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鉄男を舐めたら冷たいだけだぞ

唐突だが、1969年生まれの自身からすると、スーパーマンといえば、1979年に公開された映画のクリストファー・リーヴが印象深い。

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絵に描いた様な完璧な容姿。
彫刻を思わす深掘りの肉体美はまさに、スーパーマンに相応しい。
何よりクリストファー・リーヴが演じたカル=エルことクラーク・ケントは清潔感があり、皇帝というよりは王子という名に恥じないルックスがとても画面に映える。

長い間スーパーマン=クリストファー・リーヴという図式は揺るぐ事なく、我々の心の奥底から離れなかった。

21世紀が過ぎて間もない頃、惜しくもクリストファー・リーヴは52歳という若さでこの世を去る。
この訃報はやるせない気持ちで一杯だった。
スーパーマンがいなくなるだなんて…
不死身のはずの鉄の男が…

途中、ブランドン・ラウス演じる「スーパーマン リターンズ」も悪くはない。

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しかし、クリストファー・リーヴの印象が強烈だった故か、個人的には好青年なスーパーマンという印象しか残らない。

時代が一回りした時期、2013年に新たなる鉄の男が誕生する。
その名も「マン・オブ・スティール」と名付けられ、スーパーマンは見事に復活を遂げる。

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当然ながら、歴史を塗り替えるにはそう容易くはない。
手本でもあるクリストファー・リーヴが演じたスーパーマンは、脳裏の記憶を駆け巡る英雄そのものだったのだから。
言うならば、教科書に修正が効かないに等しい。
要するに唯一無二なのだ。

だが、箱を開けてみると、ヘンリー・ガヴィル演じるカル=エルことクラーク・ケントだが、なかなか満更ではないと確信する。

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この作品は単純に漫画の延長として捉えない部分は大きな功績に値する。
タイトルの「マン・オブ・スティール」は、原案と制作に回ったクリストファー・ノーランがあっての計らいだろう。
バッドマンを立て直したダークナイト・シリーズからDCは見事にマンネリから返り咲いた。

そして、この作品の原点は漫画でありながら現実味を帯びた物語へと開花する。

物語は至ってシンプルだ。
惑星クリプトン星は、地球よりも科学と文明が発達していた。
ただし、地球と違う点は人工生成が常識であったため、自然出産は遠い出来事でしかなかった。
しかし、ジョー・エルとララ・ロー=ヴァンの間に子供を授かる。
その時、惑星内ではクーデターが起き、未来を託そうとジョーとララは生まれた子をカル=エルと名付け、絶滅する惑星から希望のある地球へと送り出す。

カル=エルは生みの両親とは違い、育ての両親に掬われた後にクラーク・ケントと名付けられる。

成長を遂げたクラークは自身のルーツを知るために家を出る。
自分探しの旅に出て、今まで気付かなかった内なる力と、地球外生物だと知ったクラークは覚醒する。
その場に偶然居合わせた、ロイス・レインというデイリー・プラネットに所属していた記者と運命の出逢いをする。

旅から帰ったクラークは、身分を隠すために目立たない様にする必要があった。
そこでクラークの印象を深く残す黒縁眼鏡がトレードマークとなる。
黒縁眼鏡をかける事でイケメンの雰囲気を消す効果があるからだろうか。

職場は当然、デイリー・プラネットの新人として所属したのであった。

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事件以外は平民に徹し、黒縁眼鏡を掛けた冴えない青年を演じ切った。

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でも、脱ぐとすごいんだぜ!
などと、はほざかないところがまさにジェントルマンだ。

因みに、続編となる「バットマン対スーパーマン ジャスティスの誕生」は、全国的に不評でラジー賞まで頂いたお粗末な結果となったが、個人的には物語も筋が遠ているし、英雄同士の確執を描いた点は今まで想像を絶する演出効果が見事に映し出されている観点を考慮すると、ズバリ優れた作品だと思う。

そして、ヘンリー・ガヴィルが演じたスーパーマンにはクリストファー・リーヴが演じた清潔感の漂う英雄像ではないが、逆手に取る様に野生的な肉体と顔つきは、間違いなく新しいスーパーマン像として武器になると個人的に確信した。
で、継続できる可能性のあるキャラクターでもあると痛感したのだ。

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今までのスーパーマン像といえば、ムダ毛が一切なく色白でお坊ちゃんタイプが当たり前だった。
だが、今のスーパーマンはムダ毛どころか、胸毛もあり肉体労働者の様な体づきだ。
しかも漫画と同様にケツアゴで一段とワイルドだ!

(これが因みにバットマン対スーパーマン ジャスティスの誕生だ)

わーお!
てな具合で、今後のジャスティスリーグも楽しみだ。
当然、ザック・スナイダー監督ありきという前提でね♪

きゃっ☆

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