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【好評!】栄養士の私が保健指導の6割超、運動指導をするその中身

「特定保健指導」って知っていますか?

「特定保健指導」とは、いわゆる「メタボ検診」。40歳以上の健康保険組合加入者が対象になっている、厚生労働省の施策です。

腹囲(おへその上を通る位置で計る)男性90cm以上、女性85cm以上
かつ、
・血糖値・脂質・血圧いずれか2つが基準値外で「メタボリックシンドローム」と判定。
・1つが基準値外だと「予備軍」と判定。

上記に判定された方に対して減量サポートを行うのが「特定保健指導」です。

半年で4~6%減量すると、健康数値が改善するいうエビデンスがあるからです。
あ、メタボの人が、ですよ。

「特定保健指導」のキモ

「特定保健指導」のキモは、腹囲を内臓脂肪量の推定値としている点です。
内臓脂肪はただの脂肪ではなく、『積極的に悪さをする脂肪』
悪玉ホルモンを放出する、など。

血糖値が高い、悪玉コレステロールが高い、善玉コレステロールが低い、中性脂肪が多い、血圧が高い・・・

メタボだと、これらの状態から血管を加速度的に傷める。血管が脆くなって切れたり、脂質などの塊が詰まったりして脳血管疾患や、心疾患を起こすリスクをグンとあげてしまうのです。

年齢を重ねていくと、血圧をはじめ、何らかの健康数値があがってきますから、それほどナーバスになる必要はありません。

メタボでなければ

ちなみに、皮下脂肪は悪さをしない「ただの脂肪」です。

日本(アジア)人は皮下にあまり脂肪を溜められないので、内臓(臓器の周り)に溜まってしまう。さらに溢れると「異所性脂肪」といって、肝臓、すい臓、筋肉など、本来は溜まらないはずの臓器内に溜まってしまい、臓器の機能を悪くしてしまう

これが、日本(アジア)人が「見た目はそれほど太っていないのに生活習慣病になってしまう」理由です。

栄養士の私が保健指導内で6割超、運動指導をする理由

「特定保健指導」は、以下のように行われます。

①何Kg減量するか、決める
②減量するKg×7,200Kcal(脂肪1Kgを減量させるのに必要なエネルギー量)を算出
※2kg減量するなら、2×7,200=14,400Kcal
③②÷減量期間÷30日で1日あたりの減量カロリーあるいは、消費カロリーを算出する
※3か月間なら、14,400÷3か月÷30日=160Kcal/日
④ライフスタイルをヒアリングし、③分を減らす/消費するために何をするかを一緒に決める

いわゆる「運動」では理論上、それほどエネルギー量を消費できません。

160Kcal消費しようと思うと、普通の歩行なら8時間、かなり早い歩行で4時間、ゆっくりのジョギング/強い筋トレで3時間超、ジョギングで2時間半超・・・

ということで、これまた理論上、食事量を減らしていくことになるわけですが、ちょっと待って!

現実的には体重が落ちると、体の消費エネルギー量そのものが落ちます。
加齢でも代謝が落ち、消費エネルギー量が落ちます。50代になると、40代の頃に比べて50Kcal/日、消費エネルギー量が落ちるという算出データ(*)もあります。
(*)日本人の食事摂取基準

つまり、延々と食事量を減らし続けなければいけなくなってしまうのです。
もちろん「太る」ということは、摂取エネルギーが過多なのですが、ある程度は食べないと今度は栄養が摂れない。

健康を維持した長生きの秘訣は「栄養状態がいいこと」と「歩き続けられること」ですから!

【好評!】「その資料欲しいです」と言われる『運動の効用』まとめ

『今回運動を減量の行動目標に入れるかどうかは別として、できるだけ早いうちに運動習慣・・・「やらなければ」と思うと続かないから「運動趣味化」をした方がいい理由をお伝えしますね。年齢を重ねていくと、今の私たちが想像している以上に、新しいことを始めることが面倒になるようですから、できるだけ早いうちに!』と、熱く語るのが以下の内容です、笑。

内臓脂肪型肥満の予防・改善に有効

【有酸素運動】
・「糖質」「脂質」を消費する
・「糖質」「脂質」が内臓脂肪に取り込まれるのを抑制する働きがある

【筋トレ】
・骨格筋(筋肉)自体が、糖や脂質を分解してエネルギーにする「代謝」を行う
・骨格筋は体重の40%前後を占める巨大な器官であるため、骨格筋の代謝機能を維持することは、全身の「糖」「脂質」の代謝恒常性を維持するうえで重要

免疫力向上・発がん/再発予防・メタボリスク軽減効果

【免疫力向上】
適度な運動の長期影響で、風邪の発症頻度が減少
※免疫に関わる機能が活性化:NK細胞活性、リンパ球増殖、Th1優位のサイトカインバランス、マクロファージ機能、血中IgG、分泌型IgAなどが上昇

【発がん/再発予防】
・大腸がんとの関連は「ほぼ確実」
※「運動不足」と「アルコール」、男性は「カルシウム不足」が関連しているエビデンスあり

・肺がんと乳がんとの関連は「可能性がある」

【メタボリスクの軽減】
・メタボ→動脈硬化、さらにそこから疾病化(脳血管疾患や心疾患になる)するのに関与する「炎症マーカー」低下、「抗炎症マーカー」上昇

認知機能を正常に保ち脳の健康を改善する効果

【脳の機能を正常に保つ・脳の健康を改善する】
・運動は脳・脊髄・感覚神経・運動神経・自律神経など、神経系全要素  が働いて発現する複雑な現象であるため、脳機能をくまなく活動させる

【有酸素運動と認知機能のエビデンス】
・有酸素運動が脳の高次元機能の改善・低下抑止に効果がある
・高齢者の有酸素運動能力と海馬の大きさに相関がある
・運動により、海馬の神経細胞生成が促進される
※有酸素運動による、脳の血液循環促進が要因と考えられている

閉経期・閉経後の健康に好ましい影響を与える

【更年期症状によい影響を与える】
・閉経開始を遅らせる可能性がある
・更年期症状(障害)が軽減し、不定愁訴が改善された報告がある
※月経前症候群(PMS)の症状を軽減するという報告もある

【子宮脱の罹患性減少、尿失禁予防】
・骨盤底筋群を強化することで予防につながる

【骨密度維持、増加】
・高齢女性における運動量と骨密度維持の関連を示すエビデンスは明白

メンタルヘルスに好影響を与える

【運動習慣をもつ人はそうでない人より精神的な健康度が高い】
・うつや、うつに伴う自殺念などの症状が少ない

【運動習慣を持つ人は、より主観的な幸福感(ウェルビーイング)を
  高く示している】

【実際、多くのホルモンや脳内物質が分泌促進される】
・筋トレ(無酸素運動)で発生する乳酸は「成長ホルモン」分泌促進
・筋トレ(又は高強度な運動)で男性ホルモン「テストステロン」値上昇
・一定リズムの運動は幸福ホルモン「セロトニン」分泌促進、働きを良くする
※男性ホルモン「テストステロン」は男女問わず「やる気ホルモン」と呼ばれる。テストステロン値が減少するとやる気がなくなり、引きこもりがちになることが、老年学では注視されている。

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いかがですか?
体力の衰えは、老化よりも運動不足の要因の方が大!

運動の効用をいっぱい頭に詰め込んで、「やりたくなる」が湧き上がってくる時をお待ちください、笑。こんな書籍もありますよ、もう読みましたか??

今回も長文にかかわらず!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

MICHIKO★

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