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インタビュー【災害経験者が語る、避難所で困ったこと・今出来ること】

日々、防災や備蓄についての発信をしている私たちですが、
実際に避難所生活を余儀なくされた…といった経験は、幸いなことにまだありません。
ですが、災害大国の日本において、今後そのような事態に直面する可能性は十分にあると思っています。
これを読んで下さっている方々も同じく、「いつ来るのか」という不安を感じているかもしれませんね。(すでに大変な災害を経験をされていたり、身近なところで起きたという方もいると思います。)

突然災害が起きた時に備えて、何かプラスになる情報をお届けすること。それが今の私たちに出来る1つだと感じています。

今回は、普段様々な調査を行なっている私たちが、インタビューを通して知った「被災し、避難所を経験した人の話」をレポートしたいと思います。

以前「被災した人の声からわかる、こんな備蓄が欲しかった」という内容の記事をアップしました。
その際は、持っておくと良い防災用品について書きましたが
今回はもう少し踏み込んだ「心理面」や「避難所での実際」をお伝えしたいと思います。

もしも自分がこんな状況になったら…と少し想像し、読んで頂けたらと思います。

インタビュー概要

今回は、2019年の大型台風によってライフラインが止まり、家族で避難所生活をされた方にお話を聞きました。

・30代女性/会社員
・40代夫、小学4年、3歳の子どもの4人家族
・2019年の大型台風で被災。1週間ライフラインが止まり、避難所生活をした。以前から災害への意識はあり、最低限の備蓄や持ち出し用リュックなどの備えはしていた。

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避難所で経験したこと


ー災害が起きてから、避難所に行くまではどのような経緯でしたか?

大雨と大型台風が急に来るということで、ニュースを見て警戒はしていたものの、予想以上の直撃被害を受けました。
ライフラインが止まってしまい、家では過ごせそうになかったため近くの避難所に行くことに。
防災リュックなど、最低限の災害の備えはしていたので、それを持っていきました。

コメント 2020-05-08 151241


ー避難所で困ったことはどんなことですか?

環境が変わったことで子どもがぐずってしまって、周りの目が気になり気持ちが休まりませんでした。
共有スペースで、いかに迷惑をかけないように過ごすかは親としても神経を使いました。


ー避難所で防災食は配給されましたか?それはどのようなものでしたか?

缶詰とパンが配られました。ただでさえ、避難生活で気持ちがすさんでいたのですが、配られたものがパサパサのパンやあまり美味しくない缶詰で
正直、気持ちは上がりませんでした。持って行った防災リュックにはあまり食料を入れていなかったので、それでも有難くいただきました。
また、子どもにアレルギーがあるので、避難所で配られる防災食は食べさせられないものもありました。
ちゃんと子どもに合わせた食料を持ってくるべきだったと思いました。

コメント 2020-07-13 152445

ー避難所で眠るなども初めての経験だったと思いますが、夜間はどのような様子でしたか?

基本的にプライベートなスペースは無く、他人との距離が近いことがストレスになりました。
話し声や、歩く音、いびきなどが気になり、できるなら自宅待機の方が良かったと感じました。
アイマスクや耳栓などがあれば、少し違ったかもしれません。


ー災害を経験する前と後では、備蓄についての考えは変わりましたか?

災害を経験してから、備蓄への意識が高まり様々なものを購入しました。
ただ、大量に購入したため、一気に賞味期限を切らしてしまうものも多く食材を無駄にしてしまいました。
備蓄といってしまい込んでおくのではなく、普段も食べられるものや食べたいものを多めに買っておいて
日常の延長で消費しながら備える、というのが良いと思いました。


ー今後も非常時に備えて備蓄を続けていく上で、さらにこうしたいという思いはありますか?

防災対策は、とにかく続けることが大切だと思います。
避難所の経験から、今後は自分が好きなもの、食べたいもの、美味しいものを楽しくストックし続けていきたいと思います。
また、普段から見える場所に置いて、定期的に賞味期限もチェックしていきたいです。

コメント 2020-07-13 153454

ー貴重な体験談をありがとうございました!

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心と身体の健康のために、必要な備蓄を

今回のインタビューで感じたことは、災害時の不安やストレスは想像以上だということです。
そして、心理状態までを想像して備えるというのは、出来ていない人が多いのではないか…と感じました。
私自身も、それまで備蓄は「とりあえず長く日持ちするもの」「基本はしまっておくものだから、味よりコスパ」…だと考えていました。
しかし、今回経験者の方の話を聞いて考え直したのは「備蓄は実際に使うこと(食べること)を想像して準備すること」の大切さです。
ただでさえ、気持ちが不安定になりやすい時だからこそ、好きなものや美味しいものを備えておけば
「美味しいものを食べて元気が出た」「好きなものがあったから気持ちも前を向けた」というポジティブな力を備蓄に持たせることも可能だということです。

さらに、パッケージが可愛かったり、普段から食べていて見慣れたものであれば、いざという時の安心感も違いますよね。

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今回のお話から、備えるもの・備え方についても、見直すきっかけになれば嬉しいです。

そしてこのような「実際の声」をもとに、美味しくておしゃれな備蓄食品のウェブショップを先日OPENしました。
こだわりの詰まった商品を並べているので、是非ぜひ覗いてみて下さいね!

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今回は、実際の体験談を聞き気付いた、備蓄で大切にしたいことを記事にしました。
貴重なお話をシェアさせて頂き、ありがとうございました!