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Mirrativ✖️LIPS✖️kurashiruのグロース戦略勉強会に行ってきたよ

どうも、今日も今日はで特訓してますウチダです。
昨日「Mirrativ✖️LIPS✖️kurashiruのグロース戦略勉強会」に行ってきました。

めちゃくちゃ感動したのでnoteにまとめようと思いました。


■目的

最近スタートアップのお仕事にすごく興味があり、転職を前向きに考えています。

ただ、スタートアップというと「経営者さんの人となり=その企業」と考えて差し支えないほど経営者さんの考え方と自分のマッチングが大切な領域だと理解していたので、スタートアップでも今上り調子の企業の経営者さんがどんな考えを持っている人なのかを知ろうと思い会に参加した次第です。

後は会で登壇されている企業様を知っていたことと、単純に会の内容にも興味があったこともあります。

さて、しみったれた僕の目的とかはこの辺にしときましょう。


■mirrativさんのお話

お恥ずかしながら、mirrativさんを知らなかった私です。
「皆さん、弊社をご存知ですか?」の質問に手をあげられなかったアホです。ちなみに当日はこんな調子乗ったこと言ってました。最前ど真ん中で手が上がらないとか、時が時なら八つ裂きでした。


mirrativeさんはスマホ画面をすごい簡単に共有できるというサービスで、スマホゲーのゲーム配信などに主に利用されているサービスです。

昔友達のお家でスマブラやってゲラゲラ笑ったり、一人だけ自分の家みたいにお菓子食ってる奴がいたりしたあの雰囲気をスマホ越しに実現しようという目的のサービスだそうです。

おー素敵!あの感じすごいよかったですよね。ナウく言うならエモい。
そんな素敵空間の実現のために何をしているのかについてお話しいただきました。


OKRと観察→MVP

mirrativeさんはとにかく観察を中心にして、MVPをできるだけ早く小さく作ってカイゼンという基本に忠実な開発を行なっていました。
ただそのために全社的にOKRなるものを設定しているそうです。OKR?なにそれ?オケラ?
なんでも質的達成目標と、その達成のための重要な量的指標の設定だそうです。KPIと何が違うんじゃ?と思ったら、まぁ初心者向けの解説がありました。

mirrativさんが言うのには「タイムスパンは3ヶ月程度、50%くらいの達成目標でかつその期間ずっと熱くなれるような目標」を掲げているそうです。
いいですね!ずっと熱くなれそうな目標設定って。

さらにバックアップとして、Slackにリリース直後から1時間後にはリリース速報が自動で流れ、KPIが毎日自動更新されるそうです。とにかく新鮮な情報を社員みんなで共有しようと言うシステムをがっちり作っていました。
やっぱりチーム戦は情報共有とその新鮮さにかかってるんだなぁと改めて感じました。

他にも新機能「エモモ」の紹介や、ユーザーさんがいろんな遊び方を自分たちで作ってくれること、それを新機能リリースのアイデアにすることもあると言うことを語ってくれました。詳細は皆さんぜひmirrativを触って確かめてみてください。

参加ユーザーが自動的にコンテンツを作ってくれる状況って、多分コミュニティプラットフォームの理想形だと思うんですよね(かつてのニコニコ動画のような感じ)


■LIPSさんのお話

先日駆け出しハッカソン(2回目もやるよ!)にてゲストけんスポンサーとしてひょっこり顔を出していただきました、深澤社長は株式会社AppBrewのLIPSのお話です。(こう書くとややこしいな…)

コスメ口コミアプリで今めちゃくちゃブイブイ言わせているすごいアプリ様です。
で、こんな可愛い感じのアプリなのですが、その裏側がキレッキレのロジックで成り立っていると言うスーパークールアプリです。
なお、開発手法に関してはこちらの記事が最強に勉強になるのでぜひ一読あれ。


中長期投資としての経営意識

深澤社長はちょいちょい言葉の端々に投資用語が出てくる程に、会社の運営をきちんと中長期の投資として意識してらっしゃる方です。

特にAppBrewさんはデータ・ドリブン意識が非常に強いことで有名ですが、それもこれも「量化できない投資は基本的にリスキー」と言う彼の投資意識から生まれてくるもののようです。経営者としての健全な臆病さが彼の聡明なあり方のポイントのようですね。リスク管理力が鋭いです。

また、開発手法(上述リンクを見られたし)も徹底的に数字を拾うことを前提にしています。上の方法で行われた施策はその後の経過も完璧にトレースして、どのような刺激に対して市場がどう反応して、それがどのような意味を持つのかを日夜意識してアクションしているそうです。

施策や広告の直後は市場が過敏な反応を見せる場合もあるそうですが、実はたまたま長期休み前でアクティブユーザーが増えてただけでしたなんてこともあるそうで、季節要因や時間的要因を排除するためにも常にテストを回し、データを中長期的に観察することも意識しているそうです。


数字とその意味を慎重に吟味しましょう

施策を回していると、目標のパラメーターが上がったと思ったら別のパラメーターが下がってましたなんてのはザラにあるそうです。
そんな時にただ数字が下がったから残念だとか、的外れなカイゼンを行ったりしないように、常に数字の変化、差分がいかなる意味を持っているのかをよく吟味するようにしていると話していました。
まぁ当たり前なんですよね。数字なんて所詮は現象の計数できる要素だけを抜き出したもんで、だからどう言う意味があるの?って言う疑問に明確に答えてはくれないわけですし。

と言うことで、各パラメーターの相関やパラメーター間の行間をきちんと読めるようになりましょうねと言うことをおっしゃっていました。
決して盲目的に短期的なKPIを追っかけるばっかじゃダメだよと。


カルチャーって大事だよね

AppBrewさんはエンジニアにもデザイナーにもマルチスタックを要求するそうです。お互いがお互いの仕事を理解して、無駄なコミュニケーションコストをかけず、かつ時には抜けた穴を埋めれるようなフレキシブルな組織を意識しているようでした。
そうするとどうしてもそれぞれの人の負担が重くなりそうなもんですが、それが当たり前と言うだけでなく、そのあり方でこそお互いに助け合えるよねと言うマインドセットをきちんと持てるように社内カルチャーの醸成には気を遣っているとも。
やっぱりどれだけチームが同じ方向を向いているかが、そのまま掛け算でパワーに変わるんだなぁと改めて思いました。


■kurashiruさんのお話

最後は株式会社delyはお料理レシピアプリ「kurashiru」さんのお話です。
お料理が趣味な自分としてはkurashiruさんの動画はじーっと見てしまうんですよね。

kurashiruさんはひょんなことで、少し以前にお話をお聞かせいただき個人的に注目している企業です。
ここではしっかりとDAUとは何かについて教わりました。
「猿でもわかるDAUについて」って題名をつけたいくらい基礎からしっかり教えていただけました。
個人的には初心者の僕でも一番わかりやすい説明でした。


DAUってなんぞい!?

ダウ?何?ニューヨーク?となっていた僕ですが、なるほどDAU(Daily Active User)と言う言葉のようですね。
毎日のお得意のお客さんのことなんですね。DAUだと日付けですが、週付けだとWAU、月付けだとMAUだそうです。サービスによってこの時間スパンは変わるようです。
当然ですがこのユーザー数が多いほど賑わっている訳で、いかにこの数字を下げずに上げ続けられるかがグロースの肝だそうです。


スタートアップの成長S字カーブ

こんな図があるそうで、スタートアップの成長曲線だそうです。いかに成熟期に至るのを遅くできるかが市場占有に明確に関わってきます。ずーっと右肩上がりぶっちぎりが一番の理想です。
んじゃぁ成熟期っていつくんのさ?と言うのが次です。


新規ユーザー+チャーン=0 → 成熟。静かなる死

これまためちゃくちゃ丁寧に教えていただきました。「チャーン」と言うNew Wordが出てきましたが、これはユーザーの解約を意味する言葉だそうです。
画像では青が新規流入(単純化するため一定です)と赤がチャーンです。
新規流入人数とチャーンの比が黄色い線のDAU成長率です。青と赤が1:1になる日がDAU成長率0%と言うことです。

どんなサービスでもいつかはDAU成長率0%になる日が来てしまうそうで、この日が来たが最後、どのような祈りを捧げたところでこいつが上に向くことは滅多にないそうです。

使え!コホート分析!

上のことから、新規顧客数を上げ続け、チャーンを減らし続ける、ないしは新規顧客に比べてチャーンが少ない状態を維持することがあらゆるグロース施策の目的になると言うことです。
とはいえ、きちんとしたグロース施策を打つためにも、現状の理解と施策に対しての変動を常にキチンと観察できる必要があります。

と言うことでまた授かった武器が「コホート分析」と言う方法です(当日はリテンションコホートと紹介されました。)

この画像丁寧に描いてくれてるな。Googleアナリティクスで簡単に分析表を出せるみたいですね。
この通り、ある日付に入った新規顧客の何%がX日後にも残っているかが一目でわかる表です。また、各日付での継続率の比較もできますね。
この図では割合になっていますが、これをDAU数に書き換えると、累積DAUが縦軸に、横軸がリリースからX日後の新規流入顧客数の記録になるそうです。

この図ではチャーン数での累積表になってますがDAUでも全く同じ形の表になり、この図とコホート分析の割合表は対応するそうです。
この表がある時期を境にガッと変化したり、施策の前後で変化するようなら、そこには何か動きがあったとみて良いんでしょうね。



■最後に所感

三者三様にそれぞれのグロースの考え方や、そのために大事にしている価値観を語っていただきました。
全てに共通していることは、とにかく観察できる虫眼鏡をたくさん開発して一つでも多く、ユーザーの特徴を拾い上げる科学的な目線が非常に大切だと言うことでした。そこにデザイナーもエンジニアもないよね。

もしスタートアップの世界が、見えないものを見ようとして望遠鏡かつがねぇやつから死んでいく世界なんだとしたら、今というほうき星追っかけるドリーマーたちの世界なんだなぁと頭の悪いことを考えて所感としようと思います。

まだまだ書き足りないけど、あんまり長くてもアレなのでここら辺で。

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