見出し画像

アストロスケール新本社のOrbitarium(オービタリウム)を訪問してきました


宇宙デブリ除去や軌道上燃料補給事業を手掛けるアストロスケール社。創業10周年を迎える2023年5月に本社を移転し、見学施設「Orbitarium(オービタリウム)」を開設されたということで、このたび訪問してきました。

CEO岡田氏の肝いりだというOrbitarium。ワクワクしながら訪問しました。

まずは入館すると広々としたエントランス空間が広がっており、空中に浮かぶELSA-Dがお迎えしてくれます。

エントランスに吊るされているELSA-D

2階に上がるとOrbitariumがあります。大きな地球儀と、それを囲むようにスクリーンが配置されています。スクリーンには大迫力の映像が映し出され、その映像をもとにアストロスケールの方が宇宙インフラとそれを脅かすデブリの脅威について説明してくださいました。閉演してしまいましたが、以前後楽園に合ったTenQのような感じ。企業のいちオフィスとは思えないクオリティの高さでした。

アストロスケール本社のOrbitarium
スクリーンに映像が映し出されて、宇宙デブリ除去の重要性について解説いただける

続いて部屋を移り、アストロスケールの事業について説明いただきました。大きなボードに宇宙デブリ除去のためのADR(Active Debris Removal)やEOL(End of Life)、軌道上状況把握ISSA(In-Space Situational Awareness)、そして軌道上燃料補給のLEXIが書かれています。

アストロスケール社の事業紹介

撮影は禁止だったので写真は撮れませんでしたが、この事業説明ボードの反対側にはクリーンルームがあります。数百kgレベルの衛星を同時に3つ組み立てることができる大きさで、高さも7,8mあるとのこと。衛星にカバーをかぶせたりするために衛星2つ分くらいの高さは最低限必要になってくるらしい。ちょうどADRAS-Jがニュージーランドに旅立ってしまった直後だったので部屋は空っぽでした。クリーンルームのクラスは100,000とのこと。熱真空チャンバーなどは自前では持っておらず、JAXAの施設などを貸してもらっているそうです。

また、クリーンルームの横には管制室があります。まだ完成していないそうでADRAS-Jの飛行には間に合わないそうですが、将来的には運用しているところを一般にも公開するようです。ADRAS-Jの運用は旧オフィスの管制室を使うようです。

クリーンルームの観賞を終え、Orbitariumに戻り、ビジネスのお話を少しさせていただくために会議室に案内いただきました。Orbitariumuから通じるところに来客用会議室があるのですが、何とOrbitariumの地球儀に近い方から順に会議室の名前がLEO、MEO、GEOとなっている…!! 会議室の通路はスタートレックのような近未来的になっていてワクワクが止まりません。

来客用会議室。
会議室の名前が地球儀から近い順に、LEO、MEO、GEO、HEOと名付けられている。
会議室名がなんと…!!
会議室のゴミ箱がロケットになっている…!!

いち企業のオフィスとは思えないほどエンタメ性に富んだスペースでした。平日の昼間であれば事前予約は必須ですが一般見学もやっているようです。是非色んな人に訪問してほしい…!!と言うことでワクワクのおすそ分けでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?