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飲食店がやるべき最低限のWebマーケティングの仕組みづくり

飲食店のWeb制作とデジタルマーケティングを請け負うことがあったので、マーケティングの全体像を踏まえつつ、デジタルマーケティングにおいて最低限押さえておくべきことを備忘録的にまとめました。

この記事を見ると良い方
・コロナで集客困っている飲食店オーナー
・Webマーケティングの考え方を学びたいマーケター

飲食店がヤバい。ネットベースな時代に。

まず。2021年1月現在。
飲食店がマジでやばいです。

2020年1~11月の飲食店の倒産が736件に登り、過去最多を記録したみたいですね、、、。
https://www.inshokuten.com/foodist/article/5964/

町を出歩く人が減って、今飲食店でご飯食べるとなるとネットで予約や下調べをして直接行き、緊急事態宣言などで20時以降はあまり店などもやっていないので、回り道などせず帰路につくような流れになってきています。

偶然に立ち寄るなどの集客の流れがなくなり、いよいよネット上での権威が集客にものを言わせる時代が来たように思えます。

とはいえ、今でも「予約で満席なんです。」なんて言うお店は存在しています。こういったお店は基本的にネットからの予約でしっかり顧客を掴んでいて、もともとの商品が良いというのもありますが、マーケティングに関してはどの店もやっていることはあまり変わりません。

この記事では、コロナ禍に立ち向かう飲食店のためのWebマーケティングの考え方を記していきたいと思います。

戦略の全体像 〜パス回しのストーリー〜

飲食店が取りうるマーケティングの全体像はこんな感じでしょう。
↓↓↓

Labの記事.001

「Webからの予約がない・・・」
なんて人は集客の仕組みができていないでしょうし

「あの頃は客足もよかったのに・・・」
なんて人はリピート施策やコンテンツ施策がないんですね。

基本的に集客は仕組みが整っているかどうかで全て決まります。
しかも、コロナ化において顧客とのコミュニケーションの接点〜意思決定までをWeb上で完結することが望ましいです。

①お店の存在や魅力を知る(この機会がないと出会えない)

②お店を選ぶ意思決定材料が揃っている(この情報がないと選ばれない)

③お店に予約ができたり入店ができる(せっかく選んでもらえたのに離脱なんてことも)

④もう一度行きたい理由がある(全て新しいお客さんはしんどくなります)

この一連の流れの一個一個をしっかり接点もち、適切なパスを次の施策に回していく全体としてのストーリーを描きながら1つ1つの施策を行っていくことが重要になります。

例えば、
「とりあえず食べログ載せとけばいんじゃね?」
と食べログに掲載した後、

「全然予約こない、食べログ全然ダメだわ。」
と一喜一憂する飲食店オーナーさんを良く見てきました。

しかし、食べログ内で予約を勝ち取るには、以下のような条件をクリアしなければなりません。

①まず自分の店舗のページに来てもらうこと
②ページ内で訪問者の条件に合致すると認識させること
③他の飲食店より優れていると顧客が理解できること
③ネット予約機能や、電話対応などが迅速に進行すること

このように、目先の手段(食べログに載せればいい)にとらわれるのではなく、どのようなストーリーが存在するのかを理解した上で仕組みを準備しておかなければ効果が出てきません。

1つの施策だけでもこれだけの準備が必要になるので、「お客さんが来る」という抽象度の高い現象を起こすには上記の図のようにたくさんの仕組みづくりが必要になりますね。

でもご安心ください。
順序立てて施策を行い、次の施策へとパスを回していくと効果的なので、全てを一気にやる必要はありません。

ファーストステップ
〜Webページを自社で持つか他社で持つか〜

まず考えることは店舗のページ&予約に繋げる場所を以下の2つから選択、もしくは両方を選択するのが一般的です。

①自社でWebページを制作
(外注の場合制作費約20万〜)
②予約掲載系のメディアに記載
月額約1万円〜 + 予約手数料約50円/名〜)

Webからの流入が想定できる入り口は基本的にこの2つに大別されます。
独自のブランディング戦略で、「会員や紹介のみ」「住所非公開」などの施策を行っている飲食店は除きますが、大枠この2つに大別されるでしょう。

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ここで判断軸となるのが以下の観点です。

①初期費用をかけられるか?(約20万〜50万)
→かけられなければ自社Webは難しくなります。
②SNSまたは検索で独自の集客想定はできているか?
独自の集客ストーリーの想定がなければ、予約掲載メディアに集客力を借りることになるでしょう。

独自の集客ストーリーとは?

予約掲載メディアを利用すると月額料金や予約手数料が毎月かかってくるので、なるべく自社Webサイトで完結させたいと思うかもしれません。

自社Webサイトには集客を独自に行わなければならないという大きなハードルが存在します。
ですので、独自に集客を行える何かしらのストーリーを持ち合わせていなければ潔く予約掲載メディアを使用することをオススメします。

ただ、難しく考えすぎることはありません。
ポイントは大きく2点に分類されます。

①独自の検索キーワードを持てるか?
②SNSもしくは口頭での口コミストーリーを作れるか?

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①独自の検索キーワードを持てるか?

こちらは「店名」や「商品名」、「独自の造語」などで自社にしかない検索キーワードで顧客に検索してもらえる準備があるかどうかということになります。

例えば、リコッタパンケーキでおなじみの「bills」は典型例です。
Googleの検索窓に「リコッタパンケーキ」と入れると、以下のような画面が出てきます。

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「リコッタパンケーキ」といえば「bills」という顧客の印象がクックパッドやブロガーなどに影響が出て、「リコッタパンケーキ」と「bills」の関連性がGoogleに認められたというわけです。

billsの場合かなり理想的な成功ストーリーになりますが、要するに自社が何かしらの想起においてNo.1になれるかどうかが重要になります。


②SNSもしくは口頭での口コミストーリーを作れるか?

こちらは、一度来店した顧客がSNSや口頭の口コミをする口実を作れるかどうかということになります。

顧客がお店に入って出るまでの一連の流れの中でどこかしらに人に話したくなる文脈が存在すればいいわけです。
ここで重要なのが、顧客の行動を細部に分解し、どのフローでユニークさを出していくかという考え方です。

(分解例)
「お店の外観」→「入ったときの店の雰囲気」→「店内の装飾」→「ユニークなメニュー」→「注文システム」→「接客コミュニケーション」→「配膳」→「商品の食べ方や見た目、味」

ちょっとした工夫だけでもこういった口コミは醸成できます。

飲食店のブランディングにもよりますが、
こないだ僕が行った渋谷のbarでは玄関に鍵がかかっていてピンポンをしないと入れないという一見非合理的な店舗づくりをしているお店がありました。

このようにちょっとしたサプライズ(普通ではない)があるだけで、「こないだ〇〇な店があってさ〜」なんて話したくなるものです。

商品のみにこだわらず、顧客の一連の行動のどこかで一工夫を入れるというのが口コミを醸成する上では必要な考え方になります。

Webマーケティングを考える前に、その後の流れを読む

ここまで話してきましたが、あまりWebの話が出てきませんね(笑)。

そうなんです。
いきなりWebの手段に走ったところで、集客後の仕組みがなければ多くのお金を投資しても回収できない状態になってしまいます。
ですので、Webマーケティングの大きな判断である

「自社Webか?予約掲載メディアか?その両方か?」

というWeb面での入り口を想定した上で、流入後にどんな好循環を検索ワードや口コミによって作用させられるのか?という準備ができていなければせっかくの投資も水の泡になってしまいます。

ここまでがWebマーケティングを行う最低限の仕組みです。
ここから具体的なWebマーケティングの施策ベースでのお話をしていきたいと思います。

特に自社Webを選択した方向けのコンテンツを次回は用意し、予約掲載に頼らないWebマーケティングについて触れていきたいと思います。

次回
・Webを公開するだけじゃお金の無駄
・Webページ制作時の最低限の考え方
・広告や検索を意識した具体的なWebページの構成
・実際に誰に頼んだり、どう制作シていくのか?

それでは次回もお楽しみに!

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