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【試合評】 藤平尚真「肝の据わった」デビュー5回2失点~6月16日●楽天2-4阪神

藤平5回2失点力投実らず...

昨年の夏、二番手として6回1/3を投げた8月14日の履正社戦以来、約10ヵ月ぶりに藤平が甲子園に帰ってきた。

これは知らなかったが、もしこの試合で藤平がプロ初勝利を収めたら、NPB史上初となる高卒新人の甲子園初登板白星になったという。

球史に名を刻む鮮烈デビュー劇になる可能性ありながら、5回2失点に抑えながらも、打線の援護に恵まれなかったことが残念。

序盤は7番に座る両軍若武者のホームランの応酬で始まった。

阪神は2回だった。
前夜西武戦で延長に終止符を打つサヨナラ打を放った原口が打った。
藤平の初球、外角甘め137kmストレートを打ち砕く2ラン。

楽天は3回、今季5試合目のスタメン出場の三好が魅せた。
フルカウント7球勝負のチェンジアップ。
追いこまれながらも粘った結果の今季1号ソロだった。(楽1-2阪)

その後、3回裏から8回表までスコアボードはゼロ行進。
楽天・藤平、阪神・岩貞、両軍の先発を始めとする投手戦になり、この間、楽天のヒットはゼロ、阪神も散発2単打が飛び出すだけという引き締まった接戦になった。

ゲームが再び動いたのは8回裏のこと。
7回を三者凡退に抑えた三番手・久保が、阪神の攻撃が1番から始まる回またぎの8回に崩れた。

久保と言えば6月3日の1軍合流後、2イニング以上を投げる役目をこなし、回またぎの成績は18打数1単打、2三振、3四球。
ほぼ完璧に抑えてきたが、この場面では恐らく巨人~DeNA時代に何度も対戦のあった虎のベテランに痛打を浴びるかたちになった。

1死後、2番・北條、3番・高山に短長連打を浴びて1死3,2塁。
続く4番・福留との勝負は回避して満塁策を採用。
5番・原口には思わずストライクゾーン指差しで球審に抗議させ、その後に両手膝を突かせた外角いっぱい見三振に取ったところまでは、狙いどおりだった。

しかし、6番・鳥谷との勝負。
2-1からストライクゾーン滞留のチェンジアップ。
恐らくストライクを取りにいくカウント球だったのだろう。
それを最後は右手1本になっての巧打を許し、打球は二遊間を破って中前へ。
これが2点タイムリーになった。(楽1-4阪)

楽天は9回、振り逃げ出塁の岡島を代打・聖澤の右中間二塁打でホームに迎え入れたが、後続の4番・ウィーラーが凡退。
1点を返すのみにとどまり、2-4で惜敗した。

両軍のスタメン

楽天=1番・西田(二)、2番・ペゲーロ(右)、3番・今江(一)、4番・ウィーラー(三)、5番・島内(中)、6番・松井稼(左)、7番・三好(遊)、8番・嶋(捕)、9番・藤平(右投)
阪神=1番・糸原(二)、2番・北條(遊)、3番・高山(中)、4番・福留(左)、5番・中谷(右)、6番・鳥谷(三)、7番・原口(一)、8番・岡崎(捕)、9番・岩貞(左投)


これでチーム成績は1位、58試合38勝20敗、貯金18、勝率.655。

各種戦績は交流戦8勝8敗の7位(パ4位)、6月6勝8敗、ビジター17勝12敗、先制された試合10勝13敗、6回終了時に負けている試合2勝16敗、カードの初戦10勝12敗。

ゲーム差は2位・ソフトバンクに肉薄され0.5、3位・西武との差も縮まり3.5、4位・オリックスと12.0、5位・日本ハムと14.0、6位・ロッテと20.5とした。

6月月間チーム打率.224に

それにしても、6月の楽天は、それまでの猛打・快打がウソだったかのようにまるで打てないのだ。


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