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眠りから覚めるとき

さて、8月も終わりに近づき、私はそろそろ夏休みを切り上げて、

自分のやっていたこと(お洋服を作ること)を再開しようと思っています。


しかし長い間休みました。

コロナで十分休んだのに、さらに休みました。


おかげさまで、今まで自分の中にあった齟齬に気づき、

新しい道を自分なりに歩いて行こうと思う次第です。


私は以前アパレル業界にいたこともあり、

昨今よく言われていることですが廃棄処分されるくらいの在庫がたくさんあるという現実は知っていました。

私の場合自分で服を作っている限り、濃淡はあれど全て思いのこもった作品です。

だからセールで安く売るということも考えていませんし、無駄に在庫を抱えることは嫌なので1点ずつしか作りません。

そもそも自分の中で高くもなく安くもない値段で折り合いがついているからこそつけている値段です。


そんなこともあって、量産型のブランドにするのに以前から何か違和感を感じていていました。

縫製工場さんやOEMの業者さんに依頼するシミュレーションもしていましたが、

その後に見事にコロナでアパレル業界の形が変わりつつある結果となり、

大手よりも格段に量や金額は少ないにしても量産のラインに乗せることは

私のような小さい作り手からするとリスクになります。

もちろん、その分儲けは減りますが、

そこに合わせて作っていくと、最初あった小さな違和感がどんどん大きくなり、

取り返しのつかないほど大きくなるのが目に見えます。


実際「何か違う」と思って断った話や中止した計画は、

今となっては正解だったと思うし、後悔していません。


だから、もうこれからは量産のブランドのやり方を踏襲して縮小したみたいな後追いはやめて(業界の常識的なやり方に倣おうとしていたので)、

自分なりに、閃いたままに、前にも書いた「ピッパ」でやっていきたいなと。

デザインだけじゃなく、その他全てを含めた活動を。


「デザイナー」という肩書も、なんか違和感を感じています。

デザインするけど縫製もするし絵も描く。

販売もするし文章も書く。

お洋服を取り巻く全てのことが私の活動で、

それは食べることや寝ることなどもおそらく含まれています。

自分の中では「製作活動家」みたいな感じ。(活動家にちょっと政治的な響きがあるからすんなり使おうと思えていない)


お金になるかどうかは全く考えていません。

それは私の場合、邪念となって純粋な活動ができないから。

お金がなくなればバイトでもしよう、ぐらいに思ってます。


どんなペースでどんな服ができていくのか自分でもまだよくわかってませんが、

一つ一つ愛を込めて作る予定です。

日常で着てもいいし、寝るときに着てもいい。

愛に包まれるような感覚を味わってもらえるよう、

私もピュアでいられるように日々気持ちよく過ごしていきたいです。



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