えぼだい

23歳。都市社会学専攻。

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最近の記事

背もたれ

椅子に座っててすごく疲れててこのままひっくり返っちゃうかもしれないけどもういいやと思って後ろに倒れたら意外と背もたれがあって大丈夫だった。人生でもこういうことそれなりにあると思う。もう少し信じて体を預けてみれば、楽に生きられることもあるということ。

    • 名無し

      人の世にあるものは、何であれ名前をつけられることで存在することが可能になる。例えば、人と人との関係や、生命や、症状。「恋人」「友達」「先輩」「後輩」と関係に名称をつけて誰かと繋がり、赤ちゃんやぺットに命名して身内として認め、心のもやもやに病名をつけて治療する。名前がないものは存在していないことと一緒だ。

      • 道玄坂上絶望ぱすた

        一月も下旬、昨日からやけに寒い。QFRONTの大型ビジョンが騒がしく照らすTSUTAYAの前で、私は待ち合わせていた。19時20分。随分はやく着きすぎた。いつも30分前には着いているという連れは、まだいない。いつもと違う様子があると胸騒ぎがする。程なくして、そいつが現れ、私たちは道玄坂をまっすぐ頂上まで登った。私を待たせたことについて謝らないのが、意外だった。QFRONTには何の広告が流れていたのか、思い出せない。そもそも、視界に入っていなかったような気がする。確かに光ってい

        • 誰も彼も、実は人生すべて思い通りになっているって聞いたけど

          すごく元気がなくて中目黒で昼過ぎに用事が終わった瞬間逃げ込むようにシーシャ屋を探していました。間違えて足を踏み入れた昼キャバ。秒で退散したけれどもうHPが完全にゼロになってしまったので、急いでシーシャ屋を探し当ててこんな時間から飲んでおります。 昔、実はみんな人生はすべて思い通りになっているんだよ、って本を読んだことが急に思い出されてぐるぐる考えています。 その本によれば、たとえ一見思い通りにならないことがあったとしても、それは本心ではそうしたいと思っていなかったからだそ

          テレフォン彼氏と15歳の夏

          高校一年生、当時15歳だった私には付き合って半年になる恋人がいた。 部活が終わってもまだ外は十分に明るい夏の夕方、市営バスに揺られて下校する。横浜駅に着くと「今日も電話するやろ?」ちょうど届いた彼からのLINEに短く返事をしながら地下鉄に乗り換えた。彼は、大阪の人だった。 ここ数日ずっと家にこもっていて時間を持て余しているせいか、ぼうっとそんなことを思い出していた。もうあれから7年も経ったらしい。 彼とは付き合ってから今日まで、ただの一度も会ったことがない。 なんとな

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          王様のブランチに馴染めない私はオールナイトニッポンを聴く

          正しい本、という感じがしてなんとなく避けてたんですが、超絶ミーハー女子大生なので結局読んでしまいました。ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」。 中学一年生の男の子が、学校や社会をずんずん進んでいく中でレイシズムやジェンダー問題、貧富の差にブチ当たり、その度に真正面から小さなでもたくましく柔らかな心で受け止めて、考えて、自分なりの答えを出していく。子どもでも大人でもないグレーな時期を生きる少年たちは日々ものすごいスピードでこの世界を吸収している

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          無限時間宇宙とそこに散らばる記憶について〜背高泡立草を読んで〜

          わたし普段はバンドばかり聞いていて(そこにもいろんな縁があったことについては今度きっと書く)ライブハウスや夏フェスにもたくさん出かけます。 特に思い入れがあるのは愛憎入り混じるROCK IN JAPAN FESTIVAL。日差しにめっぽう弱いタチなので毎年熱中症で倒れては「二度と来ない!!!!!」と誓うのに何故か毎年そこにいるんですよ、茨城のどでかい国営ひたち海浜公園に。そんな夏フェスで去年、忘れられない言葉に出会いました。 「人生で一番大事なものってなんだと思いますか。

          無限時間宇宙とそこに散らばる記憶について〜背高泡立草を読んで〜

          "好きなものほど言語化したくない病"と戦ってみることにしました

          私はすきなものを言語化するということがとってもとっても苦手でした。苦手というより嫌いでした。すきな本について話すときも「めっちゃいいよ!」で終わらせてしまうし、すきなバンドについて話すときも「本当に神!」それ以上の言葉を放棄してしまうんです。 いや、ギャルだからではなく…。 高校一年生くらいまでは言葉を尽くして人に何か伝えたいという欲求があったし、金木犀の香りに胸がきゅっとなることとか、制服のシャツに秋の風をいっぱいに含んで自転車を漕ぐ瞬間のあの無敵感とか、そういうことを

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