資産形成にも影響あり?:インフレーションを学ぼう。
「経済のニュースでよく見る、インフレって何なん??」
インフレ。
ニュースを見ていれば、その言葉を見ない日はない。
今日は、結局のところ、
インフレって何?資産には、どんな影響があるの?
そんなことを考えてみたいと思います。
■インフレの正体。
「コロナショック後、日本を襲うのはインフレか、デフレか。」
「インフレ率が上昇すると、あなたの資産も大きく変わる。」
なんてニュースや記事を目にする。
その時に、あなたの脳みそはどれほど反応するだろうか。
「やばい、またインフレやっ。」
とか、
「そうか今年は、インフレ率見込みが1.6%か。」
なんて考える人は多くないはずである。
これほど実感もなく実態も掴めないのも珍しい。
その正体こそがインフレである。
そもそも、インフレとは、
“経済学においてモノやサービスの全体の価格レベル、すなわち物価が、ある期間において持続的に上昇する経済現象である。(Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3)
つまり、
今日100円で購入できたボールペンが、来年の同日に110円支払はないと購入できなくなっていた。
これは、インフレ率10%。
ボールペンの商品価格が上がる、物価が上がる。
逆に言うと、1円で買えるモノの価値が少なくなっている。つまり、円の価値が下がっている。
それが、インフレーションの意味です。
では、なぜその実態をつかむ、実感を得ることが難しいのでしょうか。
■インフレの正体
直近、10年間の消費者物価指数表を見てみます。
2015年を基準として消費者物価指数を見てみると、2020年は2015年に対して、約102%で推移しています。
約5年間で2%、物価が上昇しています。
僕は、この2年間海外で暮らしていますので、日本の物価感覚はわかりかねますが、
読者の皆さんは、どのように感じられているでしょうか。
物価が上がったと思う方もいれば、物価が下がったと思われる方もいるでしょう。
もしくは、インフレになってモノの値段があがったのに、自分の給与は伸びてない。
そう感じる方もいるかもしれません。
ただインフレって、実はかなり個人的なモノなんです。
個人的??一体、どういうこと??
下記、サイトそして写真で掲載しているように、
ニッセイ基礎研究所:高齢者を直撃する物価上昇~世代間で格差~:https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=58861?site=nli
2003年から2017年の消費者物価指数を年齢別に見ていくと、
39歳以下は、103.8%
60歳以上は、105.9%
と、2%以上の開きがあるんですね。
なぜなら、高齢者と若者によって支出の品目が異なり、各品目の物価上昇率も異なるからです。
2%の開きは、生鮮食品の物価上昇率が上がったが、外食の物価は上がらなかったこと。
住居費である、住宅のリフォーム費用の価格は上がったが、家賃は上がらなかったこと。
外食よりも生鮮食を購入され、持ち家比率の高い高齢者の方が、物価上昇の影響をもろに受けたということなんですね。
当然、これも一般的な平均値としての指数を出しているだけなので、
各個人のライフスタイルが違えば、その分だけ物価上昇率も変わります。
なので、インフレ率は一般的な数値であるものの、その感じ方は、人それぞれ。
だからこそ、あまり実態がないように感じてしまうんですね。
とはいえ、だからと言って無視できるものでもないです。
■資産運用のために把握しておきたい、インフレ率。
仮に毎年、2%ずつインフレが起きたとしたら、10年後の現在の100万円の将来価値はいくらか。
チ、チ、チ、チ
68.6万円です。
そうなんです、将来価値に直すと価値が約32万円ほど下がってしまうんです。
1000万円なら680万円ですから、バカにならない額の価値が目減りします。
だから、投資をしておいた方が良いし、資産を分散しておいた方が良いわけです。
せっかく頑張って貯蓄して1000万円貯金をしていたとしても、
20年も眠らせてしまったら、680万円になってしまいます。
だったら、その資産を投資に回した方がお得ですよね。
その意味で、インフレ率を把握しておくことは、とても大切なことです。
幸いにも、僕は海外に住んでいる関係で海外の口座を持っていますので、日本円だけではない、資産を持っておくのが意外と大事。
日本に住まれている方は、外貨建ての資産、株や債券を保有しておくことで、
インフレリスクの回避にもつながります。
■日本でハイパーインフレが起きる可能性。
となると、怖いのはハイパーインフレ。
つまり、インフレで物価が急上昇し、お金の価値が極端に下がることです。
実際にベネズエラでは、2019年1月にハイパーインフレが発生。
物価上昇率が、268万%を超えました。
268万%っって。。怖ろしすぎますよね。
100円のリンゴが翌月には2億6千万。
1億円の貯金が、翌月に37円です。
やばすぎますよね、レジに並んでいる間にモノの値段が変わっていたそうです。
この世の地獄です。
では、日本ではその可能性はないのか。
という不安みなさんお持ちですよね。
0%ではないが限りなく低いというのが、
現状の見立てです。
というのも、ベネズエラのような国でハイパーインフレが起きるのは、
政府へ信用の失墜、そして外貨準備高が殆どなくなったことが大きな原因だからです。
個人の話と同じで、国も外貨(主にドル建て)資産を持っていれば、
その国に対する信用不安は起きず、ハイパーインフレになりずらいということ。
日本のドル建て外貨準備高は、中国について1兆2500憶ドル。(125兆円)
と、かなり潤沢に準備されています。
確かに、日本は地方債、国債(要は借金)を120兆円ほど抱えていますが、
国内貯蓄によってその赤字が支えられているため、国や政府に対する信用不安は起きづらいと言えます。
そのため、日本円に対するハイパーインフレは、今のところ可能性としては低いと考えられます。
■まとめ
さてさて、本日はニュースでよく耳にするインフレについて考えてみました。
インフレとは、物価が上昇し、お金の価値が下がることです。
しかし、実際に僕らが目にする、耳にするインフレ率というのは、
なかなか個人の単位では実感しづらいものとなっています。
なぜなら、インフレ率の感覚は個人的なものだからです。
個人のライフスタイルによって感じ方は大きく異なるでしょう。
とはいえ、だからといって無視して良いものではありません。
インフレ率は、個人の資産形成にも大きく影響を及ぼします。
リスクを回避するために、海外で口座を持つ。
外貨建て株式、債券を購入しておくのも一つの手です。
日本では、今のところハイパーインフレが起きる可能性は低いと言われていますので、
過度に心配する必要はありません。
しかし、資産形成の上では把握しておいた方が良いのが、
インフレ率です。
みなさんも、この機会に少し考えみてはいかかでしょうか。
ではでは、本日はここまでです。
また、明日のnoteでお逢いしましょう。
P.S さて、明日は本格的な学びの時間、数学を挫折した文系の皆さん。高校数学に突入しますよ!!
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