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『イタリアの祝祭日事情、実は働いているイタリア人?』

2023年日本では、祝日と振替休日を含めると13日あります。イタリアでは11日、ただしイタリアは日曜日と祝祭日が重なっても振替休日となりません。

【2023年イタリア祝祭日】
◦   1月1日 元日 Capodanno
◦ 1月6日 エピファニア Epifania
◦ 変動祭日 イースターマンデー Lunedì dell'Angelo または Pasquetta 
 (イースターが日曜日なのでその翌日月曜日)
◦ 4月25日 解放記念日 Festa della Liberazione
◦ 5月1日 メーデー Festa dei lavoratori
◦ 6月2日 共和国記念日 Festa della Repubblica
◦ 8月15日 聖母被昇天祭 Assunzione di Maria Vergine o Ferragosto
◦ 11月1日 諸聖人の日 Tutti i Santi
◦ 12月8日 聖母受胎の日 Immacolata Concezione
◦ 12月25日 クリスマス Natale
◦ 12月26日 聖ステファノ祭 Santo Stefano (26 dicembre).
祭日には*をつけています。

2023年の元旦は日曜日、そうなると1日減り、8月15日は土曜日なので、土日が休みの人には無関係、そうなると今年は9日が祝祭日で休みが取れます。

ほかの国から見てイタリア人はたくさん休みを取るイメージだと思います。それは有給休暇がしっかり取得できているからです。日本ではおそらく連続した休みがまだまだ取りにくい事情があると想像するので、その違いは大きいかもしれません。


夏休み期間の空港の様子

有給休暇の付与日数はおそらく日本とイタリア大きな差はないと思いますが、その取得率は大きく異なるのでしょう。
また、有給時間もあるので、所要や通院などに使うこともできます。
それ以外に風邪等で休む場合イタリアでは有給休暇を取得するのではなく、病欠として処理され、その日の保証は国が行う仕組みです。

個人商店や薬局、たばこ屋(公共交通機関のチケット、宝くじ的なモノも扱い専売権が必要なお店)の場合も、連続休暇を取る仕組みが整っていて、例えば薬局は、バカンスシーズンで多くの人が街からいない状態でも必ず近くのどこかの薬局が開いています。専売権が必要なお店は、年間休業日数が20日と定められていますが、予め管轄庁に届け出をする必要があります。

フルタイムで働いていない場合はどうなるのか、例えばパートタイムで1日4時間、週5日働く人も、有給休暇がきちんと計算され、当然のことながら取得が可能です。
 
ひと昔前、筆者が自身が日本で会社勤めをしていたとき、休みを取ると仕事のしわ寄せがほかの人に及ぶと考えたり、自分が休んでも仕事やきちんと進められる環境を常日頃から整えておく必要がありました。
それは当たり前のことだと思っていましたが、イタリアでは割と夏休み期間に「担当者が夏休みでーす。」というような受け答えが返ってきて、暮らしはじめた当初は、「誰かが休むと機能しないのだろう。」と思っていました。
(名誉のために: 近年は交代で休みを取り、機能している企業もたくさんあると思います。)
 
ただ最近では、それをある程度寛容に受け入れる国民性、自分も休む、人も休む、このくらいの感覚も悪くないのかなと思ったり、この人たちが全力で働いたらこの国はもっとスゴくなるのでは?と想像したりもします。
ただ、そうはならないのがイタリアであり、イタリアらしさかもしれませんね。

イタリアのビーチ

日本とイタリア働き方に大きな違いがあり、日本の皆さまがとても勤勉で国を支え、豊かにしているのだと信じて疑いませんが、休みをとりつつなんとか職場、国が動いているイタリアにもある種のパワーを感じてしまう筆者はイタリア化が進行しているのかもしれません。

『L'essenza della vita(レッセンツィア・デッラ・ヴィータ)~ 暮らしへのエッセンス ~』

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