スライド1

「#」とは

大きな興味と少しの洒落をもって、 #とは に投稿します。
これから話すことはあるいは野暮かもしれないんですが、noteクリエイターの皆様が"これ"にどう向き合っているのかを知りたいという知的好奇心を抑えることが出来ませんでした。
…前置きが長くなるとアレですから、ここで切り上げます。

さて、本題なんですが。

この記事でお話ししたいことは「「#」とは」です。
そう、皆様が日々記事を執筆し投稿するにあたって最後に付け加える"これ"

ハッシュタグです!

ハッシュタグは、普通

・自分の記事のカテゴリーをより明確にする
・そのハッシュタグで纏められた類似の記事にアクセスしやすくする

といった目的で付けられるものです。

僕も、基本は上に書いたような目的でタグ付けをするんですが、たまーにちょっとした遊び心というか、ハッシュタグまで作品の一部と考えてタグ付けしています。

どういうことか?
自分のマガジン「文章」に掲載されている作品を例に挙げてお話ししていきます。


SAPPORO

氷と吹雪に包まれ死の街と化した札幌に、唯一生存する生物「美木良介」
その生態を探るため、調査隊が人類で初めて札幌に乗り込む話。

僕のマガジン「文章」では、荒唐無稽というか、悪い夢のような怪文書を書くことが多いんですが。
この「SAPPORO」はその中で唯一 #フィクション が付けられています。

これは、いわゆるツッコミどころを作ろうとして付けたものです。
「いや!確かにフィクションだけれど!」
「このマガジンでフィクションじゃない記事一つもないだろ!」
と、読者に最後ツッコミを入れて貰ったらそれがオチになって面白いんじゃないか…と考えてこのタグを付けてみました。
あと、美木良介に怒られたら怖いし…。(小声)

ちなみにこの手法、序盤にこれを使ってしまうと今後このタグを使うことが出来なくなるという危険性を孕んでいます。(僕はもう使えません)


散歩

主人公の"僕"が使い古したリュックサックを背負い、買ったばかりのブーツを履いて、お気に入りの衣服に身を包み、自由に、気の向くままに散歩をする話。
冬の朝の道、暖かい草原、険しい海を歩き、最後に部屋に戻る。

この話のオチは「1,000文字程度の、短い散歩」とあるように、主人公の"僕"は本当は家から出ておらず全て空想の世界で"散歩"をしていた、というものです。

この作品に付けたのは #散文
「散文」の本来の意味は

韻律や定型にとらわれない通常の文章

ですが(goo国語辞典)、この言葉と
「文章によって空想の中で散歩をする」
→「散歩」ならぬ「散文」
という造語をかけた、駄洒落でタグ付けしてみました。

「散文」というタイトルにしようかとも迷ったんですが、それだと直接的過ぎてダサいと思ったので、わかる人だけ「ふふっ」と笑ってくれるくらいで丁度良いか、とこの形に。


いつでもそばに

静かな朝。おそらくは家の中。
語り手は目の前にいる人物(家主と思われる)に妙にうやうやしい言葉遣いで話しかける。
何度も何度も、言い聞かせるように「あなたのおそばにいます」と口にしながら。

この作品に付けたハッシュタグ…それは #死

このお話の中で、語り手が"何"であるかについては一切言及されません。語り手の言葉の中にあるヒントは

・いつもそばにいる(片時も離れず)
・普段"あなた"は私のことなど存在しないかのように振る舞う
・あなただけでなく、世界中のあらゆる生き物(見方を変えれば生命のないものでも)のそばにいる

といったものです。
僕はこの語り手を「死」であると捉えてこの作品を書きました。

「死」は本当はいつでも隣に居て、僕らは普段意識するしないに拘らず「死」を無いものとして扱っています
そうしてふと隣を見た時に、当たり前にそこに「死」がいる。それは堪らなく恐ろしいことだと僕は思います。
子供の頃、不意に「死ぬ」ということが怖くて堪らなくなり親に泣きついた経験が、誰しもあると思います。(え?ないですか?…そうですか)

とまあ、僕の死生観は割とどうでもいいんですけれど。
そんな「死」というものを、少し嫌味な執事のようなキャラクターとして擬人化したら面白いかなぁ、と思って書いたのが『いつでもそばに』です。

思想もアイディアも悪くないと思い、序盤順調に書き進めましたが、途中ふと僕は手を止めました。
「や、これ伝わるのか…?

書いたからには伝えたい。でも直接台詞として
「私はあなたの「死」なのですから」
と入れるのはちょっとダサい。
もしかしたら、僕と似た感性を持っている読者は何も言わずとも「あぁー、これはなんとなく「死」のことを言っているんだな」と僕と同じ発想に辿り着くかもしれない。(あえて「正解」とは言いません)

ということで、本文中での言及は避け、最後 #死 を付けることでこの作品を「完成」としました。それこそ、野暮じゃないかとも思ったんですが、ハッシュタグまで含めて最後まで読んだ時に、ストンと腑に落ちる感覚で気持ちよく読み終えられるように、という狙いを込めました。


終わりに

ということで、今回は「「#」とは」というお話でした。
まぁ、ぶっちゃけて言うと大概はテキトーに付けているんですが。たまーにこういう遊び心をもって記事を書くのも、悪くないと思っています。

noteクリエイターの皆様は、ハッシュタグをどう扱っていますか?
誰かの投稿を読む時に、ハッシュタグを気にされていますか?
たまにいいアイディアを思い付いた時に、ハッシュタグを使って遊ぶと言う選択肢、如何でしょうか?

ぜひ、コメントで皆様の工夫、アイディアを頂けると嬉しいです

ちなみに僕は、この記事には #コラム と付けます。(なんの工夫もない)

この記事が参加している募集

「おー、面白いじゃねーか。一杯奢ってやるよ」 くらいのテンションでサポート頂ければ飛び上がって喜びます。 いつか何かの形で皆様にお返しします。 願わくは、文章で。