ドンのオフィスへ

先輩からお誘いいただき
数々の先輩先生方の師匠とも言われる
お方に会いにいった。
ドアを開けると師匠のオフィスには
本棚がずらーーーっと並んでいた。
その書籍の膨大な量に圧倒されながら
ご挨拶と話をした。
師匠の素晴らしい人柄に深く感銘した。
師匠のように人望がある人格者になるのは
造語症末期の愚か者である私には
到底無理なのだろうが
とにもかくにもこれからひたむきに
私なりに頑張ろうと思った次第である。
師匠はもうビジネス書やハウツー本は
ほとんど読まないと言う。
もっぱら小説をお読みになるらしい。
どんな小説を読まれるのですか?と聞くと
その膨大な量の書籍からある
一冊の本を取り出して私に見せてくれた。
私は小説をほとんど読まないのだが
驚いたことに
なんとその本を私は持っていた。
持っていたが読んでいない本であった。
その本はどこを読んでも涙が出てくるという。
なぜその本を私が持っていたかと言うと
アメリカ人の友人が
ぜひ読んでみてと私にくれた本なのである。
オススメの本を紹介されたりすることは
たまにあるが出版業界に
首を突っ込んだこともないので
本をもらうことはほとんどない。
人生でもらった数少ない本の一冊を
師匠はこれは良かったよと
おっしゃったのである。
運命的な巡り合わせである。
この本を読むことは運命なのであろう。
運命は論理的であり
論理は運命的なのだ。

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