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初心忘るべからず~あなたの理念を考えよう

高校教師の枝瀬です。
主に、教育、心理、コミュニケーションや
自己啓発、日々の気付きを発信しています。

僕の高校は3月1日が卒業式。
その前日が「卒業生を送る会」です。

今年の卒業生は
1年生の時
コロナの緊急事態宣言によって
文化祭が余儀なく中止になりました。

そこでめげないのが高校生パワー。
「文化祭の代替行事をしよう!」と
有志メンバーが集まり、
ペットボトルや割り箸で
オブジェをつくる工作展を企画、
実行しました。
(1年生がですよ!?)

そういう成功体験は
2年生、3年生になっても
十二分に生かされ、

本校の生徒会行事を
大いに盛り上げてくれた
学年になりました。

何人もの生徒の
生き生きした表情が
思い出されます。

「〇〇先輩が憧れです!」
という声もよく聞きました。

僕は常々、学校は
憧れが連鎖する場」だと思ってます。

あんな風になりたい!!
という気持ちがそこかしこにある空間は
エネルギーが詰まっていて、
いつでも元気が湧きますね。

今回の記事は特に

・初担任など、教員経験の浅い方
・新採用、これから仕事を始める人
・教育やコミュニケーションに関心のある人
・頑張り屋だけれど、まだ自信を持てない人

におススメです。
どうぞ、最後までお付き合いください。



3月は、仕事を迎えにいこう

卒業式の時期が近づく、
2月末から3月上旬にかけては
学校の校内人事が出てくる頃でしょうか?

大卒初任の方は
そろそろ配属先から電話がかかってくる頃。
ドキドキですね。

1年目は学年外、
あるいは副担任を務めていた人は
いよいよ次が担任でしょうか?

3月は
「仕事を迎えに行く」ときだと
よく言われます。

4月になったら、
まして入学式・始業式以降は
非常にあわただしい日々・・。

3月のうちに、
自分が担当する可能性のある仕事を
予想し準備しておくことは
心の余裕を生み出すうえでも大切です。

やりなさい!
と命令されて受身でやる仕事は
ツライもの。

どうせやるならば、

これやろう!あれやろう!
一緒にやっていいですか?

主体的に動く態度、
そして、
仕事をもらいにいく姿勢があると
1番鮮度の高い状態で
前任者の情報をつかむことができます。

3月の「段取り」によって、
4月からの教員生活は一変します。

じゃあ、何から準備していきましょう?
思いつくところから、
大切だと思う順に紹介していきますね。

理念づくりのためのワーク

クラスの名簿ができたら、

・誕生日のチェック
・顔と名前を一致させる
・名前シール作成
・(可能なら)前担任から生徒情報の引継ぎ

等々、やっておくといいですが、
さすがに、まだ早いですね(笑)

この時期は腰を落ち着けて、
先生自身が自分と向き合うのがおススメ。

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なぜ、わたしは先生をするのか?
先生として何を生徒たちに伝えたいのか?

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すなわち
あなたの学級経営理念を、
3月のうちに考えるのです。

理念ができたら、
始業式(入試式)のとき、
生徒の前、保護者の前
あるいは学級通信でも堂々と発信できますよ。

じゃあ、どうやって理念を作るか?

一つのやり方として、
以下の問いに答える形で進めていきましょう!

【質問①】
仕事において、
あなたが大切だと思い実践していることは
何ですか?

思いつく限り書いてみてください。
(学生の方は、アルバイトを振り返ります)

・大きな声であいさつする
・毎日一人一回話しかける
・笑顔でいる

コツは、
答え1つにつき、
付箋1枚に書いてみることです。

ちなみに、
その行動、

なぜあなたは大切だと思うのですか?
きっかけはなんですか?

きっと、そこには
あなたが先生や親・先輩・友人から
過去にしてもらって嬉しかった経験が
あると思うんですよね。

【質問②】
仕事において、
大切だと思っていて、
今はできていないけど、
これから実践したいことは何ですか?

未来をイメージして、
今の自分はできていないけど
「これは大切だよなあ」と思うこと。

たとえば、

・朝活する
・毎日、黒板にメッセージを書く

他にも、

本で読んだり、
ネット上で知った
著名な教育者の実践で
これから試してみたい!と
思うことでもいいですよ。

【質問③】
あなたの職場で
尊敬できる人、モデルにしたい人は
どのような行動をしていますか?

「行動」です。
メンタル的要素ではなく、
具体的な「行動」。

心がけ次第で、
(今はできなくても)
あなたにもできる行動を書き出します。

あなたの考えで書き出しましょう。
あなたの考えが一番大事!

あまり例を出しすぎると、
それに引っ張られてしまうので、
一つだけ参考までに。

僕の尊敬する先生は
話を聴くとき、
身体の向きを、
足のつま先まで
その人に向けていました。

全身を向けて
話を聴いてもらうと、
とても受容感が強いんです。
「ああ、(話だけでなく)僕の存在そのものを
 この人は、受け止めてくれるんだ」
という包まれた気持ちになる。

その聴く姿勢はぜひ見習おうと思いました。

【質問④】
職場以外で、
(歴史上の人物でも
 アニメの主人公でも構いません)
尊敬できる人、モデルにしたい人は
どのような行動をしていますか?

職場という制限を取っ払ってみましょう。
するとイメージの幅が広がります。
歴史上の人物はもちろん、
『スラムダンク』の桜木花道でも
『ワンピース』のルフィでも
『呪術廻戦』の五条悟でもいいですよ。

どんな「行動」が
あなたを引き付けますか?

【質問⑤】
この仕事の素晴らしさを
家族に伝えるとしたら何といいますか?

この質問だけ、
聞いているのは「行動」じゃないです。

でも、
今までたくさん「行動」を考えてもらったので、
この質問に対しては
答えやすくなっていると思います。

さあ、なんと答えますか?
答え一つにつき、付箋に書いてみてください。

これで質問は終わりです。

では次の作業。

【作業①】
書き出した付箋を見直して、
内容のまとまりごとに3~5つほど、
グループにまとめてみます。

書き出した付箋には
たくさんの「行動」が書かれているはず。

その「行動」を
あなたなりに分類し整理します。

そして、

【作業②】
付箋のまとまりに、
それぞれ「タイトル」をつけます。

たとえば、
「笑顔」
「大きな声であいさつ」
「一日一回生徒に声をかける」などを
グループでまとめた場合、

タイトルは
『生徒に元気を与える』
『生徒と明るく関わる』になりますね。

このネーミングは、
あなたのオリジナルでいいです。
いや、むしろオリジナルの方がいい。

あなたが言葉にしたときに
ワクワクしてエネルギーが湧いてくるような
タイトルが理想です。

なぜなら、
そのタイトルこそ、
あなたの「理念」だから

これまでのワークを通じて、
あなたは
仕事をするうえで大切だと思う行動を
グループ化し3~5つタイトルをつけました。

それこそ、
あなたの教員としての基軸、
理念になりうるものです。

もちろん、この3~5のタイトルを
さらに抽象化して
1つのキャッチコピーにするのもいいでしょう。

僕は初任者や、
初めて担任を務める先生に
このワークをして、
キャッチコピーを作ってもらっています。

たとえば、
以下のような理念が出来上がりました。

「いつも心に笑顔を、いつも心に太陽を」
「楽しみ上手であれ!」
「チャンスは誰にも公平だ」
「がんばらないをがんばろう」

ちなみに
僕が担任をしていたときの
キャッチコピーは

「ラフであれ!タフであれ!」

もちろん
理念に正解なんてありません。
良いも悪いもない。

でも、
理念は、あなたの心が燃えるポイント
仕事をする上での基軸です。

この理念が
あなたの教員としての
スタートになるところですから、
ぜひ時間のあるとき、
心に余裕があるときに
作ってみてください。

そして
初心忘るべからず。

ことあるごとに振り返る
あなたの原点として
大切に大切にしてくださいね。


最後までお読みいただき
ありがとうございます。
これを読んでくださったあなたの
少しでも参考になれば嬉しいです。

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