【TSLA】Q2決算発表 テスラ株が急上昇する?
1.販売台数
テスラは今年に入っても圧倒的にEV(電気自動車)の販売台数で世界のトップを走っている。
しかし、CEO(最高経営責任者)のイーロン・マスクは今年の4月に販売台数を昨年より60%増できると発言されたが、テスラが今月に2022年上期販売台数を発表した際に目標数字を60%から約50%増に修正した。
50%増であれば140万台数、60%増であれば150万台数を販売しないといけなくなる。
上期で56万台なので、単純計算で1年間で112万台となる。もちろん購買繁忙期や今後の物流問題解決も視野に入れないといけないが、現状では厳しい目標かもしれない。
ただ、明るいニュースも視野に入れるべき。
中国のロックダウンによる第2四半期の生産は大きく出遅れたが、6月にはテスラの上海工場が7万8,000台数を販売した速報値も発表された。
ロックダウンから戻りつつある中国で1ヵ月で7.8万台以上を生産できるのであれば、年内残り6ヵ月を考えれば中国だけで46.8万台(7.8万台×6ヵ月)以上は販売できる。
テスラ車は現在4つの生産工場を3大陸で構えている。上海とアメリカのカリフォルニア州にあるフリーモント工場がメイン2つとなる。今年の3月に完成したドイツのベルリン工場と4月に完成したアメリカのテキサス州のオースティン工場。
この4つ工場が問題なく稼働すれば、150万台突破は実現可能な目標である。
各工場が予定通り稼働すれば、2022年目標(通期販売台数目標)の50%増は簡単に達成できる数字である。ただ工場稼働以外の問題も存在しているので決算発表で販売台数の50%~60%増が継続的に見込めるのかに期待したい。
2.利益拡大
今回の決算発表で景気後退が懸念点となっているため多くの企業の利益がかなり重視されている。
テスラの場合、下期の利益拡大に繋がるよう第2四半期の利益がかなり注目されるでしょう。
しかし利益に追い風となっているのが、インフレと物流難によるコスト高騰と中国生産問題。
生産コストは6月の車体価格値上げで利益のカバーはできると思います。
もう1つの問題は上海工場の生産台数です。
上海工場は人件費などで比較的に安いコストでテスラ車を生産することができる。中国市場での販売価格が他市場とあまり変わらないのであれば、より多くの利益を残すことができる。ただ、生産できなければ企業としての利益が制限される。
今後の生産や工場状況も決算発表で共有されるとよりテスラ株にとっていい風が吹くでしょう。
参考資料:
https://www.barrons.com/articles/tesla-ev-deliveries-top-5-51657111438
https://www.reuters.com/business/autos-transportation/tesla-sold-78000-china-made-vehicles-june-cpca-preliminary-figures-show-2022-07-06/
https://techcrunch.com/2022/06/15/tesla-increases-prices-across-lineup-with-model-x-up-as-much-as-6000/