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読んだもの、観たものにしか味わえない「評論文」の愉しさ。

 私は何かにつけ、誰かの評論を好む。例えば、小説を読み終わった後の「解説」、専門書を読み終わった後の「あとがき」を読むのが至福のひとときである。あの、読んだものにしか味わえない「その道のプロからのフィードバック」。「あー、玄人はそこをそう捉えるのか。」「なるほど、漱石はそう言いたかったのか。」色々な視点や、ひとつの正解(読み方)がそこに溢れている。それは簡単な読書会といえる濃密な時間であり、とても味わい深い。そして、私はそれでは飽き足らずに、ツイッターやWebに、読んだ本のタイトルを打ち込んで「まだ見ぬ誰かからのフィードバック」を漁るのである。
 私自身、感性が荒削りというか、何かを豊かに評論する技術がないというのもある。映画も音楽も美術も書籍も、「わかっている人」の評論を読むのが好きなのである。ただ、往々にしてアマチュアのセンス良い人がグッとくる文章を書いたりするのでそれを楽しみにしているが、その分母が少ない。プロだけでなく、もっともっとアマチュア評論家が、本やスポーツ、なんでもいいからSNSやブログで論じて欲しい。感想文で良いから。いつも、足りない足りないとがっかりする。かといって、私に書けるものでもなかったりする。というより、人の文章を読みたい。もっと皆さんに評論を書いて欲しい。そういうのをみるうちに、アマチュアの最前線にある方々に、「その道の愉しみ方」を学ぶことが多々ある。繰り返しになるが、なんでも良い。
 インタラクティブでこそ、「読みも書きも深まる」。感性も磨かれる。
 オープンなテキストメディアで、何かをアウトプットする土壌が充実してくれたら、もっともっと楽しいのにと思う。

 私も好きなこと、残したいこと、議論したいことについて今後も、謙虚になりつつも、臆せず発信していきたい。もちろんリテラシーは忘れず。ほろ酔いなのでこんなもんでご勘弁。

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