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# 14 知識の定着を効率化する①

知識が定着しない(忘れてしまう)のはなぜ

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私は、大学生になる前はほとんど本を読みませんでしたが、あることをきっかけに本の虫に変わりました。(このきっかけについては、また別の記事で紹介できればと思います)

それから、私の好きな場所は、図書館とBOOK OFFになりました。(笑) もともと、体育会系で本はほとんど読んでいませんでしたが、人間いつどう変わるのか分からないものです。

本を習慣的に読み始めてから、もう何冊読んだかわからないほど本を読んできました。年間150~200冊くらいは読んでいますので、1000冊以上は確実に読んでいます。

そんな私ですが、1つ1つの本の内容を事細かに覚えているか問われてしまうと、返答に困ってしまいます。もちろん全てが自分のためになる良書というわけではありませんので、全て覚えておく必要があるというわけではありませんが、大部分は正直申し上げますと、忘れてしまっています。

そんな状況に落胆することもしばしばありました。なぜなら、本を読んでも結局知識が定着せずに、その知識を使って思考=アウトプット(思考については、#13の記事で紹介しています)に繋がらなければ、時間の無駄になってしまっている気がするからです。

知識の定着は学びの種類によって変わる

そんなもやもやを抱えていたのですが、次の図を知ってからは、なぜ定着しなかったか分かるようになりました。

この図は、アメリカの国立訓練研究所(NTL)が作った学習モデルで、ラーニングピラミッドと呼ばれています。

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学びの種類の応じて、定着率を分類しており、上から定着率が低く、下に行くほど定着率が高まるピラミッド型の構成をしています。読書は、「読む」にあたりますので、その定着率はたったの10%になります。(だから、読書しているだけでは定着しなかったわけです)

因みに、この図の定着率は研究結果に基づいて算出されたわけではないようで、必ずしも学びの種類ごとの%が正しいわけではないようです。(確かに誰かに説明しても、90%覚えているかと言われると怪しいですよね)

ただし、細かい定着率は正しくないとしても、経験則からも学びの種類に応じて、知識の定着率が変わることは間違いありません。また、その比率も概ねこの図のピラミッドに近いと思います。

最近、音声メディアが流行していますが、聞くだけでは読むのと同様定着率があまりよくないですね。やはり、重要なのは、読んだり聞いたりした内容を、アウトプットすることだということが分かると思います。

こうした観点から考えると、下記オリラジ中田さん×マコなり社長(2人のファンというわけではないですが、面白い事例として紹介します)とのやりとりが興味深いです。

Youtubeリンク:https://youtu.be/Us33jZ8ODVs

マコなり社長が、中田さんについてプレゼンで紹介する内容なのですが、その中で「日本一教養を面白く伝える人」として絶賛しています。そして、youtube 視聴者の教養を広げることに貢献しているというのですが、その後に実は中田さんが一番得しているといいます。なぜなら、「おなじみのホワイトボードの動画で中田さんは自ら読んだ本を説明することで、実は本人が一番理解を深めているから」といいます。

ラーニングピラミッドから「なるほど!」と思いませんでしたでしょうか。

アクティブラーニングの機会を増やそう

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前述のとおり、私はたくさんの本を読んで、様々な知識を得てきました。最近では、読むだけではなくて、毎日の散歩の時間にVoicyを聴くこともしています。

しかし、残念ながら、そうしたインプットだけではすぐに記憶からなくなってしまいます。そこで、ラーニングピラミッドに基づいて、インプットした情報を他の人に説明したり、自ら体験したり、身近な人と話し合ったり(今風で言えば、アクティブラーニングですね)することで、定着率を上げることが大切です。

例えば、朝の有酸素運動をすることで、その日の生産性が上がる理由を次のように理解したとしましょう。

理由:走ることで心拍数が上がり体中の血流がよくなると、脳(特に、海馬と前頭葉)への血流も増え、酸素がたっぷりと運ばれ、脳が活性化する。海馬は記憶を、前頭葉は理性的な判断、やる気、感情などをつかさどる部分だから、活発に働かないとぼーっとしてしまう。だから、朝の有酸素運動で脳の活動スイッチを入れることができ、生産性が上がる。

その際に、それで終わりにするのではなく、実際に朝の有酸素運動をしてみると上記の理解はとても深まり、忘れにくくなります。実際に、今朝走ってみましたが、頭が冴え(目覚めているという感覚)、1日のスタートがうまくきれました。

因みに、毎日散歩しているのですが、散歩よりもランニングのほうが効果がありました。これまでよく違いが分かっていなかったのですが、ランニングのほうが心拍数が上がる(=脳への血流も増える)からだと腑に落ちました。

以上、今日の記事では、ラーニングピラミッドから、学習の種類によって、知識の定着率が変わることを紹介しました。明日の記事では、別の観点から同テーマについて、考えていきたいと思います。

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