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都立高校入試の200作文、書くべきことは3つだけ。

穎才学院講師のハチドリです。

都立高校入試では例年、評論文読解の最後の問題として、自らの考えを文章にして表現する問題があります。その字数制限をとって「200字作文」とも呼ばれます。今回は、この200字作文で得点をとるための方法、さらに「200字作文の意義」を書いていきます。

作文問題に苦戦している高校受験生のみなさん、あるいは保護者のみなさん、必見です!!

1.何を書けば評価されるのか?

まず、200字作文はどのように評価されているかを見ていきましょう。東京都教育委員会は、令和2年度都立高校入試の200字作文について、次のような「採点のポイント」を定めています。

・テーマに即した自分の意見、主張が適切に書かれている。
・本文中の筆者の主張を的確に捉え、その主張を踏まえて、文章が適切に書かれている。
・自分の意見、主張の根拠となる具体的な体験や見聞について、適切に書かれている。

これらを大ざっぱにまとめれば、「自分の主張」「筆者の意見」「主張の根拠となる自分の体験・見聞」の3点をおさえた文章を書きなさい、ということになります。つまり、200字作文で得点を取るためには、この3つの点を意識して文章を書けばよいということになります。

2. 200字作文を書くときのコツ

これらを踏まえて、200字の文章全体をどのように構成していくかを考えます。

ここでは

《第一段落: 筆者の意見+自分の主張、第二段落: 自分の経験・見聞》

という型にあてはめて書くことをお勧めします。

まずは、全体の構成の立て方について。

はじめに、筆者の考えを短くまとめます。続けて、筆者の考えを踏まえて、自分の主張を示します。次の段落では、自分の主張の根拠を、自分の経験や見聞に従ってまとめます。このようにして、「筆者の意見、主張、根拠」の3点を順番におさえていきましょう。

次に、それぞれの部分について、さらに細かく解説します。

はじめの文では、筆者が文章全体を通して言いたいことをまとめましょう
200字という制限の中で、ここに大きく字数を割くことはできません。ですから、全体の文章を一文で要約するつもりで書きましょう。問題文を部分的に抜き出す、問題文にある特徴的な単語のみを使う、という程度では、筆者の意見を踏まえているとはみなされません。全体を通した主張を的確に読み取り、文にしましょう。

次に、自分の意見を書きます
筆者の意見をもとにすればよいので、基本的には筆者の意見に賛成か、または反対かの立場を示すとよいでしょう。筆者の主張が正確にとらえられていれば、自分の意見を賛成・反対いずれかの立場で表明することはやさしいはず。主張は端的にまとめて、できれば一文でおさめたいところです。

最後に、自分の経験・見聞を書きます。この経験・見聞は、先ほど述べた主張の根拠になるようにしなければいけません
第一段落にある筆者の意見・自分の意見が簡潔にまとめられていれば、第二段落に当たるここには多くの字数を割くことが出来るはずです。自分が日々の生活の中で体験したこと、あるいは友達や家族、ニュースなどで見聞きしたことを、文章で具体的に表現していきましょう。

3.200字作文は、「意見文を書けるか」を試している

さて、ここまでは都立高校入試の200字作文について、「筆者の意見→自分の主張→自分の経験・見聞」という書き方を示しました。

実はこれは、意見文を書くための基本的な構成にもなっているのです。

意見文というのは、何かしらの問題、あるいはすでにある主張について、自らの意見を表明する文のことです。これを書くためには、少なくとも3つの要素が必要です。

まず、問題になっている物事であったり、すでに出ている他者の意見、あるいは一般的意見といった、「主張の背景」。次に、背景を踏まえて自らが考えた「自分の主張」。最後に、その主張が正しいことを示すための「主張の根拠」です。

これは、都立高校入試の200字作文で求められている「筆者の意見、自分の主張、自分の体験・見聞」という3つの要素と、きれいに対応しています。200字作文においては、自分の主張の背景になるのは筆者の意見そのものです。さらに、200字作文で主張の根拠となるのは、自らの体験・見聞です。

これを考えれば、200字作文は意見文である、ということがわかるでしょう。都立高校の入試で出題される200字作文では、文章を通して適切に自分の意見が表現できるかを問われているのです。


以上、都立高校入試の200字作文について解説しました。この記事を通して、高校受験生が作文を得点源とできれば、また、文章で自らの意見をきちんと表現できる力がつけばと思います。

穎才学院では、独力で学習しにくい作文についても、完全個別指導の強みを活かして指導しています。都立高校入試のために作文が上手くなりたい中学生はもちろん、大学入試で小論文が必要で、まとまった小論文が書けるようになりたい高校生の方にも、しっかり指導を行います。文章力をあげたいすべての生徒を、穎才学院は歓迎します。

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