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<裏話インタビュー>『追放された聖女ですが、実は国中から愛されすぎてて怖いんですけど!?』第3巻発売記念(著者:榛名丼先生)

10月2日のアース・スター ルナ『追放された聖女ですが、実は国中から愛されすぎてて怖いんですけど!?』第3巻発売に先立ち、著者・榛名丼先生へのインタビューを今回も性懲りもなく敢行いたします!

第3巻は10/2(月)発売!Amazonご購入はこちらから★

インタビュア:榛名丼先生、お久しぶりです。今回もどうぞよろしくお願いいたします!

榛名丼:こんにちは~!榛名丼です。お久しぶりです。懲りずに呼んでいただきありがとうございます!

──とうとう『追放された聖女ですが、実は国中から愛されすぎてて怖いんですけど!?』(以下『愛されすぎ聖女』)も第3巻ということで、だいぶシリーズとして安定感が出てきたように思いますね! 作者様としては、書きなれてきたとか、書きやすくなったとか、そういった感触の変化はあるのでしょうか?

榛名丼:変化というよりは、このシリーズは1巻から安定して書きやすいように感じます。普段アウェーというわけではないですが、ホームに戻ってきたぞみたいな……。

──そんな実家のような安心感のある『愛されすぎ聖女』シリーズが、今回唐突にデスゲームに突入した経緯など伺えればと思います。

榛名丼:これは内緒の話なんですが、他社さんから「デスゲームものを書いてみないか」とご提案がありました。わたしがデスゲーム大好きなのを知ってくださってのお話でした。

ありがてぇ~!とプロットを提出したところ「ありきたりですね(笑)」と鼻で笑われてしまいました。そこで記憶は途切れ、ふと我に返ったときにはイヴリン様がデスゲームに巻き込まれていたというのが事の次第です。ごめんなさいイヴリン様!

──内緒ですね、承知いたしました! 絶対に、誰にも漏らしませんのでご安心下さい!
そして、元々デスゲームがお好きだったのですね。それにイヴリン様たちが巻き込まれるかたちになったと(笑)

榛名丼:デスゲームが本当に大好きで、巻き込まれたくて仕方ないんです。シミュレーションもしてます。そんなデスゲームに、わたしではなくイヴリン様たちが参加したらどうなるんだろう? という取っ掛かりから、お話を膨らませていきました。

仲間たちの中から裏切者をさがす「狼さんゲーム」に参加するイグナ王子(左上)、オズ王子(右)、神官長(下)ら。『愛されすぎ聖女』史上初にして最大の頭脳戦が展開される!!
(©Harunadon / Kurodeko 2023)

──今回は1巻、2巻で登場した主要キャラクターたち12人が勢ぞろいした内容とうかがっています。ごく一部を除き、変人だらけの本作ですが、一度にたくさんのヘンタイたちを動かすのはタイヘンではありませんか?

榛名丼:変態と大変をかけている? やるな……。
それぞれ方向性が異なるヘンタイたちなので、個性的にヘンタイすることでタイヘンなトラブルを引き起こしてヘンタイしてくれて、意外とタイヘンではありませんでした。ありがヘンたいです。

──さすが、榛名丼先生ほどの想像力をお持ちならば、ヘンタイたちも勝手に動き出すという感じなのですね! タイヘン参考になりました!
そんな個性豊かすぎる『愛されすぎ聖女』の登場人物たちですが、作者として3巻で一番動かしやすかったキャラクター、逆に動かすのに苦労したキャラクターがいれば伺いたいです。

榛名丼:特にキラ、オズ、エウロパは重宝しました。混迷する状況をさらっと説明してくれる地頭のいい人たち、救いです。
動かすのに苦労したのは、2巻から登場したハハロパ様です。というのもこれにはワケがあって……理由は3巻でお確かめください!

──だそうですよ! 皆さん、『追放された聖女ですが、実は国中から愛されすぎてて怖いんですけど!?』3巻を買って読んでみて下さいね!

──そういえば第3巻では、1巻の冒頭以来こじれたままだったイヴリンと妹のメアリの関係に一区切りつくシーンも印象的でした。本作には他にも、王子三兄弟やセオドアとカリン、ハハロパとジャクソンなど兄弟姉妹の関係が多いですが、榛名丼先生にご兄弟はいらっしゃるのでしょうか? いるならば作中の兄弟姉妹に似ているところや、作品に影響を与えたエピソードなどもお聞かせください。

3巻で行われるとあるデスゲームの最中、妹メアリがこれまで秘めていた思いを告げられ、姉妹のわだかまりが遂に解消される! しかし、二人が受け渡しているのは……にんじん!?
(©Harunadon / Kurodeko 2023)

榛名丼:姉と妹がいます。妹はわたしの原稿をほとんど読んでくれていて、特に『愛されすぎ聖女』には強い愛情を持っているようです。「キラの出番増やして」「キラとイヴリンのイチャイチャが見たい」「セオドアよりキラ!」「この場面は絶対挿絵にしてもらって。カラー口絵でもOK」など多くの実のあるアドバイスをもらいました。……あれ? セオドア様の出番が減り続けている原因って、もしかして……。

──それ以上はやめておきましょう。たしか担当編集のOも異常なキラ推しらしいですね。……あれ? セオドア様の出番が減り続けている原因ってもしかして……。

──(3巻をパラパラしながら)今回もくろでこ先生は素晴らしいイラストを素晴らしい納期で仕上げて下さったみたいですね。先生が3巻で特にお気に入りのイラストはどれでしょう?

榛名丼:どのイラストも言わずもがな素敵ですが、なんといっても本編1枚目の挿絵でしょうか。涙出るほど爆笑したあと「今回もとんでもないものを描かせてしまった」と頭を抱えました。いつだって期待を超えてくださる、我らがくろでこ先生です!

3巻冒頭に入る挿絵(の一部)。
くろでこ先生、今回も変なイラストを描かせてしまい申し訳ありませんでした……!
(©Harunadon / Kurodeko 2023)

──まあ、ある意味本作の本質を表しているとも言えるような……?
ちなみに3巻のイラストについて、なにか作者として「ここはこだわった」的なエピソードがあれば伺えますでしょうか。

榛名丼:今巻では、とある幼女と兎のぬいぐるみを新たにデザインしていただきました。
デスゲームあるあるといえば、不気味なマスコットキャラクター。かわいいけど不気味でオシャレな兎さま、すべてにおいて完璧でした!

──カバーイラストにも登場している謎の兎のぬいぐるみと謎の幼女ですね! かわいいけど残念な、いつも通りの新キャラですので、ヤバい言動を皆様にもぜひ楽しんでいただきたいです!

3巻新キャラの謎の幼女。可愛らしいけどやっぱりどこかオカシイ!?
(©Harunadon / Kurodeko 2023)

──毎度おなじみのロパっちことエウロパ、3巻では冒頭からフルスロットルだったり、つきとばされたり、表紙で舌なめずりしたりと、今回も絶好調ですね。3巻でロパっちファンにおススメしたいハイライトはどのあたりでしょうか?

榛名丼:彼女の暴走っぷりについては、もう言葉はいらないと思うのですが、今回のエウロパはデスゲームのヒロイン(自称)兼解説役としてもけっこう活躍してくれています。
イヴリン様にデスゲームあるあるを教授する場面はコメディとしてテンポ良く書けたかなと思ったので、ぜひご注目いただけたら。

──今回はいつになくロパっちの冷静なシーンも多いので、変態っぷりが乱高下していました。そんなロパっちジェットコースターも是非お楽しみください。

激しく壁に激突するエウロパ嬢。彼女のイヴリン様愛は3巻でもとどまるところを知らない……
(©Harunadon / Kurodeko 2023)

 ──2巻では羊、3巻では兎がキーポイントとなる動物で、他にも狼や狐といったワードも頻出しました。これまでのインタビューで榛名丼先生はどこに出しても恥ずかしい猫好きっぷりを発揮していただいておりますが、猫を作品に登場させたくなったりはしないのでしょうか?

榛名丼:けっこう他作品には猫を登場させているのですが、キラが人に懐かない黒猫っぽいので、猫成分はキラで摂取できていたのかも。(そんなわたしと担当さんのハートを撃ち抜いたくろでこ先生のあとがきイラストも必見です)

──たしかにキラは猫っぽいですね! ダメな飼い主に呆れつつも、落ち込んでいるとそれとなく慰めてくれそうなところとか。警戒心強めなところもなんか猫っぽくてかわいいです!

榛名丼:猫ってすごいですよ。何をしてもかわいいですからね。先日、天井の壁紙を剥がす猫を激写したのですが、撮影しているわたしに気づくなり「誰がこんなひどいことやったのかな?」と小首を傾げていました。本当だねぇかわいいねぇ~~~~~。

ニャッ
ニャン

 ──ギャ~~~~ッ! すっとぼけ顔も素振りもめちゃくちゃ可愛い! 壁紙になりたい!(錯乱)

──3巻の制作作業を終えて、担当編集やアース・スター、出版関係者に対してご要望や、文句などあれば、なんでも仰って下さい!

榛名丼:『愛されすぎ聖女』のアニメ化をお願いします。(曇りなき眼)
……というのは2割冗談として、文句なんてありません! 担当編集さんもアース・スターさんもとっても優しくて、最高の出版社です!!(曇りなき眼)

──ありがとうございます! 榛名丼先生も、無茶なスケジュールで特典短編の原稿執筆をお願いしても、嫌な顔ひとつせず引き受けて下さる最高の作家様です!!(曇りなき眼)

──そういえば榛名丼先生と言えば、某小説大賞を受賞されたり(おめでとうございます!)たくさんの書籍化作品を手掛けていらっしゃいますが、兼業作家でありながらこれだけクオリティの高い作品を生み出し続けているのは凄いと思います。本業とどう折り合いをつけているのかとか、原稿執筆や書籍化作業の時間はどう捻出しているのかなど、差し支えない範囲で伺ってもよろしいでしょうか?

榛名丼:ありがとうございます! 実は作家デビュー2周年の節目で、(ほぼ)専業作家になりました。何事にも限界はあるということですね。 わたしの場合は通勤中にアイデアや簡単な登場人物のやり取りなんかをスマホにメモっておきます。帰宅後にそれを参考にしつつ毎日2~4時間くらい執筆していました。旅行中もホテルで執筆して、担当さんからのメールもチェックして……という感じです。

──もう(ほぼ)専業なのですね。書籍化作業ともなると執筆以外にもゲラチェックやイラスト・デザインまわりの確認など、たくさんの作業をお願いすることになりますし、毎度ご迷惑をおかけいたします……。
ちなみに、小説執筆の際、燃料にしている食べ物や飲み物などはありますか? またはよく流しているBGMや息抜きの方法なども聞いてみたいです。

榛名丼:BGMは書いている作品のジャンルにもよりますが、森林・海・焚き火の音が中心で、あとはピアノ曲をメドレーで聴いています。
燃料不足のときは、静岡が誇る炭焼きレストランさわやかのハンバーグを食べます!体力・気力などすべてのゲージが満タンになる最高のハンバーグです。

ご覧くださいこのジューシーさ! 食後は「しきじ」に行きたい…(広報Y)

──おぉ~、これがあのさわやかのハンバーグ! めちゃうまそう! やはりHP・MPが赤ゲージの時は「肉」ですね!!!

──これから兼業作家を目指す方へのエールや、働きながら小説が書けるか迷っている方の背中を押すようなメッセージなどいただければ!

榛名丼:1日7時間は必ず寝ましょう!夜より朝~昼のほうがアイデアは出やすいです!
無理はせずファイティンです!

──睡眠時間は大事! 編集が深夜にメール送ってきても、どうか皆さん無視して寝て下さい!


──最後に読者やファンの皆様へのメッセージをどうぞ!

榛名丼:読者の皆さん! 今巻は『愛されすぎ聖女』の集大成と呼べる1冊に仕上がったと思います。ぜひ買ってね!!

──榛名丼先生、今回もお付き合いいただき本当にありがとうございました! ぜひ買ってね!!

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