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"好きなものほど言語化したくない病"と戦ってみることにしました

私はすきなものを言語化するということがとってもとっても苦手でした。苦手というより嫌いでした。すきな本について話すときも「めっちゃいいよ!」で終わらせてしまうし、すきなバンドについて話すときも「本当に神!」それ以上の言葉を放棄してしまうんです。

いや、ギャルだからではなく…。

高校一年生くらいまでは言葉を尽くして人に何か伝えたいという欲求があったし、金木犀の香りに胸がきゅっとなることとか、制服のシャツに秋の風をいっぱいに含んで自転車を漕ぐ瞬間のあの無敵感とか、そういうことをたびたび口にしてはロマンチストだの痛いやつだの感性がすごいだのいろんなリアクションをもらっていました、高校生までは。

なのにいつの間にか患ってしまったのです。言語化したくない病を。

それは心で感じたことを言葉にした瞬間に、言語の隙間からハラハラこぼれ落ちてしまう何かが気になってしまったから。

口にした途端に「なんか違うんだよなあ…」って感じてしまうから。

一度外に出すと自分の内側にあったキラキラした感覚が、薄っぺらくなって嘘っぽくなって、急に色褪せて感じてしまうようになったから。

だから好きなものほど言語化することが嫌になって内に留めるようになりました。

サッカー大好きでちょっと上手な無限無邪気少年がある日、邪気を持ってしまって自分のしょぼさに途方に暮れてしまう感じ(?)

でも、最近人前で話す機会が増えて危機感を抱き始めたんです。このまま逃げていたらいつか自分の言葉で自分の感情や感覚を人に伝えることが本当にできなくなってしまう。

ふりをしていたら本当にそうなってしまうことってあるじゃないですか。

私も言葉少なにいるうちに何かを伝える能力が著しく衰え始めている…!

そもそも、胸の内に広がる感情に対してスパーーーーンと当てはまる言葉をいきなり見つけるのは無理なんです。言葉を扱うことは本当はとてつもなく途方のない、泥臭い作業で、一つ一つ言葉を知って地道に語彙力を深めるしかないんだと、「舟を編む」を読んで最近気づきました。(この本の感想もこんど書きたいな…)

だから戦うことにしました。

気長にお付き合いいただけると嬉しいです。スキとコメントくれるともっと嬉しいです。

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