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Shibakawaの楽天イーグルス観戦記〔2017前半戦〕

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「東北・夢・再び」。4年ぶりAクラスへ。二強との優勝戦線を勝ち抜き、2度めの優勝へ。梨田楽天2017年前半戦の戦いを綴ります。 鷲好きあなたの野球観戦の「良き伴走者」目指して、試… もっと読む
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2017年6月の記事一覧

【試合評】 初の青森開催で島内宏明がみせた「6年目の進化」~6月28日○楽天3-2オリックス

【試合評】 初の青森開催で島内宏明がみせた「6年目の進化」~6月28日○楽天3-2オリックス



初の青森開催を白星で飾る!パリーグでは33年ぶりとなる青森県内での公式戦。
総工費28億円をかけて全面改修され、今月3日にオープンしたばかりの「はるか夢球場」でイーグルスが初の青森開催1軍戦を白星で飾った。

現地観戦のファンの方が、楽天が初の青森開催を実現させ、名実ともに東北に根差した球団になった、そんなスタートラインに立ち合うことができた感慨深い試合とぼくに語ってくださり、なるほどなあ~と

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【試合評】背番号7の、これから始まる「熱い夏」~6月26日△楽天4-4オリックス

【試合評】背番号7の、これから始まる「熱い夏」~6月26日△楽天4-4オリックス



貰った引分け延長戦12回を今シーズン8番目に長い3時間51分を戦った。
12回2死1塁で聖澤に代えて代打・今江が起用されたことで、ベンチ入り野手全員を使い切った総力戦。
その結果の今シーズン初のドローゲームを、あなたはどのように評価するだろうか?

楽天はエースを押し立てた一戦。
オリックスはエース登板を故意に回避、変則2連戦の2戦目にまわす起用。
敵軍からしてみれば1勝1敗で御の字。
初戦は

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【試合評】 敵地接戦で「強み」を発揮した延長戦勝利~6月24日○楽天2-1日本ハム

【試合評】 敵地接戦で「強み」を発揮した延長戦勝利~6月24日○楽天2-1日本ハム



打線の強みが発揮された楽天がタフな接戦を制す!楽天は美馬、日本ハムは有原。
今季の楽天戦で両軍先発がともにハイクオリティスタートを記録した4度目の投手戦。
今シーズン7度目の延長戦に突入し、両軍合計22イニングでスコアボードに刻まれた得点はわずかに3点。
ここまでの62試合で1、2を争うロースコアの接戦を最終的にモノにしたのは、打線の強みを活かしたイーグルスだった。

62試合で65発だ。

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【試合評】 楽天ベンチの「泡食った」継投作戦~6月23日●楽天3-7日本ハム

【試合評】 楽天ベンチの「泡食った」継投作戦~6月23日●楽天3-7日本ハム



安楽を見切った梨田采配の是非あの場面、続投という判断はなかったのか。

直前、味方が2点差をはねのけて逆転に成功していた。
茂木の代役で1番に入った島内が7号の同点2ラン。
さらにその後、2番・ペゲーロ、3番・ウィーラーの外国人勢がチャンスを作りなおし、5番・銀次の左中間タイムリー二塁打で3点目を奪取。

3-2と逆転に成功、1点リードに変わった中での5回裏のことだった。
先頭の9番・中島卓に

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【試合評】茂木、ペゲーロをも凌駕する、島内宏明の「値千金な特殊技能」~6月17日○楽天8-2阪神

【試合評】茂木、ペゲーロをも凌駕する、島内宏明の「値千金な特殊技能」~6月17日○楽天8-2阪神



虎の強力リリーフ陣を攻略、終盤突き放しての快勝!両軍4回まで2点ずつ取り合い、その後は膠着状態。
7回終了時で同点の試合は、今シーズン7度目を数えていた。

楽天先発は美馬、阪神は青柳。
ともに3連勝中と好調どうしで迎えた右腕対決は、粘投の投手戦になった。

イヌワシ打線は、6回4四死球と制球不安定、逆球や抜け球も多かった青柳を今年も思うように攻略できなかった。

連続四球で始まった初回は4番

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【試合評】 藤平尚真「肝の据わった」デビュー5回2失点~6月16日●楽天2-4阪神

【試合評】 藤平尚真「肝の据わった」デビュー5回2失点~6月16日●楽天2-4阪神



藤平5回2失点力投実らず...昨年の夏、二番手として6回1/3を投げた8月14日の履正社戦以来、約10ヵ月ぶりに藤平が甲子園に帰ってきた。

これは知らなかったが、もしこの試合で藤平がプロ初勝利を収めたら、NPB史上初となる高卒新人の甲子園初登板白星になったという。

球史に名を刻む鮮烈デビュー劇になる可能性ありながら、5回2失点に抑えながらも、打線の援護に恵まれなかったことが残念。

序盤は

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【試合評】夢舞台、暗転...~6月15日●楽天2-6ヤクルト

【試合評】夢舞台、暗転...~6月15日●楽天2-6ヤクルト



夢舞台、暗転まさか、よもやの7回6失点、1失策(タイムリーエラー)、3暴投(タイムリー暴投1含む)になった。
則本の6失点は4月12日西武戦(●E5-10L)以来、今シーズン2度目。
1試合3暴投はプロ初の痛恨ミスになった。

対するヤクルト先発・原樹理は9回4安打、無四死球、2失点、121球を投げ抜いたプロ初の完投勝利。
今シーズン、強打楽天から完投勝利を収めたのは、本戦の原が一番乗りになっ

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【試合評】楽天打線を悩ませた、由規が作り出した「イメージの罠」~6月14日●楽天2-3ヤクルト

【試合評】楽天打線を悩ませた、由規が作り出した「イメージの罠」~6月14日●楽天2-3ヤクルト



最後まで見せ場作るも、1点差に散った神宮の夜「パリーグ首位のチームですし、とにかくまあ、仙台人らしく粘っこくという感じで頑張りました」

お立ち台で白い歯を覗かせニヤリとした笑顔で第一声を放ったのは、相手先発の由規だった。

7回まで投げた由規を相手に、楽天は6回まで毎回走者を出塁させて攻め立てたが、散発の3安打、挙げた得点はわずかに1点と、まさに粘っこいピッチングを許してしまった。

楽天先

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【試合評】カツオを制したカズオの3安打5打点の獅子奮迅劇。~6月13日○楽天12-3ヤクルト

【試合評】カツオを制したカズオの3安打5打点の獅子奮迅劇。~6月13日○楽天12-3ヤクルト



カツオとカズオ、明暗分かれた両軍のベテラン神宮に転戦したイーグルスは、試合前の降雨で開催が危ぶまれたなか、カードの初戦の連敗を3でストップさせる快勝!
日曜日まで続く6連戦日程の初戦を、スコア12-3の大勝で飾った。

球史に名を刻む両軍のベテランが、あまりにも明暗分かれる結果を残した。

ヤクルト先発は今年37歳の石川雅規。
NPB史上46人目の通算2500投球回に残り2イニングと迫っていた

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【試合評】強力赤ヘル打線を4安打。タフな接戦で快投を支えた美馬の「源泉力」~6月10日○楽天2-1広島

【試合評】強力赤ヘル打線を4安打。タフな接戦で快投を支えた美馬の「源泉力」~6月10日○楽天2-1広島



2時間50分を戦った「接戦の芸術級」今季はベストゲームが目白押しのイーグルス。
梅雨入り間近の土曜日昼下がりを戦った2時間50分には「接戦の芸術級」。
そんなタイトルをつけて『永久保存』のフォルダに収納したい。
試合後の「余韻」「のどごし」が素晴らしい、そういう好試合になっている。

楽天先発はキャリアハイの快投を続ける美馬学。
広島は昨年のセリーグ最多勝利投手、野村祐輔。
両者ともに持ち球を

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【試合評】 策士策に溺れた3回の3失点劇~6月9日●楽天3-12広島

【試合評】 策士策に溺れた3回の3失点劇~6月9日●楽天3-12広島



蹂躙を許した首位決戦の第1ラウンドパリーグ首位の楽天と、セリーグ首位の広島。
両リーグ首位による頂上決戦。
その第1ラウンドは、広島に軍配が上がった。

許したヒットは今季最多タイ16安打、12失点は今季ワースト2位。
「つながりのある、うちらしい攻撃をみせてくれた」と緒方監督。
交流戦5連勝の勢いに乗り仙台に乗り込んできた広島に、楽天投手陣が「蹂躙」されるかたちになった。

同日、ソフトバン

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【試合評】これは...!! 思わず中継に釘づけ。映像を2度見、さらに3度見。「さらなる覚醒」を感じさせたエースの完投劇~6月8日○楽天8-2DeNA

【試合評】これは...!! 思わず中継に釘づけ。映像を2度見、さらに3度見。「さらなる覚醒」を感じさせたエースの完投劇~6月8日○楽天8-2DeNA



投打かみ合い、連敗ストップ!前夜チームは今季初の3連敗を喫した。
金曜日からはセリーグ首位・広島を仙台に迎えての3ゲームシリーズ。
広島は交流戦に入っても好調を維持、交流戦順位は2位とソフトバンクと優勝争いを演じていた。
もしここを落とすようだと、ズルズルといきかねない。

そんな要所といえる踏ん張りどころ。
みごとな快投をみせたエースが今季2度目の完投勝利!
打線も鮮やかな奮起、4試合ぶりに

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【試合評】中盤崩れご破算の「プランB」作戦~6月6日●楽天1-9DeNA

【試合評】中盤崩れご破算の「プランB」作戦~6月6日●楽天1-9DeNA



荘内銀行日新製薬スタジアム7連敗惜しくも途絶えた記録もあれば、今後も続いてしまう記録もある。

終止符が打たれたのはDeNA戦の連勝記録。
楽天は2014年6月9日(○E10-0DB)を起点にDeNA戦7連勝中だったが、本戦でストップした。
今後も続く記録は、山形・荘内銀行日新製薬スタジアムでの連敗記録だ。
球団創設の2005年4月26日(●E5-6Bs)からこれで7連敗になった。

今季の楽

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【試合評】初回好発進の柳を打ち崩した価値ある一打と四面楚歌の奮戦劇~6月3日○楽天5-1中日

【試合評】初回好発進の柳を打ち崩した価値ある一打と四面楚歌の奮戦劇~6月3日○楽天5-1中日



四面楚歌での奮戦劇最大の要所は4回だった。

先手は楽天、3回2死1塁で岡島が左中間深くを破るツーベース。
1塁からペゲーロが長駆生還し1点先制していたが、4回、先発・美馬が四面楚歌の窮地に立たされていた。

4回は1番・京田から始まる中日の攻撃。
その京田をカーブ三連投であっさり三振に退けたものの、2番・荒木にNPB2000本安打のメモリアルヒットを右前へ弾き返されてしまう。

これで場内の

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