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こころの処方箋⑥~私たちは○○を生きている

前コラムまでは、
傷ついた心・疲れた心を癒して
回復するまでの具体的な行動を
ご紹介していきました。

・よく食べ、よく眠り、体の欲求を満たす
・ご機嫌でいる
・セルフトーク(お気に入りの言葉)をストックする
・思いどおりにいかないことを受け入れる
・掃除をする

他にもたくさんアプローチの仕方はあります。
是非、みなさんの実践も教えてください。
大切なのは「自分に合った自分なりのアプローチ方法を見つける」ことです。

こころの領域に
正解不正解はありません。
やってみて効果のあるものは、
自分に合っているんだ、
くらいの軽いノリの方がいいと思います。

その上で、こころの処方箋シリーズ、
最後にこれだけは伝えたい!!
と思ったことを書かせていただきます。

あるとき、メンターに質問されました。

「わたしたちは、ナニを生きている??」

めちゃめちゃアバウトな、
お坊さんのような質問ですね。
メンターはときどき、
こんな禅問答のようなお話をされます。

考えました。

「生きがいですか?」
「人生の目的??」
「自分の使命、役割??」

メンターのお考えは、
それらとは違う角度からきました。


「関係や。我々は『関係』を生きているんや」


・・・正直、そのときは、
ちんぷんかんぷんでした。
言葉遊びにすぎないのでは?と
生意気な考えも頭をよぎりましたが、
あとあと考えると、
すごく腑に落ちる感覚がありました。

そう、我々は常に「関係性」のなかで
生きています。

家族とか仕事という領域だけでも
  親子関係、
  夫婦関係、
  兄弟関係、
  親戚関係
  上司と部下、
  同僚、
  取引先、
  関連企業、
などなど様々な関係が存在し、
否が応でも、その関係性の糸に、
我々は結ばれているのです。

学校なら、
 師弟関係(教師と生徒)、先輩後輩、同級生、
 クラス仲間、部活仲間
 気の合う仲間、疎遠な人、
つながりの強弱含めて、いろいろな関係がありえます。

不登校、引きこもりですら
なんらかの関係性をもっています。
(どういう言語化をするかが大切です)

そんな、関係性の中を生きていることを
自覚した上で、
では、自分は、
どんな関係性を生きたいのか??
これを明確にイメージすると、
実はものすごく生きやすくなります。

関係性をセレクトしちゃう、
という発想ですね。

たとえば、
(世代で一括りにする弊害はご容赦ください)
今のアラフィフ以上の世代は
仕事の領域に「プライベート」を持ち込むのが
好きな傾向があります。
休日ゴルフとか、
飲み会開いて公私ともさらけ出して、
なんでもオープンに語り合う関係に
悦を感じるといいますか…。

そこへいくと今のアラサー世代より下は、
公私をしっかり分けています。
仕事は仕事。プライベートはプライベート。
生徒と話していても、
人によってキャラを使い分け、
話す話題も切り替えていて器用だなあ、
とはよく感じるところ。
若者は、全人格的な関係性よりも、
明確に分割された、
役割のはっきりしたドライな関係に
安心安全を感じている気がします。

だから、繰り返しになりますが、
目の前の人と
どんな「関係」になりたいのか?
をイメージすることが、
不必要なストレスを抱えずに済む秘訣です。

そして、1番のキモは、
「どんな関係になりたいのか?」を
定期的に、しっかり向き合って対話すること。

これこそ、基本の「き」でありながら、
大多数が見落としがちな実践かもしれません。

夫婦とか、家族とか、クラスとか。
あるのが当たり前、デフォルトで、
疑いようのないものこそ、
気がつかないうちに、
よくない方向へ進みますからね。

「わたしたちは、どんな関係でいたいのか?」

恥ずかしがらずに話せるといいです。

目指す関係性が共有され、
そのために行動していることがわかれば、
ちょっとやそっとのすれ違いや摩擦なんて、
ビクともしない
しなやかで素直なこころが得られます。

次回のコラム以降は、
そんな「関係性」について、
お役に立てる内容を届けたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
みなさんの反応がとても嬉しく、書く励みになっています。

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