バイリンガル育児中、2児ママの本棚

「育児本に欲しい答えが書いてあるか?」その答えは、”could be?”。すぐに役立つ…

バイリンガル育児中、2児ママの本棚

「育児本に欲しい答えが書いてあるか?」その答えは、”could be?”。すぐに役立つものは、すぐに役に立たなくなる…だから、私はよくビジネス書や小説にヒントを探しにいきます。一見関係ない本にこそ、突破口があるから。2012/2017生まれ姉妹。香港在住。

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最近の記事

【本】女の人の肌の内側

ちょっと久しぶりに、辻村深月さんの小説を読みました。 小さい頃から親友だった幼馴染の家は農家で、家族仲がとてもよく、主人公の彼女自身も、自分の母にない優しさやおおらかさに度々救われます。けれど、成長するにつれて本音で言えないことが多くなり、疎遠になっていたところに、その幼馴染が母親を殺し、失踪したことを知ります。なぜ彼女が?そんなことするような子じゃないのに。 推理小説ではあるのですが、読後、放心するくらい、たくさんの女の人の心の中を覗く物語。前半は少し重たく感じたペース

    • 趣味人という生態

      TV界の重鎮としてしられた大橋巨泉さんは、60代から美術にはまったそうで、何冊か美術関連の本を出されています。 この本も超シロウト的と書いていますが、それはアカデミックな教育を受けていないという意味合いにおいてであって、彼なりにいろいろ調べて、足を運んで、絵や作者がどういうつながりがあるのか、美術史の中でどういう絵なのか、彼の解釈を書いている本で、まさに、趣味人らしい一冊です。 特に、巻末に世界の有名どころの美術館に所蔵されている絵画リストがあるので、旅行の前にさらっと読

      • 【小六と読書】「幸せ」を掴む、そのとき

        この前娘が、宮部みゆきさんの青い鳥文庫版を読んでいたので、 青い鳥文庫版以外にも読める本があるかな?と久しぶりに手に取ってみました。 職務中に怪我をして休職中の刑事の前に、5年ぶりに現れた甥は「行方がわからなくなった婚約者を探してほしい」と言います。その相手が失踪した理由、それは、彼女のクレジットカードを作ろうとして自己破産歴があることがわかったから。そして、彼女は一言の説明もなしで、一切の痕跡を断ちます。 その女性を追う中で、幸せになろうとして犯罪に手を染めていく女性

        • 実は身近でわからない…!な、病院英語

          海外で暮らしていると、病院ではもちろん、会話の中で英語の病名が出ることってままあると思います。このところ、大したことはないのだけど(つまり誰でも知っていて、なったことある人も多いような)病気の通院が続いているのですが、毎回覚えてもすぐ忘れるので、ここで覚書をしておきたいと思います^^; 経験しているものが殆どですが、きいたことある/話題に出て聞き返した病気に関する英語もあわせてあげてみました。 🔹一般外来、家庭医全般(General clinic) ・感冒(風邪、インフル

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        • 文学、エッセイ
          55本
        • 小学生向け(和書)
          59本
        • バイリンガール姉妹、日英徒然
          24本
        • 小学生向け(洋書)
          31本
        • 人文系(教育、歴史、その他)
          61本
        • ワーク
          14本

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          【小2と読書】舞台と読書のよき関係

          今夏のロンドン旅で一番と言ってもいいほど感銘を受けたのが、姉妹二人共が好きなロアルド・ダーリの小説、Matilda(マチルダ)の舞台でした。教師陣の圧倒的な歌唱と、子役たちの瑞々しい感性の掛け合いは素晴らしく、本場のミュージカルを子供達が心から楽しめるって、なんて素敵なんだろうと思った一夜。 またそんな機会があればいいなと思っていたところ、香港でThe Wizard of OZのバレエ公演があると知って、またちょっと強硬なスケジュールにはなってしまったのですが、これは逃せな

          【小2と読書】舞台と読書のよき関係

          【小2の読書】世界の名作は、何語で読ませるか?!

          一歳半で香港に来た小2の次女。読書は完全に英語優位です。 日本語においては、挿絵の大きい本は好きみたいなのですが、長女は数冊ですぐ文庫本に移行したので、あまり手持ちがなくて… そんな時に出会ったこちらの本。 世界の名作が10歳までの子供が読みやすいように編纂されていて、挿絵も大きくて今風です。 特にいいなと思ったのが、巻頭に「物語ナビ」として、絵入りで登場人物や馴染みのない言葉が先に紹介されているところ。『王子とこじき』では「おめぐみをもらう」や「がさがさのわら」など

          【小2の読書】世界の名作は、何語で読ませるか?!

          【小6と読書】娘の好きな話と嫌いな登場人物

          長女がこれをまた読みたいというので、 一緒に借りてきた瀬尾まいこさんの本。デビュー作『卵の緒』を含む、家族を題材にした短編2編の一冊です。 『そして、バトンは渡される』につながっていくような、定型の家族ではないメンバーが、家族になっていく様子/愛情を交わしていく様子が鮮やかに描かれていて、デビュー作でこれか!と驚き、これもまた、おりに触れて読み返してみたくなる本になりました。 ・・・・ ところで、先日、長女が国語の読解で、どっひゃーというくらいずっこけた回がありまして

          【小6と読書】娘の好きな話と嫌いな登場人物

          【小6と読書】美味しい素材食べてる?

          たまたま手に取る機会があって、そういえば読んでいなかったな、となった、農薬や殺虫剤を使わずに作った「奇跡のリンゴ」が実るまでの七転八倒の日々を綴ったエッセイ。 テレビ番組で聞きかじってはいましたが、年表を検めると、話の舞台は、1970,80年代のことなんですね。つまり、私の親世代か少し上。そう考えると、率直に、農薬や殺虫剤に頼らない農業をすることに、ここまで当事者とその家族が苦しまないといけない日本はちょっとおかしい…と感じました。 ざくっとまとめてしまって申し訳ないです

          【小6と読書】美味しい素材食べてる?

          【小6英語ワーク】セカンダリー生の文法。実力はいかに?

          長女は年長の夏に香港に来て、小6の今に至るまで、インターに通っています。そんな彼女は、この夏からYear8。 プライマリーの頃から、学校の勉強は基本的にフォローしていないので(つい口うるさく言ってしまうの防止…)、セカンダリーともなると、教材にしている小説のタイトルを聞くくらいしかしていないのですが、そこでよくわからないのが、彼女の英語の国語力…特に、文法^^; 国語の文法って、日本語にしても得意不得意あると思いますし、香港っていうことで、たとえばtwo times、mo

          【小6英語ワーク】セカンダリー生の文法。実力はいかに?

          【本】事実は小説より奇なり。原因がわからないまま、次々発症していく戦慄

          旅行の時は、Kindleを何冊かダウンロードしておくのですが、そのうちの一冊。こちらは予想を超える展開に、ついつい引き込まれて、長距離フライトの疲れを減らしてくれました。 ・・・・・ 1940年代アメリカで、結婚して家族になった二人。クリスチャンということや、生い立ちの影響もあって、周囲に止められつつも、12人の兄弟姉妹をもうけます。 自然豊かな土地でのびのびと過ごしながら、文化的なことにも触れる、理想的な子沢山一家のはずでしたが、長男が統合失調症を発症したことをきっか

          【本】事実は小説より奇なり。原因がわからないまま、次々発症していく戦慄

          【小6と読書】ロンドン旅行の必携本?

          長い夏休み、今年は、家族でロンドンに行ってきました。 ロンドンを選んだのは、海外に住んでいながら、子供達が英語圏の国に行ったことがなかったこと、英国児童文学が好きなことなどが理由です。 特に、長女はハリーポッターのHuge Funなので、やはりキングスクロス駅とオックスフォードは外せないだろうということで、オックスフォードは大学生(院生)のガイドツアーを申し込んで、みっちり3時間話を伺ってきました。 その時に、往路の飛行機で読んでいたこちらの本の中の、オックスフォード大

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          【本】数学のロマンを詰め込んだ本

          理系でもなければ、特段に数学得意な訳でもないですが、この本は、時々読みたくなって、何度か手に取っています。 何に惹かれるかというと、その時代の最高の知性が、時代の無知の中でも戦い続けてきたことをここまで迫力を持って描いた作品はないと思うからです。そういう意味では数学の本というより、歴史ミステリー。(でも、数学の方に重きを置きたい読者向けに、数学的詳細は巻末に補足されていますので、ご安心を!) あるいは、その想像をはるかに凌駕する知性を前に、「同じ人間とはにわかには信じがた

          【本】数学のロマンを詰め込んだ本

          【小6と読書】つらい時に、何が私を助けてくれるのか

          今日は、ふと手に取って、久しぶりに一気読みした本のご紹介です。 京大院で臨床心理学を修めた、ばりばりエリートの筆者が院卒時に向き合わざるを得なかったのは、職探し。やっとのことで、民間企業並みの手取りが取れるデイケア施設を沖縄に見つけ、居を移してからの4年間を元にしたエッセイ風の学術書です。 フラットで軽快な語り口は、『ルリボシカミキリの青』の福岡ハカセと近いものを感じてよく考えたら、お二人とも京大理系出で、その後大学で教鞭をとっていらっしゃいますね。 ・・・・・ さて

          【小6と読書】つらい時に、何が私を助けてくれるのか

          【インター小2】Oxford Reading Tree & Oxford Levelsはどの程度当てになるか

          次女の通う小学校では、学校にある本はラベルでレベルがわかる様になっていて、低学年のうちは特に、先生が理解度をチェックして、次のレベルに移るには先生の許可がいるスタイルです。 先日、娘に「本のレベルが上がって、ライムになったよ!」と言われので、そういえばどれくらいのレベルの本を読んでいるのかちゃんと確認していなかったなと。 このライムというのは、下の表を見る限り「Oxford level」と「Book Band」の指標のうち「Book Band」の方みたいで、まさに娘の年齢

          【インター小2】Oxford Reading Tree & Oxford Levelsはどの程度当てになるか

          【ワーク】小2、インター生のおうち英語

          これまでやっていた英語の文法ワークが終わったところで、次女も、長女が4年前に使っていた「wordly wise book2」へ。 これは単語帳とリーディングが一冊になったワーク。長女はそのあと進んで、今はbook7をやっています。(数字はgeadeに相当) 具体的には、10個弱の単語の意味、使い方、穴埋め、短文作成、長文(中文)読解までが一週間でこなせるようになっていて、定着を促す仕組みがよくできている好きな問題集なのですが… 面倒なのが読解問題の丸付け。一応解答は買っ

          【ワーク】小2、インター生のおうち英語

          【小6】インター生の中学受験、何が大変か

          いよいよ5月も終わりで、学年末に突入する子供たち。 長女はこの一年間year7生として、中学校のカリキュラムをこなしてきました。また、日系中学受験塾への通学も二年目に突入。そんな中の雑感です。 伸び悩みの原因は? 通塾開始時(year6)の時と比べて、year7になってから明らかに低下傾向にある日系塾の偏差値。学校の宿題が増えたり、通塾にかかる時間が長くなったり、塾の勉強も難しくなってきたり。理由はいくつかあると思うのですが、究極突き詰めると、「学ぶ教科数が国立大受験並

          【小6】インター生の中学受験、何が大変か