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部屋掃除をしたら酔っ払ったので、仕事の効率性について考える

部屋掃除で酔っ払いながら、保険会社にとってのコロナ騒動を振り返る

忙しくて部屋の掃除をまともにできていなかったので、休みを生かして掃除をする。床の埃を拭き取る際に、ティッシュを濡らすと効果的だ。

しかし、何度も水道を染み込ませるのは往復運動が面倒である。そこへ目に入ったのが消毒スプレー。そういえばコロナ禍の時に流れで買ったんだった。ほとんど減っていないので、ここで使うのがエコというものじゃなかろうか。時代はサステナブルなんて言うしな。

私はスプレーをティッシュに吹きかけて颯爽と床掃除に取りかかった。しばらくこの動作を繰り返すうちに、異変に気づいた。なんだか頭がクラクラしてくる。

そう、消毒液にはアルコールが含まれている。何度も吹きかけているうちに空気中にアルコールが散布され、なんと酔いが回ってきたのだ。キッチンの換気扇を回してすぐさま緩和させるが、効率性の著しく下がった掃除はあえなく中断に追い込まれた。

仕方がないので、ソファに腰掛けてコロナ禍を振り返ってみる。

コロナ禍では、みなし入院により多額の支払を受けて儲かったという話がネットに流れてくる。当然ながら、保険会社の支払事務は爆増。保険会社の財務基盤は少なからず傷んだ。

さらに大規模災害や感染症が流行った時には、保険料の支払猶予を伸ばすという特別措置が慣例になっている。

保険は緊急事態に備えるものなのに、保険料が払えず失効してしまっては意味がない。社会的意義を考えれば妥当な対応である。これも加入者へのお知らせ含めると相当な事務量だが、経営上は優先度が非常に高い。

なぜなら、保有契約がなくなり関係性が切れてしまった方と改めて契約を結び直すに至るのはかなり難しいからである。特に高齢者だと健康状態を理由に新規加入審査がお断りとなる可能性が高い。

ここを耐え忍べば、保険の意義を感じた人たちによる需要のリバウンドが起こり、売上が回復するのは経験則として分かっている。

空気を読むことが働き方改革に効いてくる

実はコロナ前にハンコ文化を無くそうと上の人にかけあって個人的に奮闘していた時期があったのだが、なんやかんやと難色を示されてなし崩しになってしまった。ところが、コロナが起きた途端にテレワークが一気に進み、ハンコ文化もあっさりと無くなった。

あの頑張りは何だったんだと虚しくなったが、社内ルールというのは意外と雰囲気で変わるものだ。ムードが盛り上がっているタイミングで動く術を身につけるのが、仕事時間を無駄にしない処世術なのだろう。

メディアで盛り上がっているバズワードを絡めると予算が通りやすくなるのも似ている。

緊縮財政により正面玄関からでは全然予算が通らないのに、流行り言葉を絡ませるとガバガバなんて現象は、ある程度大きい組織ならばあるのではないだろうか。

会社を大きく変える施策というのは一度の予算取得だけでは実現しきれないことが多い。予算申請にも連続性が求められるのだが、バズワードを絡めた動きによって時計の針を早められる場合がある。

保身のための空気読みは組織を停滞させるだけだが、仕掛けるための空気読みは成果を出すスピードを高め、組織の活性化に繋がるのである。

数字で攻めるか、類似性で攻めるか

説得にあたり、イメージしやすい具体例を示すことは認識を揃えるには効果的だが、詳しい人相手だとその範疇に収まらない事例が無限に出てくる。ツッコミの無限連鎖を断ち切るには、「全体のうちの9割がこの事例に収まるので大丈夫です」と数字で攻めるのが一つ。

しかし、ビッグデータの時代とはいえ、あらゆるデータを保持していたらストレージがいくらあっても足りない。どこの会社も捨てているデータというのがあるはずで、必要な数値がすぐに求められるかというとかなり怪しい。

そこで出てくるのが「こちらの類似事例で出ている結論を流用します」という方法だ。私の経験上だと、ビジネスシーンではこの類似性を用いる場面が非常に多い。

もちろん、数字と類似性の両方を掛け合わせられるならば、より説得力が増すのでそれに越したことはない。

取れそうもない数字を一生懸命探して粘るより、「類似性から攻めよう」とサクッと切り替える方が時間の有効活用ができる。勤務時間の短縮は「仕事量の減少」ではなく、「判断精度の向上」によって達成されないと良い働き方改革とはいえない。

締切に追い立てられている状況だと、このような考えはなかなか浮かんでこない。リラックスした状態での思考回路はバカにできないと改めて思った。

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