自宅でできる幼児英語教育 イギリス幼稚園小学校の教材とは
英語教育は何歳から始めるのが良いのか、逆に、日本語が出来上がるまでは英語を習わないほうが良いのか等、幼児英語教育のメリットとデメリットの議論はありますが、もしお子さんに英語を習わせようと考えているなら、お教室に通う前に家庭でできる英語遊びを試してはいかがですか。
今日は就学前から小学校2年生ぐらいまでの小さいお子さん向けに自宅でできる英語学習の方法と教材をイギリスで子育てをしていた経験から書いていきます。
イギリス在住時に幼稚園と小学校に通っていたうちの子供たちは4歳と6歳で英語を始めました。
日本語もまだまだな子供達がどんな教材を使って、どのように学習していたかについて書いていきます。と言っても、この3つだけです。
大きなフラッシュカード
たくさんのナーサリーライム(童謡)
教科書 Oxford Reading Tree (ORT)
なあんだ、とがっかりされたかもしれませんが、これから、どのようにこれらの教材を使っていたかを説明します。日本での使い方とちょっとだけ違うかもしれません。
大きなフラッシュカード
フラッシュカードは幼稚園で使われていました。サイズが大きいのは教室で使うからだと思います。市販のものはそれほど大きくはありません。
教え方もシンプルで、先生が子供たちにカードを見せます。子供たちがカードに描かれているモノの名前を声に出して言います。それだけです。
そして最後の一人の子がきちんと言えるまで、じっと待ってあげます。隣の子がこっそり教えたりするのは、どこの国でも同じですね。見学していたママたちからも笑いがこぼれました。
フラッシュカードの絵(写真)は一貫したテーマ、例えば、くだもの、野菜、乗り物などで見せていきます。私が参観した時は乗り物でした。
カードに文字は書かれていません。ただ絵(写真)だけです。文字はたぶんカードの裏にでも書いてあるのでしょう。
先生は文字を子供たちに見せません。まだphonicsを習う段階ではないからです。言葉に楽しく慣れ親しむことが最優先されていると思いました。
そして何枚か(max10枚)カードを見せたら、その中の好きな絵を今度は自分たちでクレヨンで描いて、見せ合っておしゃべりします。幼稚園なのでこれで充分です。みんな楽しそうにモノの名前を言って、絵を描いてました。
フラッシュカードは、買ってもいいし、またはお子さんと一緒に絵を描いて手作りフラッシュカードを作っても楽しいと思います。いずれの場合も、
絵(写真)の面に文字が無いものをおすすめします。
Nursery Rhymes ナーサリーライム (童謡)
ナーサリーライムとは日本の童謡に当たる幼児英語の歌です。これまた、
フラッシュカードに続き平凡な学習かもしれませんが、イギリスの幼稚園児や小学校1年ぐらいまでは、学校でとにかくたくさん歌を習います。
日本語も同じだと思いますが、歌うことで言葉をたくさん覚えられます。
なるほど、それで低学年のうちはやたら歌の時間が長いのだと思いました。
歌の時間が長かったせいで(?)、娘はおしっこを歌の最中に漏らしちゃったこともありました。(よければこの記事もご覧ください)
このように、たくさん歌い、耳からインプット、口からアウトプット、
という繰り返しでネイティブの発音を獲得していくのだと思います。
同時に目から(文字から)インプットするphonicsも始まりました。
Phonicsは重要な英語学習法で、学校に入ってから本格的に学びます。
子供が正しく発音できるまで、先生は根気よく教えてくれていました。
そのphonicsの重要性を書いた記事もありますので、よろしければ、こちらもご覧ください。
今は、Youtubeなど子供向けの無料英語ビデオがたくさんあり、
"Nursery Rhymes"で検索するとたくさんヒットすると思います。
Youtubeなのでもちろん無料で利用できるので、じゃんじゃん検索して
お子さんが気にいる歌を見つけてはいかがですか。
私がおすすめするこちらのYoutubeビデオは、イギリスBBCの子供向け番組CBeebiesのNursery Rhymesのシリーズです。
視聴のコツとしては、歌の言葉を一生懸命聞き取ろうとせず、いっしょに
音楽を軽く楽しむことです。そうすることで英語へのハードルが低くなると思います。意味とか単語とかに着目せずに音楽に合わせて体を動かしたりと楽しんでください。「英語の歌ってたのしいな~」という気持ちが大切だと思います。
それから、歌のビデオにはなるべく文字の字幕をつけないほうが、耳が鍛えられるので文字なしを個人的にはおすすめします。
教科書Oxford Reading Tree (ORT)
イギリスのほとんどの小学校が使っているOxford Pressオックスフォード
出版の教科書で、オックスフォードリーディングツリーという名のように、木の枝がどんどん伸びていくように読み進めていくスキームの本(教科書)です。
3歳から7歳ぐらいを対象していて、3~4歳児のStage1から始まり、7~8歳のStage6まで順番に読み進むことによって、英語の基礎を学んでいきます。
この教科書はイギリス人がイギリス人の子供のために作ったものなので、
外国語として学ぶスキームではないので、当然英語を英語で学びます。
つまり、内容を日本語訳にしないで英語のまま続けることが、ネイティブのような英語脳を作る土台になると思います。
日本でもアマゾンとかで購入できますが、全巻揃えると高額になるので、いきなりセットで買うよりはお試しに一つのステージだけ買って試すのもいいと思いますし、以前フリマアプリでも出品されているのを見たことがあります。セカンドハンドでまず調べてみるのもいいかもしれません。
教科書だけあって、かなり高品質な英語教材だと思います。と言うか、イギリス人がイギリス人の子供のために英語の教科書を作っているので高品質は当たり前でした。これで、きれいなクイーンズイングリッシュになれるかもしれません。
余談ですが、イギリスでは教科書は学校から借りるもので、一人一人持つことはありません。使いまわしなので、ボロボロだったり、落書きがあったり、ビスケットの粉がはさまっていたりしていることもあります。
イギリスにはセカンドハンド(中古品)を扱うチャリティショップが多く、
お古を使う文化が根付いているので、教科書も何年も使いまわすのでしょう。
さいごに
フラッシュカードにしてもビデオにしても、英語教育というよりも、
英語で遊ぶためのものだと考えると親の心の負担は軽くなると思います。
あくまで遊びですから、カードに答えられたらうんと褒めてあげ、たとえ、答えられなくてもうんと褒めてあげてください。(がんばってよく考えたね、とか)英語の歌にしても、聞いてもちんぷんかんぷんに決まっています。でもノリよく歌と一緒に踊ったりすることで、子供は別の新しい歌を歌い始めたりするかもしれません。
先ほども書きましたが、英語の本は、日本語訳が付いていないほうがいいと思います。なるべくイラストの多い、イラストだけでもストーリーが想像できるような本がおすすめです。
英語から日本語へというパターンで憶えるのは、日本語がしっかり身に付いた小学校中高学年以降でいいと思います。
それより小さいお子さんには英語を英語(イラスト)で読み進めることで日本語と英語の2か国語の混同を回避し、英語で考える能力が生れるのではないかと、イギリスでの経験からそう思います。いわゆる、英語脳です。
もちろん、日本語訳のほうがだんぜんやりやすい、ということであればそれで構いません。お子さんのペースに合わせることが一番大事です。
どちらにしても、お子さんが英語は楽しいものだ、という気持ちになれることが重要だと思います。英語を好きになれば、だんだんと自分から英語に触れていくと思います。厳しい勉強は英語を嫌いにさせるきっかけになるので要注意です。
楽しく英語で遊ぶことが重要→英語好きになる
英語は英語で学ぶことが大事→英語で思考するくせをつける(英語脳)
以上、少しでも参考になれば嬉しいです。
今日も読んでくださり、ありがとうございました。
トモキリ
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