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【らしさTeams/イベントレポート】良質な関係性から生まれる組織文化とは?

2020年には「ホワイト企業大賞*」を受賞されている有限会社谷川クリーニング(以下、タニカワクリーニング)様は、社員同士の関係性に再注目した組織創りをされている会社です。
*ホワイト企業大賞:https://whitecompany.jp/

ぜひエイトシークエンスの関りのある企業にも組織づくりの関してのヒントを得てもらえたらと思い、3月某日、初めての試みとして、らしさTeams対話イベントを実施しました!!

弊社主催のチェンジメーカープログラムにご参加いただいた経営者、まさに第2創業期で組織を新たに作り上げていくフェーズの経営者など、業界業種様々に6名4社の皆さんにご参加いただきました。

《タニカワクリーニングの歴史と交流分析との出会い》

「社員数52名。役職者は祐一さんと麻美さんだけ。上下関係は少なくフラットで、ルールも最小限、バックオフィスは0人など普通の会社にあるものがない会社です」とタニカワクリーニングという会社についてのお話からスタートしました。
もともと、タニカワクリーニングは祐一さんのお父さんが53年前に創業。
そこから高度経済成長とともに大きくなり、バブルがはじけ経営難に陥りました。工場に入ると怒鳴り声が聞こえてくるような会社だったそうです。

【タニカワクリーニング:会社概要】
1969年、茨城県神栖町(現神栖市)に祐一さんの父、谷川末男さんが「谷川クリーニング」として  創業。 1994年、有限会社谷川クリーニング設立。 2004年、祐一さんがUターンし、2代目として会 社の経営を引き継ぐ。 現在、茨城県神栖市と鹿嶋市、千葉県北東部の地域に14店舗を展開中。 末 男さんが初めて自分の店舗を構えたとき、 「自分が一人前になれたのは世間の皆様のお陰だ。 だ から今度は自分が仕事を通して世間の役に立とう。そして、仕事を通して世の中に役立つ人をたくさん育てていこう」と決意。 現在も創業の心を忘れず、クリーニングの仕事を通して 「お客様の ありがとうを集め、魅力的な人財を育て、地域に貢献していく企業」を目指し、日々仕事と地域の人々に向き合っている。                                 

その後、祐一さんの手腕もあって、売上利益は回復していったものの、当時を振り返りながら祐一さんはこうおっしゃっています。

祐一さん:
当時は会社を立て直そうとすればするほど、人が辞めていくという状況でした。7年間で9割辞めて入れ替わり。創業者である父や母、家族の仲まで悪くなっていくし、お互い会社をよくしようとしているだけなのに、”何かが違う”と思うようになっていきました』

そのような想いから色々なことを学び始め、その際に出会ったのが交流分析と心理学。当時の自分に、とある交流分析のインストラクターから、「あなたの目の前に起っている問題は全部あなたが起こしている問題、あなたの問題です。あなたが他を変えようとするのではなくあなた自身が変わらなければ解決しません。交流分析・心理学を学ぶことで、自分と親御さんとの関係は解決できるはず」といわれたそう。
衝撃を受けた祐一さんは、これをきっかけに交流分析・心理学を勉強し始めます。実際に、数か月間少しずつ自分自身を変えていったことで、父親との関係性が整っていき、自然と会社の状況は改善され安定していかれました。

祐一さん:
本当に自分の身の回りに起こっていることは、自分が起していたことだったんだなと実感しました。会社の中でも“関係性”というものが大事なんだなと思うようになってから、そこを中心に、人との関係がよくなるようにと考えていったことで会社も変わっていきました。』

そしてお話は徐々に、タニカワクリーニングの組織運営の根底に流れる交流分析の考え方についてへと移っていきます。

《タニカワクリーニングの組織運営に欠かせない交流分析の考え方とは?》

祐一さん:
『コミュニケーションとはエネルギーのやりとりです。自分が与えた刺激が相手の反応として返ってくるし、相手から刺激を受けたことで自分が反応を出す。ここでいう自分が出す”反応”は変えることができるというのが、刺激と反応で考えるということそのものです。』

上記のそれぞれの簡単なご説明をいただく中で、祐一さん自身の実体験として、交流分析を取り入れるメリットについてお話がありました。

祐一さん:
『自分自身を客観的に分かるようになり、他人はそもそも違うということを本質的に理解できました。良い悪いではなくその人の特徴を理解し、違うレンズをもって見ることでこれまでの自分の固定観念から抜け出すことができたのは大きかったように思います。交流分析は自分を映す鏡を何枚持つかということ。自分の見方・捉え方・考え方を変化させるために取り入れると、自分のコミュニケーションの取れる範囲が広がり、対人への関わり方を自ら変えていけるのがメリットです。』

その他対話会の中では、6つの柱から「時間の構造化」にフォーカスしてお話を展開していただきましたが、こちらでは割愛させていただきます(詳細は谷川ご夫妻がされているセミナーもありますので、是非お問合せください!)

質疑応答では、経営者である谷川さん自体やタニカワークリーニングがどう変化し、また参加された各企業がどう変化していきたいのか、という観点でのやりとりが多くなされていました。

対話会の様子

《 祐一さんが交流分析と出会ったことで一番変わったこと 》

対話会の最後に、改めて交流分析と出会ったことで祐一さん自身が一番変わったことはなにかをお伺いしました。

祐一さん:
『当時は、理屈で物事を全部考えていたと思います。何か嫌なことが起こると、なんでそれは起こったんだろう?原因は何だろう?と探し、心因はこれか?となりますが、そもそも僕と彼が仲良くないことのほうが問題なのかもしれないと思うようになりました。
仲良くないからちゃんと話せない。それって、彼の問題なのかというと人間関係は5:5なので、こっちにも半分以上問題があります。自分の立場を考えたとき、社長ということでパワーがあるので、相手の人はマウントされている感じになると思います。力というものを自分が持っている認識も当時はありませんでした。自分はコミュニケーションが取れていると思っていましたが、ゆがんだコミュニケーションを取っていたのだなと思います。』

『自分を客観的に見る鏡で、本当の姿を見たときにこれでいいのか?その状態で自分は本当に生きたいのか?ということだと思っています。世の中の物事の尺度ではなく、なにをもっていいとするかは自分たちが決めるべきものだと考えます。
自分自身を客観視する際に、TA交流分析は感性的な世界をロジックで説明してくれるものであり、すごく昔からあるもので洗練されてきている考え方です。ティール組織など自律分散の組織では参考文献でもTAは出てくる考え方でもあります。
こういう考え方をうまく組織運営においても活用し、新たな考え方を取り上げていただくとよいのではと思います!』

《最後に・・・》

対話会自体は懇親会も含めると4時間半!!
長丁場ではありましたが、終始みなさん真剣に懇親会の最中もそれぞれの目線で谷川ご夫妻にご質問など投げかけておられ、あっという間のお時間でした。
ビジネスの最前線にいらっしゃる経営者の皆さんにとって、関係性を中心とした組織づくりとして、何かしらのヒントをお持ち帰りいただけたのではないかと思います。

今後もこうした対話会を企画しますので、ご興味ある方はぜひお越しください♪

懇親会の様子

(レポート・文章:森 奈々絵)

▽【らしさTeams】セルフマネジメント型組織についての詳細はコチラ

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