世界の教養:アリストテレス ー 人はみな生まれながらに知ることを欲する

今回紹介するのは、「アリストテレス」です。

アリストテレスは(前384〜前332)は、哲学と西洋文化全般に大きな影響を与えました。彼は、ギリシアの北のマケドニアで生まれ、アテネへ移ってプラトンの学園アカデメイア(アカデミーの語源)で学びました。

アリストテレスは、哲学は正確な順序で学ばなくてはいけない、と考えていました(当時の哲学は、修辞学や自然科学など様々な分野が含まれていました)。

第一に学ぶべきは、論理学。論理によって、諸々の事実の結びつきが分かるためです。彼は、論理に有名な三段論法を発展させました。彼の三段論法で最も有名なのが、以下です。

すべての人間はいずれ死ぬ。
ソクラテスは人間である。
ゆえにソクラテスはいずれ死ぬ。

第二に学ぶべきは、具体的な自然現象と考えていました。彼は、自然現象について、「自然学」「動物運動論」「気象論」「生成消滅論」など、多数の著作を書いて、自然界の一般原理を導き出しました。

第三に学ぶべきは、実践哲学(倫理学と政治学)と考えていました。これについて、彼は「ニコマコス哲学」と「政治学」を著しています。倫理学では、人々は適切な行動を知っているのだから、適切に行動するための道徳的強さを持てば良いと考えていました。政治についは、国家の目的を市民が幸福で満ち足りた生活を送ることのできる環境を整えることだと考えていました。民主政を支持していましたが、場合によっては君主政がいいことも認めていました


参考文献
デイヴィッド・S・キダー, ノア・D・オッペンハイム, 小林朋則 訳, 文響社, 1日1ページ読むだけで身につく世界の教養365, 2018年, 47p

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