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egao festival vol.8を振り返って

まもなく桜も咲きそうな陽気ですが、みなさん、お元気でしょうか。1月23日(土)に向けてすべてのコンテンツを公開したegao project初のオールオンライン開催「egao festival vol.8」を少し、振り返りたいと思います。

地域密着、福祉とアートの恒例のおまつり。さて、どうやって開催するのか?

まずはじめにぶち当たった壁はここ

👉「地域密着型」

egao projectではFacebookやInstagramなどで以前から少しずつ発信はしていたものの、egao festivalと言えば、これまでは地元の栄公会堂で、地域のみなさんから届いたアート作品をずらりと展示したり、第一線で活躍するアーティストのワークショップに気軽に直接参加できたり、プロジェクトに参加する福祉事業所のフードや雑貨販売ブースがあったり、音楽やダンス、演劇などのパフォーマンスを目の前で観れたり、そして、毎年のテーマに合わせてアーティストたちが全館を装飾し、アートを体感できるというものでした。

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ですが、今回の開催はコロナ禍。全人類が直面した問題に、私たちegao projectも立ち向かわなくてはなりませんでした。

egao festivalは老いも若きも、ハンデがあってもなくても、誰もが参加できる福祉とアートのおまつり。「誰もが参加できる」、どうやったらできるだろう?そんなことを皆で考えながら進めていきました。

そして、行き着いたのは、リアルとオンラインのハイブリット型開催!

この一年で生活のあらゆるサービスや場面でも、オンラインやリモート開催が当たり前のようになってきていますが、私たちプロジェクトメンバーはデジタルはほとんど素人、年齢層だって違います。プロであっても時間や手間がかかるオンラインの準備。初めて尽くしを目の前に、みんなで試行錯誤を始めることになりました。

まずはやってみよう!YouTubeチャンネルと特設サイトの開設

まずはオンラインの発表の場を考えました。いつものパフォーマンスステージはYouTube上に移設、そして、パフォーマンスだけでなく、アート作品全体も観られるような総合特設サイトの構築へも着手しました。2020年10月の時点では、現地でも楽しめるリアルなアート展示などの可能性も残しつつ、オンラインでも存分に楽しめるコンテンツの準備を続けました。

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ですが、2020年11月時点ではコロナ感染者数もピークに。このままいくとまた緊急事態宣言が発出されるのでは・・・と、ハイブリット開催に暗雲が立ち込めてきました。そこで、この時点でオールデジタル開催一本に絞る決断を行いました。

どうやって皆さんにイベントを知ってもらえるか、どうやって参加してもらえるか、色々なことが未知なことながら、それぞれが分業しながら役割を全うしていきました。

そして、1月23日(土)のリアルで開催する際の日付を目標に、全てのコンテンツを公開できるように進行し、リアルからオンラインへ会場を移して行きました。

● リアル会場 → オンライン会場 ●
・パフォーマンスステージ → YouTubeのegaoprojectチャンネル
・アート作品展示 → Instagramでオンラインミュージアム
・アーティストのワークショップ → 動画でレクチャー
・アーティスト×福祉事業所のアート作品作り → リアルで開催し、動画やnoteで紹介
・大きな会場 → egao festival特設サイト

もうすぐ開催!予告編もたくさんアップしました

オンラインでの開催は色々な方に観ていただきたい素敵なコンテンツばかり。たくさんの方に観ていただきたくて、予告編も用意しました。

動画のコンテンツはこうやって作られた

パフォーマンス作品動画はご自身で投稿していただく他に、なかなか自分で動画を撮ることがむずかしいという方や要望があれば地域のみなさまの元へ動画取材・収録にも出かけました。

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今回ご参加いただいた出演者の中には、ハンディがあることでコロナ禍でなかなか外出できずに社会との接点の持ち方に悩む方や、発表会やライブの中止が相次ぎ発表の場を失ってしまった方もいらっしゃいました。そんな中、「egao festivalがあって、パフォーマンスできる場ができて嬉しい」という温かいお声もいただきました。

撮った動画は文字を入れたり、観やすいように編集作業をし、出演する方たちの魅力が存分に伝わるように工夫を凝らしました🎥

たくさんの動画、ぜひ観てくださいね。

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アートなオンラインミュージアムの工夫と秘密

Instagramにはたくさんの作品をアップしています。絵画などの平面作品から、空間を使った立体作品まで様々。この作品たちをどんな風にオンラインで観てもらったら、作品の良さが伝わるだろうか。

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ひとつの作品に対してあらゆる角度から複数枚の写真を撮ってアップすることで、その場で作品を観ているような気分を味わえます。

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もし、リアルな会場で作品が目の前にあったら、きっと、いろいろな方向から覗き込んで、作品の新たな面を発見するはずです。そのあらゆる目線を意識した写真をアップすることで、オンラインでも作品を存分に楽しんでいただけるようになっています。さらに、この写真を撮ったのは第一線で活躍する現代美術家。作り手の気持ちを汲み取りながら撮影をしているのです。

そして、Instagramだけでなく、動画でも鑑賞できるようになっています。作品がどこからでも、いつまでも観れるのは、オンラインミュージアムのよいところですね🎨

見逃している作品やパフォーマンス、まだまだじっくり観て欲しい!

わたしたちが今回、オンラインでイベントを開催したことで最もよかったと感じていることは、作品をじっくり、いつでも鑑賞できること。リアルな空間で行うイベントは人と人が介在し、その場で温かなコミュニケーションが生まれ、作品やパフォーマンスを同じ温度感で楽しめることがあります。

もちろん、それもとても素敵なことです。でも、今回オンラインで開催したことで得られたことも数多く、たくさんの方とのコミュニケーションがあり、地域だけでなく、場所や時間の垣根を越えて、遠くの場所から、自分の好きな場所、好きな時間、その人の住むその街から参加できたこと、これもまた素晴らしいことだなと感じています。

今回のテーマは「あなたの街、どっち あっち??」

遠くへ行かなかったからこそ見えてきたモノ、コトへの出会いを楽しんでいただけたら幸いです。

作品で参加した人、観て参加した人、すべての参加者のみなさまに心から感謝を。また次回も一緒に楽しみましょう!ありがとうございました。

egao projectプロジェクトメンバー 一同

egao project事務局メンバーの編集後記

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egaoフェスティバルvol.8初のオンライン開催となりました。オンラインと言っても中身はリアル。パフォーマンスは出張撮影に出かけ、生のパフォーマンスを楽しみながら撮影を行いました。
アート作品展は続々と届く作品を鑑賞しつつ、一つ一つ丁寧に撮影を行いました。We×ワークショップは例年通りアーティストが福祉の現場に出向き作品を完成させ、お家でワークショップは実際にワークショップをしている場面を撮影しわかりやすく編集をしました。全ての工程でegaoメンバーの得意技を持ち寄っての「オンラインegaoフェスティバル」となりました。不安もありましたが、作品も内容も皆様に十分アートを楽しんでいただけるページになっていると思います。
引き続きゆっくりお楽しみください。ご協力頂いた皆様に感謝を込めて。(大平由子)
2020に関しては、オリンピックを始め大小様々なイベント団体が予想だにしなかった状況下で、困惑しながら手探りでやれる事を探し、諦めたり、縮小したり、方向転換したりと究極の選択をしてきたのでは無いかと思います。
egaoフェスティバルに関しても勿論そうでした。
最終的にオンラインのみでの開催とし、初めての事だらけで準備には右往左往(今回のテーマが「どっちあっち」だけに!?)(あくまでも思考が右往左往!体自体はしっかり外出自粛していました!)しましたが、結果、長年の課題(丁寧に作品を扱いたい!とか、スタッフも当日のコンテンツを楽しみたい!とか、垣根なく沢山の人に参加して欲しい!)を諸々払拭し、目指していた方向性に近づいてきた!!という皮肉な?!オンラインならではの喜ばしい!事を沢山見つける事が出来ました。
まだ先の読めない状況は変わりそうにないので、困難な中でこそ改革のチャンスぐらいの精神で試行錯誤を次年度も楽しみたいと思います。
そんな風に思えたコロナ禍の中のvol.8 egaoフェスティバルでした。(ASADA)
オンライン展示に切り替わり、ホームページがプラットホームの役割を担うことになりました。Twitter、Instagram、note、マシュマロといったSNSサービスを融合させながら、まだまだ荒削りながらも、多くの人がわかりやすく見られるように工夫をしたつもりです。
一時の盛り上がりだけにせず、今回の経験を活かして少しずつステップアップして表現の場を高めていきたいと思います。(デザイン担当/高橋)
オンライン開催となり、本来ならば打ち合わせも対面で行うところをリモートで行い、それぞれの役割を着々とこなしてのオンラインフェスティバル開催となりました。最終的には、すべてのパズルが組み合わさって一枚の壮大な作品が完成するかのように、素晴らしい作品や参加者、プロジェクトメンバーの温かい気持ちや労がぎゅっと詰まったフェスティバルに。ピンチの時にチャンスに変えられるのは、2011年から続いてきたこのプロジェクトの絆があってこそなのだな、と実感しました。全員がどこからでも楽しめる、素敵なイベントになりました。そして、もっとこのフェスティバルやプロジェクトのことをたくさんの方に知ってもらえたら嬉しいなと思います。(カイフチ)

まだまだ作品を鑑賞できます!▼こちらからチェック


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