【読書】『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』アンドリュー・グローブ
マネジメント、およびミドルマネジャーとして大切なことを書いてくれています。なかなか教えてくれる人はいないし、そもそも教えてくれた人がいても多くの人は学んだこともないでしょう。かなり勉強になります。(おそらく、1on1が流行りはじめた数年前もこの本の再販?に影響があるのではないでしょうか?)
気になったポイント
マネジメントの価値=自組織のアウトプット+影響力の及ぶ周辺組織のアウトプット
部下が仕事をしていないのは、能力がないか、意欲がないか。そのため、マネジャーがやることは、教育かモチベーションの向上
環境変化
グローバル化⇒生産も、消費も
情報革命:①変化は急速②成しうることは成される
⇒マネジャーがやるべきことはビジョンとコーチング。カオスの秩序化
マネジャーに突きつけられる3つの問い
本当に価値を発揮しているか?→部下のアウトプット、アウトプットの質を高めること
周囲の事象に常に情報収集しているか?→これは社内だけでなく、社外、業界なども含む
新しい試みをしているか?→人に任せるのではなく、自分の手を動かすこと
本書の3つのポイント
生産方式
マネジメントのテコ作用
ピーク・パフォーマンス
生産方式
インプット→ブラックボックス→アウトプット
インプットしたもに価値を付与して、アウトプットを生産する
これは工場だけでなく、どんな仕事にも共通する
マネジャーは価値が最低の段階でミスを発見することが重要
「ブラックボックス」を把握するためにインディケーターをつくること
マネジメントのテコ作用
マネジメントがやるべきことは、多くのボールを同時に宙に上げておき、自部門のアウトプットを最高に上げられる活動に自分のエネルギーと注意を注ぐこと
具体的に行うことは以下
情報収集
情報提供
ナッジング(一押し)
意思決定
役割モデル
委譲とモニタリング
委譲:委譲したとしても完全にタスクを無くすことはできない
モニタリング:1人あたり週半日のモニタリングを行う
ミーティングの種類
1on1
スタッフ・ミーティング
使命中心ミーティング
計画
目標設定(=MBO)
マイルストーン
マネジャーがやるべきことは、「知識パワー」と「地位パワー」の結節点となること。特にミドルマネジャーの立ち回りが重要
組織
機能別
使命中心
ハイブリット:共通の事業目的を持つすべての大組織は最後にはハイブリッド組織形態に落ち着く(=ここでも結節点にミドルマネジャーが重要)
ピーク・パフォーマンス
動機付け→マズローの5段階欲求
内発的動機
能力
達成意欲
外発的動機
タスク習熟度
人事考課=業績を改善することが目的(=技能水準orモチベーション)
昇進:誰を昇進させるかの選択ほど、明確に大事であってマネジャーの価値観を組織に知らせるものはない
査定:目的は”あなた側の”真実を洗いざらい出すことではない。”彼の”業績を向上させることにある。そのため、述べることは少ないほど良い(=Good、Mottoを事前に書き出した上で、伝えるポイントを絞ること)
So what?
マネジャーは組織のアウトプットの量および質に重大な影響を与えうる。そのため、常に何が起こっているかを把握し(=現状把握)、それが今後どうなるかを予測した上で(=課題発見)、マネジャーの時間は限られているため価値を最大化できるポイントに絞って打ち手を打つこと(=選択と集中)が大事である。
そもそも、マネジャーは組織の責任を負っている人だが、一人では成し遂げられないことをやるために、メンバーと協働するものである。ただ、同じ人ではないので、いかに能力水準を補填できるか、いかに意識をシンクロできるかにフォーカスした時間も必要になる。
その方法が限られたマネジャーの時間を配分するにあたって、スタッフミーティングでのナッジングでいいのか、別途1on1を割いた方がいいのか、人事考課で伝えるのがよいのか、などなどをメンバーのスキルやマインドの状況と合わせて選択していくということだと理解した。
どうする?
これを読んで改めてわが身を振り返ると、まだまだ現状把握と課題発見が甘い。(異動してきて若いのと明確なポジションを持っていないからというのは言い訳に過ぎない)
なので以下をやっていく。
まず、社内のメンバー把握の時間を取る。中でも、目標に対してのモニタリングができるインディケーターはあるが具体の提案まで参照し切れていないので、そこを中心に見ていく。
また、社外の情報収集もアラートを使って仕組みにする。
そして、上記をしっかり行う中で課題発見できるようにし、ナッジングやモチベーション向上への動きを取れるようにコーチングしていく。
リンク
https://a.co/fkradz1
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