬もどんどん減っていったのですが、たまにゆり戻しもありました。しかし、揺り戻しが来ても「また薬を飲んだら車の運転が出来るし、大丈夫!」的な安心感があったのでゆり戻しも減っていきました。そして薬と揺り戻しが減った分、自信がついていき日常生活に困らない程度に車の運転が出来るようになりました。(かと言って、高速でバリバリと他県に行けといわれたら断固拒否します)下道でなら隣の県にまで行けます。パニックの事も忘れています。思い出しても症状は出ません。

パニック障害を克服された方の本に「いざという時、頓服を飲んだらパニック発作が出る確率はゼロだった」と何人かが書かれていたので、「いざとなれば薬を飲んだら大丈夫!」と思って行動し続けた(あくまで軽いやつを何回も)のが良かったのかも知れません。

長くなりましたが、行動療法には他にも色々経験談があるので次回から書いてまいります。

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